部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

オペレーション始動

今回から新章入ります!!







今年もあと1ヶ月と半月になった11月の中旬
僕は京都にいた。
僕以外にも森、織田、夏目、樋口さん等同じ部活の部員も
一緒にいるのであった。
ちょうどさっきまで部活の全国大会があり
その関係で、選手と会計の僕は京都に来ていた。
そして大会がなんとか終わり、僕らは京都駅に
集合して、ミーティングを行っていた。
……ん?大会の結果だって?
ベスト8になったけど、夏目は明らかに不満な態度で
なだめるのに一苦労だったよ。
「確実、気をつけて帰る事、解散」
夏目の一言により集まっていた部員達がばらけ始めた。
「先輩、お疲れ様です」
と僕に話しかけてきたのは森だ。
「森もお疲れ様。今日凄かったじゃん」
「いやいやたまたまですよ」
今回の大会でかなりいい活躍をしていた。
あの3回戦での大番狂わせは見ていて気持ち良かった。
……夏休み前に、大会結果に泣いていた奴がここまで
成長するとは妙に感慨深くなった。
「先輩も森もここにいたんですか」
「あっ、織田もお疲れ様」
「先輩もお疲れ様です」
織田は目立った活躍をしてないが、要所要所で
勝ってくれていたので助かった。
「とりあえず君らが活躍してくれたおかげで
夏目の癇癪が起きずにすんだよ」
……ただし、多少は起きているが。
「「ハハ……」」
と乾いた笑いをする2人。
「まぁ冗談はそれぐらいにしておいて……
ーー2人とも例のプランは大丈夫か?」
僕が真面目な表情で2人に聞いてみた。
今回、僕らには大会以外にも京都に来た理由が
もう1つある。
「何言ってるんですか先輩〜バッチリっすよ!!」
「えぇ、今回のプランは抜かりなく大丈夫なはずです」
と2人は自信満々に言ってきた。
「では始めよう……















オペレーション・京都旅行始動!!」
「「おう!!」」


オペレーション・京都旅行とは……
せっかく京都まで来たんだし、都内に帰る前に
旅行を満喫したいですよね?
というか織田と森提案の計画の筋書きは僕という
野郎3人の思いつき旅行の事だ。
……はい、そこ。
ただの旅行じゃんってツッコミを入れない。
何事も気分って大切じゃん?
つまり、そういう事です。
「って事で2人とも大きな荷物はさっさと
宅急便で送って身軽になろうか」
「そうっすね」
「そうですね」
「2人とも彼女達には言った?」
「言ってないです」
「……断腸の思いで言いませんでした」
とわりかし辛そうな表情をする森。
そうなのである。
今回のオペレーション・京都旅行は
七海、与謝野さん、凛子さんには秘密だ。
だからバレない様にプラスを立てる必要があった。
確かに彼女に秘密にしておくのは辛いから
森がその様な表情をするのは分かるが
「……辛そうな顔をしているけどさ森。
祇園とか彼女と行けなそうな場所をチョイスしたの
確か、君だよね?」
「ぎくっ」
「森……お前ってやつは……」
織田が呆れた表情で森を見ていた。
「いやだってさ京都来たら舞妓さん見たいじゃんか!!
そこに彼女連れて来れないだろ!!」
「ま、まぁたまには野郎3人で旅行するのも
ありだろ? 楽しく行こうよ」
「そうですね」
「七海にバレたら怒られるんだよな〜絶対」
「俺も桜にバレたら、食費がヤバイです」
「凛子は……暴走しますね……多分」
とそれぞれの彼女にバレた場合の事を考えた。
「でも、流石に京都まで来ないだろうな!!」
「そうっすね!! わざわざ選手でもないのに
来るはずがないですよね?」
「まぁ余程の事が無ければですね!!」






「へぇ〜余程の事って何かな吉晴?」
「「はっ?」」
なんか聞き覚えのある声が聞こえたので後ろを向くと……
「さ、桜!?」
何故か与謝野さんがいた。
って考えるとまさか……
「センパイ〜? 私に秘密で何しているのかな〜?
教えてほしいな〜?」
「……マジかよ、七海」
「結城先輩!! そんなに着物が見たいなら私で
いいじゃないですか!? 合法的に着せ替えが
出来るんですよ!?」
「凛子……なんかこのくだり前にもした様な気がする」
まさかの彼女達が後ろに全員いた。
「な、な、なんで桜達が知っているんだ!?」
「あちらをご覧ください〜」
と言われ、僕らが振り向くとそこには
「ハロ〜楽しそうだね〜」
「「樋口さん(先輩)あんたか!!」」
樋口さんがニヤニヤしながらこちらに手を振っていた。
ーーその瞬間、全てを察した。

多分真相は

→樋口さんが僕らの事を知る

→面白くするためには?

→七海達に話そう!!

かなり省略するとこんな感じだろう。

「じゃあ〜後は楽しみよ〜ププ〜いい夢見ろよ!!」
「いい夢見れるか普通!?」
「後ろ髪を引かれる気持ちで美少女の翔子ちゃんは
後にするのであった、まる」
「テメェ、逃げんな!!
というか全然後ろ髪引かれてないでしょ!!」
「じゃあね〜!! 楽しんでね〜」
と走って去っていく全ての元凶。
「さて、センパイ説明してもらいましょうか?」
さて僕はどうやって目の前の危機に対応しようか?

「部活の後輩と付き合ってみた」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

  • 雪雨

    樋口さん何やってんすか!(ナイス☆彡.。)

    2
  • ペンギン

    こうなるのかなぁって思っちゃいましたw
    まぁ、この流れは面白いですねw
    3人の健闘を祈る!

    3
  • Qual

    夏目のセリフで確実→各自?
    バレない様にプラス→プラン?かな?
    今回も面白かったです!次回も期待!!
    久しぶりに最初から読み直したんですけどそろそろ司馬くん出てこないかな(笑)

    4
  • Yori

    やはりか…

    5
コメントを書く