私はJKになれない

ふろっぐ

JKになるにはメイク道具とでかい声とふっとい神経がマストらしい

今年から高校に上がった。
華のじぇーけーである。

まあ中高一貫校なので受験が終わった達成感や本格的(?)な青春への期待感、僅かな不安感にそれを凌ぐ弾けてやるぜ感などの、新たな心境の変化の見られないスタートであったが。

 ...もうフラグである。

きらきらJK生活無縁のフラグである。
まあ期待などしていない。そもそも私にJKをやれというのが無謀な企画なのだ。誰だ大人になる過程に高校生活組み込んだやつ。いや、それよりJK=きらきら☆みたいな風潮作りおったアホはどいつだ。生きにくいだろう。

とまあ、私はネガティブである。一応隠してはいるが根本の構造がそうなのだからしかたない。
こうなったのは親のせいにしているがその話は後ほど。

 高校生になって思ったことは、私は女子高校生にはなれてもJKにはなれないということだ。
たかが漢字とアルファベット。されど漢字とアルファベット。あまりの生態の異なり様にむしろ同じ生き物を指すということが驚きである。

 うちのクラスのJKたちは17分の3である。これはかなり少ないほうだ。多いところでは7、8割以上JKのクラスもある。恐ろしいこと。

 JKの定義はズバリ、声がでかくて神経の太い赤リップ、である。私の中では。
あ、ちなみにスカート膝上15センチ、茶髪金髪縦ロールにバッチリメイクの猛者は校則的にいない。自称とはいえ進学校なのでそこそこ厳しいのだ。

だが、その限られた自由の中でも謳歌しようというのがJKである。眉毛描いてまつ毛上げてファンデにチークに赤リップ。前髪は今流行りのワンカールである。化粧類一切禁止の校則は見事に無視であるがこの程度なら指導室行きは免れる。

また、JKは常に如何にモテるかを意識して生活する。男子の近くではやたら声がでかい。特に笑い声。同姓からするとけたたましい、という表現がぴったりで、これの進化系が井戸端会議なうのおばさま方なんだなあなどと思ったりするのだが、どうやら男子ウケなるものはこれを明るく元気で可愛らしいモテポイントと位置づけるらしい。

そしてなにより彼女たちは女の戦いに身を投じているわけである。そこには当然極太の神経がなくてはやっていけない。まあ自らあんな渦中に入っていくわけだからもともと直径数メートルなのだろう。

私はというとまずメイク道具持ってねえ、リップは薬用、髪は寝癖を整えるだけで力尽き、声の小ささにかけてだけは自信があるチキンなのである。

ほら程遠い。


だがチキンはなぜか女王と呼ばれていたりもするのだ。




こんな感じで短編をちょこちょこ載せてこうと思っております。
よければ見てくださいな。


コメント

  • 鶉と東方と結月

    うぽつです。

    JK≠女子高校生のくだりが個人的に好きです(❁´ω`❁)
    さり気ない導入のようなのにタイトルの説明役も担っていて、すっかり読みいってしまいました。

    主人公の名前やら容姿やらは次回ですかね?
    個人的には物語シリーズの羽川翼みたいなイメージです。

    次回が楽しみです(*・ω・*)wkwk

    2
コメントを書く

「エッセイ」の人気作品

書籍化作品