とある学園生活は制限付き能力とともに

りゅう

ガーディアンズ







「ふぁ〜美味しかった〜ごちそうさま〜」

昼食を食べ終えた花実がダイナに言う。

「とりあえず片付けたいのであっちの部屋で待っててください」

ダイナに言われた通りとなりの部屋に移動し、敷いてあった座布団の上に座る。
しばらくすると片付けを終えたダイナが部屋に入って来た。

「お待たせしました〜」

ダイナがそう言い、座布団の上に座った。
その後しばらく適当な話をしたりゲームをしたりしていた。

「そういえばさ、晴樹とダイナちゃんはバイトとかするの?」

ゲームをしていた途中で花実が僕とダイナに尋ねる。
うーんバイトか…ぶっちゃけ考えてなかったな…

「私はガーディアンズに入ろうと思ってます。能力をもらった時に是非きて欲しいと言われたので…」

ダイナが僕達に言う。ガーディアンズか…確かこの学園の領土内の治安維持のために動く組織だったよな。ガーディアンズの構成員は大人が1割で残りはみんな学生らしい。学生といっても僕達、神峰学園の生徒だけでなく他の学校の生徒も入っている。僕としては何故、神峰学園の領土内に他の学校があるのか気になるところだが…まあ、大人の事情というやつなのだろう…

「やっぱ能力ランクと制限ランクどっちもAだと勧誘されるんだね…」

花実がすごいと言いたいような眼差しでダイナを見つめていた。

「あのー僕能力ランクSなのに勧誘されなかったんですけど….」

なんか2人が可哀想な人を見るかのような目で見つめてくる。ちょっ、やめてください。

「私もガーディアンズ入ろうかな…」

花実がそう呟く。ぶっちゃけ僕もガーディアンズに少し憧れていた。だってカッコいいじゃん、学園内の治安維持のための組織とか…

「僕も入ろうかな…」

「じゃあ3人で申し込みに行きましょう」

ダイナが僕達に提案する。僕と花実が賛成するとさっそくガーディアンズの本拠地に向かうことになった。






「でかっ」

目の前に聳え立つ建物を見て花実が呟く。たしかに大きい…巨大なドームのような形をしたガーディアンズ本拠地に僕達3人は足を踏み入れる。

「ようこそ、ガーディアンズへ、今日はどのようなご用件でしょう?」

入ってすぐそばにあった受付の人が僕達に尋ねる。

「あっ、僕達ガーディアンズに入りたいんですけど…」

「はい。ではこちらの紙に能力と制限の記入、そして学生証の提示をお願いします」

「わかりました」

僕は受付の人から紙を受け取り花実とダイナに渡す。
僕達は紙に必要事項を記入して受付の人に渡す。

「はい。では書類調査をさせていただきますね。しばらくフロントでお待ちください」

受付の人の案内に従い僕達はフロントのソファーに座って待つ。

しばらくすると僕達に1人の大人が話しかけて来た。

「結果から話すと書類調査は3人共通ったので今から軽い面接をさせてもらいますね」

その後僕達は面接を受けて再びフロントで結果を待つ。
しばらくすると受付の人から呼び出されたので僕達は受付に向かった。

「面接と書類調査の結果みなさんガーディアンズに採用となりました。まず、ガーディアンズの証明書をお渡ししますね」

僕達は受付の人から自身の証明書を受け取る。

「そしてみなさんはガーディアンズ第11番基地の所属となります。時間がある時にそちらに向かってください。そちらで正式な入隊手続きや仕事の説明などがあるので」

「わかりました。ありがとうございます」

僕達は受付の人に礼を述べガーディアンズ本拠地を後にする。

「「「疲れた〜」」」

3人共気を張っていたためかかなり疲れていた。

「そういえばガーディアンズ第11番基地ってどこにあるの?」

花実が僕達に尋ねる。僕はスマホを取り出して場所を確認する。どうやらアパートから一番近い基地のようだ。

「私達が同じ場所に配属されたのも、家から近いのも花実ちゃんの能力のおかげなのかな?」

ダイナがそのようなことを言っていたが、本人はそんなわけないじゃないなどと言っていた。そういえば花実の能力の制限ってなんなんだろう……まあ、本人が言いたくないなら聞かないが…

「さっそく今から行ってみますか?」

「そうだね。こういうのは早い方がいいだろうし…」

ダイナの提案に僕達が賛成し、僕達はさっそくガーディアンズ第11番基地に向かうことにした。









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