よくある?異世界物語

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よくある?素性明かし

そして、その日の夕食。
「夕食後話したいことがあるから聞いてくれる?」
とぼくは、トロイ伯爵とエリアスに尋ねた。
二人は、「もちろんいい」と言ってくれた。そうして、夕食を食べ終わった。相変わらず美味しかった。そして毎日食べているドラゴンの肉、実は食べると、怪我などが治りやすくなるらしく、とても高価なものらしい。それをわざわざ用意してくれているのだ。ぼくも誠意をもって返したい。
トロイ伯爵は、メイドや、執事に少しの間、この部屋に来ないように言っていた。誰にでも言えることではないのでありがたい。
「それで、話とは?」
伯爵はそう尋ねた。ぼくは、深呼吸をして、
「はい、えっと、ぼくが言いたかったことは
、ぼくが、異世界から来たと言うことです」
そう切り出した。案の定二人は驚いているようだ。それから二人が落ち着くまで3分ほど待った。ようやく落ち着いたエリアスは、
「異世界は、どんなところですか?」
とたずねた。
「ぼくがいた世界は、魔法が存在しなくて、その代わり科学がとても発達した世界だったよ。ぼくがいた国は、とても平和な国だったんだ」
「へ〜っ、行けるとしたら一度行ってみたいですね。では、次になぜこの世界に来ることになったんですか?」
ぼくは、その質問をうけ、おもわず顔に影を落とした。そんなぼくの様子にエリアスは、
「わ、悪い質問をしてしまったのでしょうか?ごめんなさい。」
と慌てて言った。それに対しぼくもあわてて、
「い、いや大丈夫もう割り切ったってわけじゃないけどいつまでもそれに囚われていても仕方ないし」
とかえした。
「無理して言わなくてもいいよ?」
「いや、大丈夫、話すよ。」
そうしてぼくは最後の1日について話した。続いてこの世界に来てからのことも言おうとしたところ、おもむろにエリアスは椅子から立ち上がった。

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