部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

こちらでは

今回から織田と桜の話です。





国木田達がクリパを楽しんでいる丁度その頃……


俺と桜は桜の最寄りのコンビニで待ち合わせを
していた。
「よしサン!! 準備出来たかね?」
腰に手を当てて、威張る桜。
「準備も何も……する事何も無いはず……」
「黙らっしゃい〜!!
この世界ではいつ、どんな事が起きるか
分からないんだよっ!!」
「はいはい、従いますよ……
で、桜ーー」
「コードネームプリーズ!!」
「ーーブロッサム、今日は何をするんだ?」
なんて俺がブロッサムこと桜に尋ねると
「本日はリア充共がはびこる何とも痛ましい日だ!!」
「はいはい、クリスマスな。
って俺らも世間的にはリア充だろ……」
クリスマスなんて日にわざわざ待ち合わせをして
これから遊びに行くのだから俺らもそのリア充だと
思うのは俺だけだろうか。
「細かい事は無視!! そんな細かい事気にしていたら
将来、いや10年以内にハゲるよ!!」
「……将来の心配ありがとうな、ブロッサム。
で、俺らは何をするんだ?」
「それはだね……何するだっけ?」
「俺が聞きたいわ!!」
「まぁまぁ落ち着きなさいって〜
今度はストレスで早死にするよ?
ーー私を未亡人にしないでね?」
「まだ死ぬかよ。桜を1人にするわけにはいかないし
第一、まだ桜としたい事があるからな」
俺が死んで桜を1人で悲しませるのはそれだけは
死んでも死にきれないだろう。
「あっ……そうなのね……」
と顔を赤くする桜。
「ん? なんか変な事言ったか俺?」
「い、いや変じゃないよ? 変じゃないけど……
変じゃないんだけど〜!! あぁ〜もうこの鈍感!!」
何故か怒られた。
「変なさく」
「コードネームプリーズ」
「はぁ……変なブロッサム」
「今私の哀れな目で見たでしょ!?」
「さっきの発言で気づけよ!?」


とこんな感じの会話をしながら電車に乗って
やってきたのは近くのアミューズメント施設だ。
ここにはボーリング、カラオケ、テニスコート等
様々な設備があり1日遊んでいられる。
俺と桜はよくここで汗を流したり、カラオケしたりして
遊んでいる。
「で、俺らは何をするんだ?」
「決まっているじゃん。
ーー青春の汗を流すのだ!!」
「要するにスポーツをずっとやるって事か……」
大体俺らはここの施設におけるフリータイム制を使い
かなりの時間ぶっ通しでやっている。

ちなみに前回来た時は

・テニス 1時間半

・スリーポイント対決 1時間

・バスケでの一対一  30分

・ボウリング 2ゲーム

・卓球 30分

をやってきた。
そして桜を改めて見ると靴はスニーカー
服は上下共に最低限のオシャレを残しながら
動き易さに重きを置いている服装だった。
……まぁそれでも桜のスタイルの良さで
相変わらず可愛いというか綺麗に見える。
桜が彼女だからというのもあるだろうけど。
「吉晴〜なんか今日は空いてるよ〜」
俺がそんな事を考えているうちに受付を済ました
桜がこっちに戻ってきた。
「そりゃクリスマスにこんなところで汗を流すのは
余程変わった奴らだろうな……
ーーってそれ俺らか」
「まぁ私達らしいじゃん。
さっ、準備はいい?」
「あぁ、こっちはいつでも行けるぜ」
という俺もなんとなくだがこうなるだろうと思い
動き易い服装にしてきた。
正直桜自身はかなり運動神経が良くて
俺も気を抜くとすぐに負ける。
故に全力でやらないといけない。
「まずは何で勝負する?
テニス? ボウリング? バスケ?」
「おいおい俺に選ばせていいのか?」
「だって私が勝つんだから。
それぐらい吉晴に選ばせてあげるよ」
「ほぉ……勝つ気満々か……
俺に選ばせたから負けたなんて言うなよ、桜?」
「もちろん!! 何が来たって勝ってあげるよ。
ーーさぁ来たまえ!!」
「はっ、後で言い訳聞かないからな!! いざ!!」
「「勝負!!」」

と俺達のクリスマスというカップルにおいて
大切な日の長い長い戦いが始まった。



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