突然不死身という最強の能力に目覚めちゃいました
学園トーナメント初日終
「失礼しま〜す」
トーナメントが終わり少しざわついている普通科の教室に1人の男が入ってくる。
神谷 玲である。その登場により教室内は一気に静まり返った。
玲はなんの躊躇も無く教室の中へと入って来る。そして教室の隅で壁にもたれ掛かっている天堂を背負いそのまま教室を出ていった。
「なんだったの今の?」「あの2人ってどういう関係?」「マジびびったわアイツ雰囲気ヤバすぎだろ」「てかやっぱ神谷くんちょーかっこよくない」「あれが今年のダークホースか」などと玲が居なくなった教室は再びざわついていた。
そんな中あるひとつのグループはかなりの盛り上がりを見せて居た。
「神谷 玲、ちょークール!やっぱ同じ無能力者としては尊敬すんね〜!あの赤城先輩を追い込んだんだぜマジイケてるわ!」
「それな!あの人まじヤバイよな!な水谷」
「・・・・・」
友達の声よりゲームに夢中な男はその質問に全く応える気配がない。
「なあ、無視って酷くない?」
その友達は後ろから男の両肩に勢いよく手を載せ体重をかける。
「!?ん?ごめんなんかい言った?」
男は付けているのが分からない程の小さなイヤホンを外し振り返った。
「なんだイヤホン付けただけかよ!てっきりガン無視されたんかと思って焦ったわ!」
「で、なんだって?」
男はゲームの手は止めないまま話を聞く。
「だから神谷 玲が凄いよなって話お前も見ただろあの動画」
「ああ、確かにあれは凄かったな・・・・一度会ってゆっくり話でもしたいな」
その男水谷 悠は小さく呟いた。
*     *     *     *
その頃話題の張本人は天堂を背負い保健室へと向かっていた。
「お前恥ずかしいことしてんじゃねぇよ、お前は別のクラスだからいいけどあたしはずっと変な目で見られるんだからな」
玲の背中で天堂は弱々しい声でボヤいている。
「それは悪かったな。でもお前まだ動けないんだろ、これくらいは我慢してくれよ」
日野の時は30分くらいで動けるようになったが彼女のはそれだけじゃ多分済まない、日野はまだ意識を残した状態で動けなくなっていたが天堂は意識が無くなるまで能力を使い続けてしまったのだ。1時間へたすれば2.3時間動けないかもしれない。そんな姿を晒すよりは男に背負われる方がマシだろう。
「なんでお前クラスも違うのにわざわざ来たんだよ」
「昼にさ食堂で見かけた時1人だったからさ友達いないのかな〜って思って、それにお前動けねぇの知ってんの俺だけだろ」
「・・・・・」
玲の応えを聴いた天堂は黙る込んでしまった。
普通科の棟を抜け共同棟に入るとすぐに保健室はある。
「失礼しま〜す」
保健室に入るとそこはトーナメントで負傷した生徒たちで盛大な賑わいを見せていた。
いつもなら天月先生という保健の先生1人しかいないのだが流石の今日は保険委員と医学科の生徒が先生の手伝いとして何人か来ている。
そんなごった返しの中白衣をまとった女性が玲の来室に気付き近寄ってくる。
  
「どうしたの玲ちゃん柄にも無く女の子なんか背負っちゃって」
「柄にも無くって、俺は基本困ってる知り合いがいるいたら助けるよ」
「あーあもったいない、そこは「困ってる知り合い」じゃなくて「困ってる人」だったらカッコいいのに、それで、今日は何しに来たの」
「空いてるベットある?暫く貸して欲しいんだけど」
「いいよ使って使って♪でもこれだけは言わせて、いくらなんでも学校でそういうのはどうかと思うよ、少しくらい場所とか考えようよ、ね☆♪
天月先生のジョークを間に受けた生徒達の視線が玲に集まり正直言って居心地が悪い。
「先生そういう冗談は生徒のいない時にやって下さいよ誤解されて困るのはこっちなんですから」
玲は誤解を解くため周りにも聞こえる声で話した。
「あははは、ごめんね、でも残念だな〜、せっかく玲ちゃんに彼女が出来たと思ったのに、なんだただの友達かつまんないの」
天月先生に反省する様子は全く見られず、未だに玲のことを面白がっている。
「別に面白さとか求めてないんで、じゃあ少しの間ベット借ります」
「どうぞご自由に〜」
「ありがとうございます」
玲は軽くお礼をいい、カーテンで仕切られた奥へと入っていった。
動けない天堂をベットに下ろし布団を掛ける。
その最中天堂はずっと黙りただただ顔を赤くしていた。
「じゃあ俺行くわ、治ってもあんま無茶すんなよ」
カーテンの外に出ようとすると「ありがとう」と小さな声が聴こえた様な気がした。玲がカーテンの外に出ると天月先生がカーテンに耳を当て立っていた。バッチリ目が合ってしまった先生は誤魔化す様に笑顔を作った。
「先生何してるんですか」
思わず呆れた声が出てしまう。
「ん!?え、あーこれ?これは・・・・そう!ちょっと立ちくらみイヤー今日忙しかったからな〜疲れ溜まってんのかな」
「先生、誤魔化さなくても良いですよばればれなんで」
「本当だよ、私はただ立ちくらみしただけだから」
あくまで天月先生は誤魔化すつもりらしい直ぐに別の話題を振ってきた。
「ところでさぁ、唯ちゃんとどんな関係?」
「ゆい?誰それ?」
全く聞き覚えのない名前に玲は首を傾げた。
「あれ?知らなかった、玲ちゃん連れてきた子の下の名前なんだけど、えっとホントにどんな関係?」
今度はさっきまでとは違い本当に天堂との関係に興味を持っているみたいだ。
「んー、なんだろう、友達ってほどまだ話してもないしな、ただの知り合い?かな」
「そっか、そりゃ残念、唯ちゃん学校で孤立してたみたいだから玲ちゃんが友達になってくれたらって思ってたんだけどな」
「人間関係なんて本人が決めることで他人がどうこう言うような事じゃないと俺は思いますけどね」
「玲ちゃん意外と冷たい事言うんだね、てっきり「OK任せな☆」くらい言ってくれると思ってたんだけどな」
天月先生は少し残念そうな顔で玲をみる。
「俺はそんなこと言いませんよ、でもまぁ彼女とは「仲良くなれればな」とは思ってますけどね」
「流石、玲ちゃんならきっとそう言ってくれるって信じてたよ☆
でも本当良かったよ唯ちゃんああ見えて意外と一人で抱え込んじゃう子だからさ玲ちゃんが付いていてくれたら安心だよ」
「でも先生なんでアイツのことそんな知ってんですか?」
「唯ちゃんよくここ来てるからねそれなりには知ってわいるんだよ。でもまぁ君の方が多く来てるけどね」
玲は今までなにかと保健室で授業をサボることが多々あったのだ。その為天月先生ともそれなりに親しい関係になっていたのだ。
「俺そんなにここ来てましたっけ?」
とぼける玲に天月先生は現実を突きつけた。
「今年入ってからだと圧倒的な1位だよ」
「マジですか、でも俺週一くらいでしか来てない様な気がするんですけど」
玲の言葉を聞いた天月先生は飽きれてしまう。
「普通はそんなしょっちゅう来る様なとこじゃないの、それに君は週に2回は来てるからね」
「あれ?そんな来てましたっけ、あははは」
玲は笑って誤魔化した。
「はぁ、これがあの鬼神の正体なんだから驚きだよ」
その腑抜けた態度に天月先生から漏れた言葉に聴いたことのない単語が混ざっていた。
「あの先生「鬼神」ってなんですか?」
「ああそっか知らないのも無理ないね、君と赤城ちゃんの試合がモニタリングされててね、それ見た生徒達が玲ちゃんに「鬼神」って二つ名つけたのよ」
あの戦い撮られてたのかよ、てか「鬼神」ってちょう恥ずかしいんだけど!
玲はこの時自分がいつも以上に注目されていた理由が理解出来た。そしてそれと同時に猛烈に恥ずかしさがこみ上げて来た。
「・・・・俺帰ります」
「どうしたの急にもしかして「鬼神」って通り名のこと気にしてる?良いじゃんカッコよくて」
落ち込んでいるところに天月先生からの追い討ちがかかりメンタルが完全にやられてしまった。
「先生勘弁して下さいよ、ホントカッコよくなんかないですよ、ホント勘弁してください・・・・」
玲は憂鬱な気持ちを抱えてたまま真っ直ぐ家に帰るのであった。
トーナメントが終わり少しざわついている普通科の教室に1人の男が入ってくる。
神谷 玲である。その登場により教室内は一気に静まり返った。
玲はなんの躊躇も無く教室の中へと入って来る。そして教室の隅で壁にもたれ掛かっている天堂を背負いそのまま教室を出ていった。
「なんだったの今の?」「あの2人ってどういう関係?」「マジびびったわアイツ雰囲気ヤバすぎだろ」「てかやっぱ神谷くんちょーかっこよくない」「あれが今年のダークホースか」などと玲が居なくなった教室は再びざわついていた。
そんな中あるひとつのグループはかなりの盛り上がりを見せて居た。
「神谷 玲、ちょークール!やっぱ同じ無能力者としては尊敬すんね〜!あの赤城先輩を追い込んだんだぜマジイケてるわ!」
「それな!あの人まじヤバイよな!な水谷」
「・・・・・」
友達の声よりゲームに夢中な男はその質問に全く応える気配がない。
「なあ、無視って酷くない?」
その友達は後ろから男の両肩に勢いよく手を載せ体重をかける。
「!?ん?ごめんなんかい言った?」
男は付けているのが分からない程の小さなイヤホンを外し振り返った。
「なんだイヤホン付けただけかよ!てっきりガン無視されたんかと思って焦ったわ!」
「で、なんだって?」
男はゲームの手は止めないまま話を聞く。
「だから神谷 玲が凄いよなって話お前も見ただろあの動画」
「ああ、確かにあれは凄かったな・・・・一度会ってゆっくり話でもしたいな」
その男水谷 悠は小さく呟いた。
*     *     *     *
その頃話題の張本人は天堂を背負い保健室へと向かっていた。
「お前恥ずかしいことしてんじゃねぇよ、お前は別のクラスだからいいけどあたしはずっと変な目で見られるんだからな」
玲の背中で天堂は弱々しい声でボヤいている。
「それは悪かったな。でもお前まだ動けないんだろ、これくらいは我慢してくれよ」
日野の時は30分くらいで動けるようになったが彼女のはそれだけじゃ多分済まない、日野はまだ意識を残した状態で動けなくなっていたが天堂は意識が無くなるまで能力を使い続けてしまったのだ。1時間へたすれば2.3時間動けないかもしれない。そんな姿を晒すよりは男に背負われる方がマシだろう。
「なんでお前クラスも違うのにわざわざ来たんだよ」
「昼にさ食堂で見かけた時1人だったからさ友達いないのかな〜って思って、それにお前動けねぇの知ってんの俺だけだろ」
「・・・・・」
玲の応えを聴いた天堂は黙る込んでしまった。
普通科の棟を抜け共同棟に入るとすぐに保健室はある。
「失礼しま〜す」
保健室に入るとそこはトーナメントで負傷した生徒たちで盛大な賑わいを見せていた。
いつもなら天月先生という保健の先生1人しかいないのだが流石の今日は保険委員と医学科の生徒が先生の手伝いとして何人か来ている。
そんなごった返しの中白衣をまとった女性が玲の来室に気付き近寄ってくる。
  
「どうしたの玲ちゃん柄にも無く女の子なんか背負っちゃって」
「柄にも無くって、俺は基本困ってる知り合いがいるいたら助けるよ」
「あーあもったいない、そこは「困ってる知り合い」じゃなくて「困ってる人」だったらカッコいいのに、それで、今日は何しに来たの」
「空いてるベットある?暫く貸して欲しいんだけど」
「いいよ使って使って♪でもこれだけは言わせて、いくらなんでも学校でそういうのはどうかと思うよ、少しくらい場所とか考えようよ、ね☆♪
天月先生のジョークを間に受けた生徒達の視線が玲に集まり正直言って居心地が悪い。
「先生そういう冗談は生徒のいない時にやって下さいよ誤解されて困るのはこっちなんですから」
玲は誤解を解くため周りにも聞こえる声で話した。
「あははは、ごめんね、でも残念だな〜、せっかく玲ちゃんに彼女が出来たと思ったのに、なんだただの友達かつまんないの」
天月先生に反省する様子は全く見られず、未だに玲のことを面白がっている。
「別に面白さとか求めてないんで、じゃあ少しの間ベット借ります」
「どうぞご自由に〜」
「ありがとうございます」
玲は軽くお礼をいい、カーテンで仕切られた奥へと入っていった。
動けない天堂をベットに下ろし布団を掛ける。
その最中天堂はずっと黙りただただ顔を赤くしていた。
「じゃあ俺行くわ、治ってもあんま無茶すんなよ」
カーテンの外に出ようとすると「ありがとう」と小さな声が聴こえた様な気がした。玲がカーテンの外に出ると天月先生がカーテンに耳を当て立っていた。バッチリ目が合ってしまった先生は誤魔化す様に笑顔を作った。
「先生何してるんですか」
思わず呆れた声が出てしまう。
「ん!?え、あーこれ?これは・・・・そう!ちょっと立ちくらみイヤー今日忙しかったからな〜疲れ溜まってんのかな」
「先生、誤魔化さなくても良いですよばればれなんで」
「本当だよ、私はただ立ちくらみしただけだから」
あくまで天月先生は誤魔化すつもりらしい直ぐに別の話題を振ってきた。
「ところでさぁ、唯ちゃんとどんな関係?」
「ゆい?誰それ?」
全く聞き覚えのない名前に玲は首を傾げた。
「あれ?知らなかった、玲ちゃん連れてきた子の下の名前なんだけど、えっとホントにどんな関係?」
今度はさっきまでとは違い本当に天堂との関係に興味を持っているみたいだ。
「んー、なんだろう、友達ってほどまだ話してもないしな、ただの知り合い?かな」
「そっか、そりゃ残念、唯ちゃん学校で孤立してたみたいだから玲ちゃんが友達になってくれたらって思ってたんだけどな」
「人間関係なんて本人が決めることで他人がどうこう言うような事じゃないと俺は思いますけどね」
「玲ちゃん意外と冷たい事言うんだね、てっきり「OK任せな☆」くらい言ってくれると思ってたんだけどな」
天月先生は少し残念そうな顔で玲をみる。
「俺はそんなこと言いませんよ、でもまぁ彼女とは「仲良くなれればな」とは思ってますけどね」
「流石、玲ちゃんならきっとそう言ってくれるって信じてたよ☆
でも本当良かったよ唯ちゃんああ見えて意外と一人で抱え込んじゃう子だからさ玲ちゃんが付いていてくれたら安心だよ」
「でも先生なんでアイツのことそんな知ってんですか?」
「唯ちゃんよくここ来てるからねそれなりには知ってわいるんだよ。でもまぁ君の方が多く来てるけどね」
玲は今までなにかと保健室で授業をサボることが多々あったのだ。その為天月先生ともそれなりに親しい関係になっていたのだ。
「俺そんなにここ来てましたっけ?」
とぼける玲に天月先生は現実を突きつけた。
「今年入ってからだと圧倒的な1位だよ」
「マジですか、でも俺週一くらいでしか来てない様な気がするんですけど」
玲の言葉を聞いた天月先生は飽きれてしまう。
「普通はそんなしょっちゅう来る様なとこじゃないの、それに君は週に2回は来てるからね」
「あれ?そんな来てましたっけ、あははは」
玲は笑って誤魔化した。
「はぁ、これがあの鬼神の正体なんだから驚きだよ」
その腑抜けた態度に天月先生から漏れた言葉に聴いたことのない単語が混ざっていた。
「あの先生「鬼神」ってなんですか?」
「ああそっか知らないのも無理ないね、君と赤城ちゃんの試合がモニタリングされててね、それ見た生徒達が玲ちゃんに「鬼神」って二つ名つけたのよ」
あの戦い撮られてたのかよ、てか「鬼神」ってちょう恥ずかしいんだけど!
玲はこの時自分がいつも以上に注目されていた理由が理解出来た。そしてそれと同時に猛烈に恥ずかしさがこみ上げて来た。
「・・・・俺帰ります」
「どうしたの急にもしかして「鬼神」って通り名のこと気にしてる?良いじゃんカッコよくて」
落ち込んでいるところに天月先生からの追い討ちがかかりメンタルが完全にやられてしまった。
「先生勘弁して下さいよ、ホントカッコよくなんかないですよ、ホント勘弁してください・・・・」
玲は憂鬱な気持ちを抱えてたまま真っ直ぐ家に帰るのであった。
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