部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

三者三様の恋模様




今回は前話の宴会が終わった
カップルそれぞれの話です。












〜国木田&平塚〜

宴会が終わった後、僕と七海は片付けをしていた。
「まったく・・・騒ぐだけ騒いで帰ったな・・・」
「と言いながらも顔が笑顔ですよ〜
もうセンパイは可愛いな〜」
「うるさい・・・まぁいいか」
「どうしましたか?」
「いやこういう日常も中々いいかなぁと思って」
「と、言いますと?」
七海が不思議そうに頭を傾げていた。
「ほら今日の宴会でさ、森や凛子さん、織田に与謝野さん
みんな笑っていたじゃん?僕は嬉しいのさ」
「典型的なツンデレですね〜
センパイって本当に可愛いですね〜!!」
「・・・さて明日は弁当は無しかな?
朝早く起きなくていいから楽だ」
「ちょっとセンパイ!?
酷いですよ!!こんな可愛い彼女にセンパイは
死ねと言うんですか!?」
「自分で可愛いって言うかな普通!?」
「もう照れちゃって〜認めてもいいんですよ?」
「何を!?」
「この私から溢れ出る可愛いさを!!」
「・・・さて寝ますかね」
僕はベッドにダイブした。
「センパイー!!無視しないでよ!?
私恥ずかしいじゃん!!」
ベッドに沈んだ僕を揺らす七海。
「じゃあ何でしたんだよ・・・」
「ノリで」
即答だった。
「だろうな・・・ふわぁ・・・寝みぃ」
「まぁセンパイ、今日一人で全部の料理作って
いましたしね。お疲れ様です」
「ごめん、七海・・・僕もう限界・・・」
「いいですよ〜
ーーだって私も一緒に寝ますから」
と言いながら僕の隣に寝転がる七海。
「・・・抱き枕にしてもいい?」
僕は自分で何を言っているのか分からなかった。
ただ思った事を口に出しただけだ。
「どうぞ〜というか私がセンパイを
抱き枕にします〜!!くらえ〜!!」

結局この後、七海を抱き枕にしたのか
逆に僕がされたのか分からないまま僕は寝た。






〜織田&与謝野〜

「吉晴〜もう一杯行こうよ〜ウェイ〜」
「はいはい帰るぞ桜・・・」
国木田先輩の家での宴会が終わったので
俺は桜と一緒に帰っていた。
桜は変にテンションが上がっていつも以上に
構って構ってが面倒だ。
「もう吉晴は釣れないな〜
それだと女性にモテないよ〜
まぁ私がいるから大丈夫だよね〜!!」
「俺はお前がいるなら良いよ」
「えっ・・・?」
「何を驚いているんだ?俺は正直に言っただけだろ?」
「い、いや吉晴が随分真っ直ぐ言うもんだから」
「そうか・・・すまん」
どうやらテンションが上がっているのは
俺もらしい。
「ねぇ吉晴、多分今回の後始末も先輩だよね?」
「あぁ、やっぱりあの人すげぇよ。
俺なんてまだまだだな」
「吉晴・・・?」
「今回さ、先輩がいない間2人を頼まれていたんだよ
でもあんな事になっちまってな・・・」
「ーー吉晴は頑張ったよ
偉い偉い〜」
と言いながら俺の頭を撫でてくる桜。
「えっ?」
「だって吉晴は先輩から頼まれた事に最善を
尽くしたんでしょ?私や平塚が何度話を脱線させても
元に戻そうとしているし、凛子さんがあんな目に
あった時も、みんなにきちんと指示出せていたじゃん」
「そうか・・・?」
「うん!!だから偉い偉い〜」
「桜・・・」
「大丈夫、吉晴が頑張っているのは私が一番近くで
見ているつもりだからね。私を信じてよ、ね?」
「そうか、ありがとうな桜」
「いいのいいの〜だって私彼女だもん」
「俺はやっぱり桜が彼女で良かったよ
ーーいつもありがとうな、桜」
と言うと桜は顔を一気に赤くして
「は、は、反則!!今のその笑顔反則だよ!!
ズルイズルイ!!」
「えぇ・・・」
「吉晴は罰としてこの後の飲みに付き合う事!!
分かった!?」
「はいはい、ついていきますよ」
「絶対わかってないよね!!もぉ〜〜」

この後、俺らは終電ギリギリまで一緒に飲む事になった。







〜森&江國〜

「国木田先輩って本当に料理上手いですよね・・・」
「だろ?だって1年から俺なんて世話になって
いるから尚更分かるよ」
「そ、そして先輩、て、提案なのですが・・・
私、今手がお留守なんですよ・・・」
「あっ・・・」
大体彼女の言いたい事が分かった。
俺は江國さんの手を掴むと自分の手を絡ませた。
俗に言う、恋人繋ぎという行為だ。
「こ、これでオッケー?」
「い、イエス・・・」
何故か片言英語になる俺ら。
「・・・」
「・・・」
今度は無言になる。
「先輩の周りって良い人ばかりですね」
「まぁな」
「今回の件では先輩の周りの人達にはかなりのご迷惑を
かけましたし・・・」
「俺は思うけど、多分あの人達はそんな事思って
ないと思うよ?」
「へっ・・・」
「だって国木田先輩は筋金入りのお人好しだし
織田、与謝野、平塚も優しい奴らだからな
・・・全く頭が上がらないな」
「それは先輩も良い人だからだと思いますよ?
だって私のためにドアを蹴り飛ばしてくる人
ですからね・・・」
「あ、あれはつい感情的になってしまって・・・
忘れてもらえると嬉しい・・・」
俺個人もドアを蹴り飛ばしたのは初めてであり
江國さんを助けたいただそれだけで動いていたので
自分が何喋ったのか正直覚えてない。
「私は忘れませんよ」
「俺個人としては忘れて欲しいんだけどな・・・」
「というかあんなの忘れる方が出来ないですよ」
「あれ?俺なんかまずい事言ってた?
ごめん!!何言ってか分からないけどごめん!!」
俺は頭を下げた。
「い、いえ!?決してそう言う意味じゃないです!!」
「じ、じゃあ何かセクハラまがいの事をしたか・・・?」
ヤベェ何したか全然覚えてないぞ・・・。
反論できないぞ・・・
「そりゃ確かに触られましたけど・・・
嫌じゃないというかなんならもっと触って欲しい・・・
ーーって私は何を言っているんだ!?
とりあえず先輩!!」
「は、はい!!」
「私が言いたい事はですね・・・
あの時の先輩はカッコよかったという事です!!」
「か、カッコいい?」
「だって私のために必死に頑張っている先輩の
姿は何よりもカッコよかったですよ。
そんな姿を忘れる事は出来ませんよ」
「そ、そうか・・・な、ならしょうがないな」
「え、えぇしょうがないですね・・・
そうですね!!そうですよね!?
私悪くないですよね!!」
「結局俺のせいなのか!?」

この後、江國さんを最寄りまで送った後
電車を見たら終電ギリギリになってしまった。








結局、どのカップルも甘いんですね笑、

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