妹はこの世界でただ一人の味方
頭の激突
「ーーん。ーーちゃん。お兄ちゃん!」
オカマはやだ。・・・オカマはやだ。
「お兄ちゃん起きて! 」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
ゴチィーンーーー
いきなり起き上がった学の頭と結衣の頭がぶつかり合い2人とも痛みに耐えていた。
「・・・ごめん結衣。」
「ううん。大丈夫。・・・けど今日は珍しいね。私より起きるのが遅かったなんて。」
思い出させないでくれ・・・。あれは久しぶりに見た悪夢だ。寝ないようにしようと思ってたのに・・・。
「悪夢だ・・・。」
「それは大変だったね。教えてほしいところなんだけど、今はこの新聞見てくれない?カラカラが下から持ってきたものなんだけど・・・。」
そう言う結衣の手には一部の新聞が握られていた。それを学に手渡しをした。学はその新聞の一面の見出しを見て頭を悩ませた。
[我が国王が治めている土地で突如山が消滅するという事態に陥った。現在冒険者たちが情報を集めているが未だに発展はない。住民からは魔王が現れたなどと噂が流れていて不安が広がるのであった。国王本日午前8時半から中央広場で緊急報告を行うと宣言した。]
これ俺がしたことだよなぁ・・・。って報告があるのか。
そう思い学はチラリと近くにあった窓を見た。殆どの人々は起き、活動中だ。それに伴い太陽も明るさを増していってる。
「結衣。今何時?」
「えっとこれが配られたのは7時みたいで、今はもう8時は回ってるんじゃないかな?ちょっと前に下に行ったんだけど、その時には冒険者の人たちが食事してたから。」
朝食か。
「結衣たちは食べたのか?」
「私たちはまだ食べてないよ。ご飯は家族で食べるもの。1人でもかけてる状態で食べたらそれは切腹に値する。でしょ?」。」
「・・・ああ。そうだったな。ごめん。」
今結衣が言ったことは昔俺が言ったことだ。初めて2人で食事をする時に俺がそう言ったのをまだ覚えてるのか・・・。あの時はまだ信用されてなかったな。ずっと敵意を向けられていたような気がするし。もっとも何もしてないから理不尽極まりないけれど。
「ちょっと王も見たいし、昔炊いてたお米でおにぎりを作るのでもいいか?ちょっと手抜きになっちゃうんだが。」
「うん。私はいいよ。美味しいし。」
「おにぎりですか・・・。まだ食べたことがないので楽しみです。」
意外と好評のようだな。それにしてもちょうどよかった。昔からあったから早く食べたかったんだよね。いくら腐らないと言っても。
すぐに朝食を食べ終えた俺たちは広場へ向かうべく、走って移動した。この際、身体強化は使わなかった。街中で使うと市民に危険があるのと、目立つからだ。全力で行けば目で追うことは出来ないだろうが、仮に何かあった時が嫌だと思い、普通に走っているのだった。
広場に着いた二人だったが、あまりの人の多さに驚き、広場から一度離れた。
「あれは人が多すぎる・・・。聞くことに集中できなそうだったな。」
「そうだね。流石にあれは・・・でもどうしよっか?この時代にマイクも含めて機械類が全くないよ。王様の声がここまで聞こえるか分からないよね?」
機械がないとここまで不便だったとは・・・。今更ながらに地球の文明の高さに感心した。ならば今こそ地球の文明を借りようじゃないか。
行動するにあたって新しいスキルを作った。
________________
気配遮断
自分の出す気配を遮断することができる。相手とのレベル差が少ないと、感知されることもある。
カモフラージュ
自分を周りの風景と一体化させる。気配は消せない。
________________
よし。次は王様とやらが出てくる場所に盗聴器を仕掛けよう。場所は分かっている。一点だけ護衛の多さが違うところがある。そこで王の報告をすることは一目瞭然だった。盗聴器はストアで買った。
「結衣。カラカラ。捕まったか? それだと飛びにくそうだな。結衣だけちょっと体勢変えてもらうぞ。〈強き風よ 我に飛べる力を与えまえ ハイウィンド〉」
そう唱えると学達を強風が包み込み、少しずつ浮かび始めた。そして数秒たつとまた呪文を唱え始めた。
〈周りの景色と同化し 我を見失わさせろ カモフラージュ〉
〈気配を消すべく力を 纏わりつけ 気配遮断〉
風で体を浮かせ、カモフラージュで姿を景色と同じにさせる。そしてカモフラージュの欠点であるのを気配遮断でカバーする。学が使っているのは風の上級魔法。飛べることは可能だが、MPを多く使うため、好んで使う人は少ない。しかし、それは普通の人であって、学のような人外は別だ。
学はすでに慣れたようで、軽々と盗聴器をセットし、上空にいた。
「さて後は報告を待つだけだな。」
学はそう言っているが、結衣はそれどころじゃなかった。
「ちょ・・・ちょっとお兄ちゃん。」
私は見えないお兄ちゃんに問いかけた。
「どうしたんだ結衣?」
声は心配してくれてるのが分かる。私のために心配してくれてるのは嬉しい。だけど・・・。
「この格好は恥ずかしい・・・。」
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説明は次回とさせて頂きます。すいません。
オカマはやだ。・・・オカマはやだ。
「お兄ちゃん起きて! 」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
ゴチィーンーーー
いきなり起き上がった学の頭と結衣の頭がぶつかり合い2人とも痛みに耐えていた。
「・・・ごめん結衣。」
「ううん。大丈夫。・・・けど今日は珍しいね。私より起きるのが遅かったなんて。」
思い出させないでくれ・・・。あれは久しぶりに見た悪夢だ。寝ないようにしようと思ってたのに・・・。
「悪夢だ・・・。」
「それは大変だったね。教えてほしいところなんだけど、今はこの新聞見てくれない?カラカラが下から持ってきたものなんだけど・・・。」
そう言う結衣の手には一部の新聞が握られていた。それを学に手渡しをした。学はその新聞の一面の見出しを見て頭を悩ませた。
[我が国王が治めている土地で突如山が消滅するという事態に陥った。現在冒険者たちが情報を集めているが未だに発展はない。住民からは魔王が現れたなどと噂が流れていて不安が広がるのであった。国王本日午前8時半から中央広場で緊急報告を行うと宣言した。]
これ俺がしたことだよなぁ・・・。って報告があるのか。
そう思い学はチラリと近くにあった窓を見た。殆どの人々は起き、活動中だ。それに伴い太陽も明るさを増していってる。
「結衣。今何時?」
「えっとこれが配られたのは7時みたいで、今はもう8時は回ってるんじゃないかな?ちょっと前に下に行ったんだけど、その時には冒険者の人たちが食事してたから。」
朝食か。
「結衣たちは食べたのか?」
「私たちはまだ食べてないよ。ご飯は家族で食べるもの。1人でもかけてる状態で食べたらそれは切腹に値する。でしょ?」。」
「・・・ああ。そうだったな。ごめん。」
今結衣が言ったことは昔俺が言ったことだ。初めて2人で食事をする時に俺がそう言ったのをまだ覚えてるのか・・・。あの時はまだ信用されてなかったな。ずっと敵意を向けられていたような気がするし。もっとも何もしてないから理不尽極まりないけれど。
「ちょっと王も見たいし、昔炊いてたお米でおにぎりを作るのでもいいか?ちょっと手抜きになっちゃうんだが。」
「うん。私はいいよ。美味しいし。」
「おにぎりですか・・・。まだ食べたことがないので楽しみです。」
意外と好評のようだな。それにしてもちょうどよかった。昔からあったから早く食べたかったんだよね。いくら腐らないと言っても。
すぐに朝食を食べ終えた俺たちは広場へ向かうべく、走って移動した。この際、身体強化は使わなかった。街中で使うと市民に危険があるのと、目立つからだ。全力で行けば目で追うことは出来ないだろうが、仮に何かあった時が嫌だと思い、普通に走っているのだった。
広場に着いた二人だったが、あまりの人の多さに驚き、広場から一度離れた。
「あれは人が多すぎる・・・。聞くことに集中できなそうだったな。」
「そうだね。流石にあれは・・・でもどうしよっか?この時代にマイクも含めて機械類が全くないよ。王様の声がここまで聞こえるか分からないよね?」
機械がないとここまで不便だったとは・・・。今更ながらに地球の文明の高さに感心した。ならば今こそ地球の文明を借りようじゃないか。
行動するにあたって新しいスキルを作った。
________________
気配遮断
自分の出す気配を遮断することができる。相手とのレベル差が少ないと、感知されることもある。
カモフラージュ
自分を周りの風景と一体化させる。気配は消せない。
________________
よし。次は王様とやらが出てくる場所に盗聴器を仕掛けよう。場所は分かっている。一点だけ護衛の多さが違うところがある。そこで王の報告をすることは一目瞭然だった。盗聴器はストアで買った。
「結衣。カラカラ。捕まったか? それだと飛びにくそうだな。結衣だけちょっと体勢変えてもらうぞ。〈強き風よ 我に飛べる力を与えまえ ハイウィンド〉」
そう唱えると学達を強風が包み込み、少しずつ浮かび始めた。そして数秒たつとまた呪文を唱え始めた。
〈周りの景色と同化し 我を見失わさせろ カモフラージュ〉
〈気配を消すべく力を 纏わりつけ 気配遮断〉
風で体を浮かせ、カモフラージュで姿を景色と同じにさせる。そしてカモフラージュの欠点であるのを気配遮断でカバーする。学が使っているのは風の上級魔法。飛べることは可能だが、MPを多く使うため、好んで使う人は少ない。しかし、それは普通の人であって、学のような人外は別だ。
学はすでに慣れたようで、軽々と盗聴器をセットし、上空にいた。
「さて後は報告を待つだけだな。」
学はそう言っているが、結衣はそれどころじゃなかった。
「ちょ・・・ちょっとお兄ちゃん。」
私は見えないお兄ちゃんに問いかけた。
「どうしたんだ結衣?」
声は心配してくれてるのが分かる。私のために心配してくれてるのは嬉しい。だけど・・・。
「この格好は恥ずかしい・・・。」
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説明は次回とさせて頂きます。すいません。
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コメント
さらだ
有難う御座います。次の話で説明はしますが、中途半端ですいません。
たーくん
今回は何だか波乱の予感がしますね。今後どの様な展開になるのかとても楽しみです。
これからも頑張ってください。