部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

まさかの責任転嫁⁉︎

今回からしばらく七海視点です


「うん・・・?もう朝?
ーーえっ、えぇ〜 ︎」
私は部屋の時計を見て驚いた。
何故なら昨日家に帰ってきたのが午後の3時。
そのあと少し起きたのが午後の6時
そして起きたら午前6時。
ーー待って、私寝すぎじゃない・・・?
というか起こさないセンパイも酷くない ︎
あっ、でもここって私の部屋だからセンパイが
いないのも当たり前だよね・・・。
うん、あれ?
「そもそも、ここって私の部屋・・・?」
ふと思い、部屋をぐるっと見回してみる。
目に入ってきたのは
・プラモデル

・アニメのタペストリー

・沢山の文庫本

・料理本

・・・うん、ここってセンパイの部屋だ。
てか毎日見ているからすぐ分かる。
あれ?じゃあ私がセンパイのベッドを使っているって事は
センパイは・・・
ふとベッドの下に目を向けてみるとそこには
「すぅ・・・」
床に直に寝ているセンパイがいた。
毛布すらかけずに丸くなって寝ている。
「か、可愛い〜 ︎」
まるでネコみたい ︎
体を丸くして、小さくしちゃって〜
何で私の彼氏はこんなに可愛いんだろう〜 ︎
そんな彼氏の彼女である私は幸せだな〜 ︎
「お、襲っていいよね・・・」
私の理性が朝早くから限界だった。
だってこんな可愛いセンパイを襲わない理由があるか?
ーーいや、無いよね ︎
私は身構えた。そして
「と、言うわけで・・・
ーーとりゃ〜 ︎」
センパイに飛び込んだ。
「ぐはっ ︎
な、七海 ︎どうしたの ︎」
「せ、センパイ・・・襲っていい?」
私はセンパイに馬乗りになりながら聞いた。
「いい?って聞く前に既に襲ってるよね ︎
こんな酷い事後報告は初めてだよ・・・」
センパイは呆れながら呟いた。
「まぁまぁそんな事言わないで〜
ーー襲わせてくださいよ〜 ︎」
「拒否るわ ︎」
まぁ当たり前だよね〜
でも、そこで諦める私じゃない ︎
「そこを何とかお願い〜 ︎
何でもするから〜 ︎」
「君は自分が何を言っているか分かってる ︎」
「ねぇ〜お願いします〜 ︎」
「僕の彼女って変態だっけ〜 ︎」
朝からセンパイの叫びが響く、今日この日だった。

朝から一悶着(?)あった私達はいつもの様に
朝ごはんを食べていた。
「全く・・・君は朝から何をしているの」
とセンパイは文句を言っているが何やかんなで
私の朝ごはんも作ってくれる。
「すみません・・・」
「まぁ反省しているならいいけどさ」
ちょっとイラッとするな〜。
「あれはセンパイが悪いんですよ ︎」
「まさかの責任転嫁 ︎」
「そうだ、うんそうだよね。
ーーという事でセンパイが悪い」
私は私の頭の中で3秒間という
長時間会議した結果をセンパイに報告した。
「待って、自己完結しないでせめて話の過程を教えて」
「秘密文書保護法を適用します ︎」
ふふ〜ん。これでセンパイは見れないだろう〜。
「じゃあ僕はこうしようかな」
と言うとセンパイは私から朝ごはんを取り上げた。
「ちょっとセンパイそれはずるいよー ︎」
「君が何を言うか ︎」
・・・はい、全くもってその通りです。

そして愉快な朝ごはんが終わり、センパイが片付けを
している最中に
「七海〜今日って授業終わるのいつもと同じ時間?」
「そうですよ〜」
と返事をすると常村君や取り巻きの子達を思い出す。
・・・そう言えば、全員同じ授業じゃん〜
凛子がいるからいいけど、彼らと同じ空間にいるって事が
今では結構苦痛だ。
「分かった〜じゃあいつもの時間に迎えに行くね」
「やった〜帰りデートだ〜」
「・・・帰りで良ければ」
「本当に ︎嘘ついてない ︎」
「ここで嘘をついてどうするのさ・・・」
「やった〜 ︎」

ただ、私はこの時知らなかった。
今日という日がこんなに長くなるとは・・・。





ショートストーリー〜とある彼氏の独白〜

「さて、七海は大学に行ったよね?」
僕は今さっき彼女が出た玄関を見た。
そこで僕はスマホを取り出して、とある人に連絡をした。
「ーーうん、じゃあお願いね」
そして会話が終わりスマホを閉じた。
「よし ︎反撃開始としますか ︎」
今、僕の中でゴングが鳴った。

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