天才と煩悩

auz赤葦

進化をやめた天才-新たなスタート②

それは、授業中のことであまりに急なことだった。出動命令が出た。俺は授業をすぐに早退し、現場に向かった。現場に着くまでの今回は約束15分間で、内容を把握しなくてはならない。内容はこうだ。高層ビル12階での立てこもり発砲事件。人質の人数は2人。犯人の要求は不明。今の指示は現状維持。でも、俺の待機場所は違った。孤鳥さんの指示だった。なんでも、現場の指示は鮫島さんではなく、全て孤鳥さんが支持していたそれよりびっくりしたのは孤鳥さんが俺のことをよく知っている人だったこと。だからこんな指示をしたのだと思った。俺は言われた場所に待機した。そして孤鳥さんを通じて突入命令。突入方法は1つ。俺がガラスを割りそっちに気がいった瞬間に逆側の突入組が突入、ガラスに気がとられたままだったらそのまま突入組による人質の安全の確保、これがベスト、しかしバレてしまったら孤鳥さんの指示で俺が突入その際は人質の安全確保が優先。やむを得なければ射殺の許可が出た。俺は一瞬戸惑ったがこれはそのための道具と自分自身に言い聞かせた。「大丈夫」そんなことを自分に言い聞かせる。ヤベー、鼓動の早まりを意図せず感じる。これまでの人生でこんなに緊張したことあったか。自分が緊張していることは自分自身が一番理解していた。落ち着け、落ち着け、・・・何度も自分に言い聞かせていた。そんな中、
「カウントを始めるぞ」
孤鳥さんの声が聞こえた。よし。集中。大丈夫。焦るな。落ち着け。そんなことを自分に言っているとあるスイッチが入った。「あ・・・」俺は知っていた。なんのスイッチが入ったか。この感じだ。そう大会の決勝前の緊張の中で緊張が吹っ切れたときのあの感じ。よし。行ける。そう思った。
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読んで下さりありがとうございました。
投稿できてなくてすいませんでした。
体調を少し崩してました。
次回から予定どうり更新できます。
次回の投稿は1月22日です。
またお願いします。

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