部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

遊んでたのかよ⁉︎



今回は織田視点です








とある日
ーー某所にて

とある3人が会議をしていた。

「・・・今の進行状態はどうだ、セブンシー」
俺は隣にいるセブンシーというコードネームを持つ
女性に聞いてみた。
「例の2人は少しずつですが
関係を深めているようです」
「分かった。ではブロッサムはどうだ?」
そして今度は反対側の隣の人物、ブロッサムにも
同じ質問を聞いてみた。
「う〜ん、最近の2人を見ているとそろそろ
くっついてもいいんじゃないのかな〜って感じ」
「そうか、ご苦労だ・・・ところで
ーー俺達はいつまでこの茶番をするんだ?」
「ダメだよ、そう言う事言っちゃダメ、サン」
「あれ、これって俺が悪いのか?俺なのか?」
俺はただ疑問に思った事を聞いただけなのに・・・
「そうですよ、サン。最近は女性の方が強いですから
気をつけないと、セクハラで飛ばされますよ」
「どこにだよ ︎」
「それはそうですね・・・山奥の村とか?」
「随分、大雑把だな、おい」
「あっ、でも私はサンのセクハラだったらいくらでも
受けてあげるよ〜ほらほらセクハラしたら〜?」
と言いながら、わざと胸を強調するような
ポーズをするブロッサム。
「女性がそう言う事言ってはいけないよね ︎
というかそのポーズやめい ︎」
・・・俺の精神がマズイ。
今すぐ襲いそうになるからヤバイ。
「ほらほら〜我慢しなくていいんだよ〜
欲望のままに〜私を
ーーあいたっ ︎」
俺はブロッサムの頭に軽く手刀を当てた。
「いい加減にしなさい・・・」
「は〜い」
「というかいつまでコードネーム呼びするんだ?
そしていつまで部室を暗くするんだよ・・・」
俺は某所・・・部室のカーテンを開けた。
「ち、ちょっと何するんですか織田先輩 ︎」
「そうだよ吉晴 ︎せっかく遊んでいたのに ︎」
「遊んでたのかよ ︎」
何となく予想してたけどよ ︎

ちなみにコードネームは

俺→サン

桜→ブロッサム

平塚→セブンシー


という感じで大体が下の名前を適当に英語読みした
安直な決め方だ。

何故こうなったのかというと

いつものように集まる

平塚がスパイごっこをすると言い出す

俺、反対

桜が平塚の方に周り、2対1で負けた。

・・・最早読者の皆さんにはお分かりだろうが
俺1人では桜と平塚を止められない。
かといってもう1人が誰でもいい訳ではない。
こういう場合に国木田先輩がいると本当に助かる。
あの人はなんやかんやで話を上手くまとめてくれ
場の雰囲気を壊さないという面では部内どころか
俺が今まで会ってきた人の中でダントツだ。
(早く帰ってきて・・・本当頼みます・・・)
俺は最早恒例となっている心の中で国木田先輩に願った。
「あっ、そういえば・・・」
とセブーーいやいや平塚が何かを思い出した様に呟いた。
・・・どうやら俺の頭はもう疲れているようだ。
「どうしたの平塚?」
俺の代わりに桜が聞いてくれた。
「何か〜凛子が言っていたんですけど、
あの取り巻き達に注意しなさいって」
「取り巻きか・・・」
多分、平塚が言っているのは平塚に手を出そうとして
国木田先輩を怒らせた男子の取り巻きの事だろう。
俺と桜は実際にその場面を見ていないが森が
「あの時の先輩・・・ヤバイぐらい怖かった」
と怯えながら言っていたのだから
余程怖かったのだろう。
・・・俺には想像つかないが。
「分かった、とりあえずその取り巻き連中には
気をつけるようにするか。
ーー特に平塚、凛子さん、森は気をつけなよ?
お前ら3人は顔が割れているんだからな」
「あ〜あ確かに言われてみれば・・・
私すっかり顔知られてますね〜」
・・・そりゃ君の彼氏が大暴れしたんだからな。
「桜も気をつけな」
「私〜?」
と呑気な返事をする俺の彼女。
「一応、俺らも平塚達とよく一緒にいるからな
身構えといて不足は無いはずだ」
「大丈夫〜そん時は吉晴を盾にするから」
「お〜い ︎彼氏を盾にするのか ︎」
「嘘、嘘。でもそん時は吉晴が守ってくれるでしょ?
ねっ、私の彼氏さん」
「お、おう・・・任せな」
普通、そう言われて断る男性がいるだろうか。
ーー否、いないだろう。
「先輩方・・・ご馳走様です」
と平塚が呆れ気味に言っていたのが聞こえた。

(例の取り巻きか・・・これは不安要素として
頭の中に入れておかないとマズイよな・・・)
よく国木田先輩が言っているが
「追い込まれたら人間何するか分からない
ーーだからそう言う人が相手なら最新の注意を
払わないと足元すくわれるよ?」
(まさか・・・今回の彼女らがそうなるはずが・・・
いや、今は最悪の可能性を考えて動くか)
俺は帰り道、その事ばかりを考えていた。







ショートストーリー〜危険な人物の独白〜

「ふふ・・・もう少し待っててね
俺のお姫様・・・」
その人物はパソコンの画面を見ながらそう呟いた。
「もう少しで君に似合う部屋が完成するから
その時は王子の俺が迎えに行くよ・・・クフフ」
その画面にはとある人物の写真ばかり
表示されていた。
「だから待っててね俺のお姫様
ーー江國凛子ちゃん」

不安という足音はすぐそばにまで来ていた。

コメント

  • あいす/Aisu

    夏目かな?

    2
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