妹はこの世界でただ一人の味方
しつこい
一歩ダンジョンに足を踏み入れるとそこは異次元と言っていいほど外との様子は変わっていた。
その場には露店が並ぶのが見えた。
そんな中冒険者とも見える人もいた。そして学たちが入ってくると一斉に注目された。
別にダンジョンに契約をした魔物と一緒に来たり、男女1人ずつがペアとなって攻略するのも珍しくはない。
注目された原因は服装にあった。仮にも未攻略のダンジョンに鎧など身を守る道具を持ってこないのは極めて不自然なのである。
そんな目で見られているとは知らず、露店を見てた学たちだった。
「せっかく初めてダンジョンに来て、しかも店まであるんだから軽くつまんでかないか?」
その学の提案に2人は承諾してそこまで多くのない店を見て行った。ある店の前で結衣は止まり学はそれを懐かしそうに見た。
それは焼き鳥だった。
肉は鶏肉ではないが、形は焼き鳥そのものだった。
学はそれを買おうと気の弱そうな青年の店員に言った。
「これ3つ頼む。」
青年も学たちのことを不自然に思っており、その人たちのうち1人が話しかけてきたことに驚いた。
「え、あ、はい・・・。」
代金を渡し焼き鳥を受け取るとここで誰もが聞きたかったことを青年は聞いた。
「今日は何しに来られたんですか?」
それを聞いた学は一瞬何を聞かれてるのか分からなかった。
「いや・・・ここに来たらすることなんて決まってるだろ。」
「それはダンジョンを進んでくということですよね?」
「そうだな。」
こいつは何を言っているんだ?当たり前のことを聞いてきて。
すると今まで見ていた冒険者の中から1人の屈強な男が出てきて学たちに話しかけた。
「お前たちその格好で行くってんなら死ぬ覚悟も出来てるんだよな? ここは未攻略ダンジョン。それ故に簡単だと思われがちだが違う。レベルの高い冒険者がこのダンジョンに挑んだが返り討ちになったほどここは強い。多分今までのダンジョンの三本の指に入るな。」
へぇ・・・このダンジョンはそんなに強いのか。倒し甲斐がありそうだな。
「ご忠告どうも。けど鎧とかつけるとむさ苦しいから嫌なんだよ。それに重いし。」
そう言って焼き鳥を食べる作業に入ったのだった。そして今の学の言葉で余計に注目もされた。
すぐに食べ終わった学たちは魔物がいるダンジョンの階に行こうと階段を上がろうとした。しかしまたしても先ほどの男が呼びかけてきた。
「またアンタか。何の用だ? 」
心底鬱陶しそうに学は男に告げた。しかし男も引き下がらずに言った。
「先程から考えていたがやはり止めるべきだと思ってな。行くべきではない。」
「だ〜か〜ら〜俺たちが死んでもそれは俺たちのせい。あんたが責任を負う必要もないし、俺はそんなことして欲しくもない。」
「そんな事を言われても俺は気にするんだ。どうしても行くなら俺のパーティーと行かないか?」
おお! こっちの世界にきて初めて人に誘われた気がする。もちろんその提案は
「いや、結構です。ていうかそろそろウザい。」
そう言い残して3人は階段を上っていったのだった。
「何だかあの男の人面倒くさかったね。」
「全くだ。知り合ったばかりのやつと連携なんか取れないだろ。」
と愚痴をこぼしていると階段を登り終えた。先程まで露店が並んでたところと見比べると劇的な変化だった。
一階
誰がつけたのか分からないが松明が燃えており、その微かな灯りがそのダンジョンに光を灯してる。
すると目の前から3匹の魔物が現れた。すかさず学が鑑定を使って見てみるとゴブリンだということが分かった。
「1人一体ずつ倒そう。レベルは俺たちの方が高いからそのつもりで。」
「うん。」
「はい。」
学はエアガンで、結衣は手で、カラカラは勢いをつけた触手で心臓部分を貫いた。貫かれたゴブリンはすぐに命を落とし、その場に倒れた。
しかしいつまでたってもその魔物たちは消えなかった。
「俺はてっきり魔物を倒したら消えると思ってたんだが・・・違ったみたいだな。」
「そうだね・・・これってどうなるんだろうね?」
あれこれ話してたが、最後には同じ階にいる魔物が食べるのだろうという結論になりその話は終わった。
ちなみにレベルは上がっていなかった。
またしばらく歩いていると1組の冒険者パーティーが戦っているのを見た。一階というのもあってか攻撃らしい攻撃を受けず普通に倒していた。
「やっぱりここの階の魔物って弱いんだな。もう少しペースアップするか。」
「うん。」
「それがいいと思います。」
意見が一致した3人は次の階に進むべく階段を探しに行ったのだった。
10分後には次の階段を見つけ上に上がっていった。
二階
松明が灯りを灯してるというのは先ほどと変わりはない。が、新しくトラップが付け加えられていた。
開始早々に結衣が落とし穴に引っかかりもう少しで針が刺さってたところだった。
「もういっそのことこのダンジョン壊してやる。」
結衣を罠に嵌めた事に怒った学は上級魔法を放ちダンジョンの壁に大きく穴を開けた。
すると次は毒が飛び散ってきたので学は結衣とカラカラを掴んで次の階に行くための階段を探すのだった。
三階
この階は一階にいた魔物のレベルが上がっただけである。しかし甘く見ていると痛い目にあう。例えば・・・
「お、ここにも冒険者がいるのか。」
そういえばどこまで攻略されてるんだろうな。最後まで行けてないとは聞いたけど。
「お兄ちゃん。正確には冒険者がいたって言った方がいいんじゃない?」
ゴブリンが数匹集まって棍棒で叩いていたのは冒険者らしき男だった。手には剣を持っていたが、顔を何度も叩かれており見るも無残な姿になっていた。歯は折れ血が流れていた。
「結構酷いですね・・・。」
そうカラカラが言うとゴブリンがこちらに気づいたようで学たちの方に走ってきた。
学はそれを蹴りで倒すと死んだ冒険者に向かって火を放った。人が焼ける腐臭で思わず吐きそうになったが堪えてその死体に対して手を合わせ天に向かって祈った。それに続いて結衣もして、10秒ほどすると次の階段を探すべくその場を離れた。
3/4階
階段の途中で学はストアから買ったテントを張った。
「今日はここで早めに仮眠を取っておこう。起きたら本格的にダンジョンを上がっていくつもりだ。
そう言って各自仮眠をとるのだった。
------------------------------------------
以下作者のコメント
遅くなってすいません。もっと早く投稿するつもりだったんですけど学校の提出物が多くてなかなか書ける時間が取れませんでした。
で、申し訳ないんですけど次の月〜水は多分投稿ができません。もし書きだめができたらその間に投稿するかもしれませんが...
今回みたいな感じで階ごとに少しずつ話を考えて書くようにしていきたいと思います。ダンジョンは7話前後で終わらそうかな(あやふや)って考えてます。もっと長くなるかもしれないし、その逆かもしれないです。
テスト嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!!!
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補足説明
書きだめ=作者が現実逃避をして小説を書くこと
その場には露店が並ぶのが見えた。
そんな中冒険者とも見える人もいた。そして学たちが入ってくると一斉に注目された。
別にダンジョンに契約をした魔物と一緒に来たり、男女1人ずつがペアとなって攻略するのも珍しくはない。
注目された原因は服装にあった。仮にも未攻略のダンジョンに鎧など身を守る道具を持ってこないのは極めて不自然なのである。
そんな目で見られているとは知らず、露店を見てた学たちだった。
「せっかく初めてダンジョンに来て、しかも店まであるんだから軽くつまんでかないか?」
その学の提案に2人は承諾してそこまで多くのない店を見て行った。ある店の前で結衣は止まり学はそれを懐かしそうに見た。
それは焼き鳥だった。
肉は鶏肉ではないが、形は焼き鳥そのものだった。
学はそれを買おうと気の弱そうな青年の店員に言った。
「これ3つ頼む。」
青年も学たちのことを不自然に思っており、その人たちのうち1人が話しかけてきたことに驚いた。
「え、あ、はい・・・。」
代金を渡し焼き鳥を受け取るとここで誰もが聞きたかったことを青年は聞いた。
「今日は何しに来られたんですか?」
それを聞いた学は一瞬何を聞かれてるのか分からなかった。
「いや・・・ここに来たらすることなんて決まってるだろ。」
「それはダンジョンを進んでくということですよね?」
「そうだな。」
こいつは何を言っているんだ?当たり前のことを聞いてきて。
すると今まで見ていた冒険者の中から1人の屈強な男が出てきて学たちに話しかけた。
「お前たちその格好で行くってんなら死ぬ覚悟も出来てるんだよな? ここは未攻略ダンジョン。それ故に簡単だと思われがちだが違う。レベルの高い冒険者がこのダンジョンに挑んだが返り討ちになったほどここは強い。多分今までのダンジョンの三本の指に入るな。」
へぇ・・・このダンジョンはそんなに強いのか。倒し甲斐がありそうだな。
「ご忠告どうも。けど鎧とかつけるとむさ苦しいから嫌なんだよ。それに重いし。」
そう言って焼き鳥を食べる作業に入ったのだった。そして今の学の言葉で余計に注目もされた。
すぐに食べ終わった学たちは魔物がいるダンジョンの階に行こうと階段を上がろうとした。しかしまたしても先ほどの男が呼びかけてきた。
「またアンタか。何の用だ? 」
心底鬱陶しそうに学は男に告げた。しかし男も引き下がらずに言った。
「先程から考えていたがやはり止めるべきだと思ってな。行くべきではない。」
「だ〜か〜ら〜俺たちが死んでもそれは俺たちのせい。あんたが責任を負う必要もないし、俺はそんなことして欲しくもない。」
「そんな事を言われても俺は気にするんだ。どうしても行くなら俺のパーティーと行かないか?」
おお! こっちの世界にきて初めて人に誘われた気がする。もちろんその提案は
「いや、結構です。ていうかそろそろウザい。」
そう言い残して3人は階段を上っていったのだった。
「何だかあの男の人面倒くさかったね。」
「全くだ。知り合ったばかりのやつと連携なんか取れないだろ。」
と愚痴をこぼしていると階段を登り終えた。先程まで露店が並んでたところと見比べると劇的な変化だった。
一階
誰がつけたのか分からないが松明が燃えており、その微かな灯りがそのダンジョンに光を灯してる。
すると目の前から3匹の魔物が現れた。すかさず学が鑑定を使って見てみるとゴブリンだということが分かった。
「1人一体ずつ倒そう。レベルは俺たちの方が高いからそのつもりで。」
「うん。」
「はい。」
学はエアガンで、結衣は手で、カラカラは勢いをつけた触手で心臓部分を貫いた。貫かれたゴブリンはすぐに命を落とし、その場に倒れた。
しかしいつまでたってもその魔物たちは消えなかった。
「俺はてっきり魔物を倒したら消えると思ってたんだが・・・違ったみたいだな。」
「そうだね・・・これってどうなるんだろうね?」
あれこれ話してたが、最後には同じ階にいる魔物が食べるのだろうという結論になりその話は終わった。
ちなみにレベルは上がっていなかった。
またしばらく歩いていると1組の冒険者パーティーが戦っているのを見た。一階というのもあってか攻撃らしい攻撃を受けず普通に倒していた。
「やっぱりここの階の魔物って弱いんだな。もう少しペースアップするか。」
「うん。」
「それがいいと思います。」
意見が一致した3人は次の階に進むべく階段を探しに行ったのだった。
10分後には次の階段を見つけ上に上がっていった。
二階
松明が灯りを灯してるというのは先ほどと変わりはない。が、新しくトラップが付け加えられていた。
開始早々に結衣が落とし穴に引っかかりもう少しで針が刺さってたところだった。
「もういっそのことこのダンジョン壊してやる。」
結衣を罠に嵌めた事に怒った学は上級魔法を放ちダンジョンの壁に大きく穴を開けた。
すると次は毒が飛び散ってきたので学は結衣とカラカラを掴んで次の階に行くための階段を探すのだった。
三階
この階は一階にいた魔物のレベルが上がっただけである。しかし甘く見ていると痛い目にあう。例えば・・・
「お、ここにも冒険者がいるのか。」
そういえばどこまで攻略されてるんだろうな。最後まで行けてないとは聞いたけど。
「お兄ちゃん。正確には冒険者がいたって言った方がいいんじゃない?」
ゴブリンが数匹集まって棍棒で叩いていたのは冒険者らしき男だった。手には剣を持っていたが、顔を何度も叩かれており見るも無残な姿になっていた。歯は折れ血が流れていた。
「結構酷いですね・・・。」
そうカラカラが言うとゴブリンがこちらに気づいたようで学たちの方に走ってきた。
学はそれを蹴りで倒すと死んだ冒険者に向かって火を放った。人が焼ける腐臭で思わず吐きそうになったが堪えてその死体に対して手を合わせ天に向かって祈った。それに続いて結衣もして、10秒ほどすると次の階段を探すべくその場を離れた。
3/4階
階段の途中で学はストアから買ったテントを張った。
「今日はここで早めに仮眠を取っておこう。起きたら本格的にダンジョンを上がっていくつもりだ。
そう言って各自仮眠をとるのだった。
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以下作者のコメント
遅くなってすいません。もっと早く投稿するつもりだったんですけど学校の提出物が多くてなかなか書ける時間が取れませんでした。
で、申し訳ないんですけど次の月〜水は多分投稿ができません。もし書きだめができたらその間に投稿するかもしれませんが...
今回みたいな感じで階ごとに少しずつ話を考えて書くようにしていきたいと思います。ダンジョンは7話前後で終わらそうかな(あやふや)って考えてます。もっと長くなるかもしれないし、その逆かもしれないです。
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コメント
さらだ
善処します...
たーくん
提出物お疲れ様でした。
現実逃避したい気持ちも分かりますが堪えてください。
さらだ
お互い辛いですね...
神田礫
現実逃避…私もだ