部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

「教えて‼︎」「やだ」

私は凛子と一緒に授業を受けていた。
凛子とは被っていない授業が無いぐらい一緒の授業が多い。
だから・・・
「凛子〜さっきの授業の範囲分かった〜?」
「うん、一応ね」
私は凛子に向かって手を合わせて
「教えて‼︎」
と頼み込んだ。
「やだ」
あっさり断られた。
「そこをなんとかお願いします‼︎
取らないと危ないんですよ‼︎
頼みます凛子様‼︎」
とさっきよりも低姿勢で頼み込んだ。
これでダメだったらどうしよう・・・
すると凛子は呆れながらも
「・・・はいはい、分かったから
その変に敬うのやめてもらえる?」
凛子って文句を言うけど結局最後には
助けてくれるんだよね〜。
「本当⁉︎わ〜い‼︎ありがとう〜凛子〜‼︎」
私は勢いで凛子に抱きついた。
「ち、ちょっと七海⁉︎抱きつかないでよ・・・」
「あれ、凛子って意外と身体柔らかいね
抱き心地良いな〜」
凛子の身体に抱きついて分かった事がある。
・・・さりげなく私より胸ある。
抱きつかないと分からないけど結構ある。
凛子って着痩せするタイプなのか・・・
「勝手に人の身体の感想を言わないでもらえる?
・・・今日の範囲教えなくていいかな?」
「ち、ちょっと凛子さん⁉︎それは勘弁してよ⁉︎」
「自業自得でしょ?」
「褒めたのに〜凛子ったら照れてるの〜?」
「さて、帰ろ」
凛子は鞄を持ち、教室を出ようとした。
「うわ〜⁉︎ま、待って凛子〜‼︎」
それを止める私だった。
するといきなり
「ーーその範囲俺も教えてもらってもいい?」
と後ろから声がした。
「常村君・・・」
そう私の彼氏であるセンパイと一悶着あった彼である。
「俺もさっきの授業で分からないところがあったからさ
一緒に教えてもらえないかな、凛子?」
試しに凛子の方を向いてみた。
「常村君には取り巻きの子たちがいるでしょ?
彼女達にみせてもらったら?」
顔こそはポーカフェイスだけど
さりげなく口の端がピクピクしている。
・・・余程嫌なんだね。名前で呼ばれるの。
「第一私には七海って言うめっちゃくちゃ
とんでもないぐらい時間がかかるバカな親友に
教えなきゃいけないから2人は無理」
・・・凛子さん。
そこまで言わなくてもいいんじゃないのかな・・・?
私そろそろ泣きそうだよ?
あっ、でも親友って言ってくれたのは嬉しいかな〜
「そこを頼むぜ〜凛子〜」
常村君、それ以上名前で呼ばない方がいいのでは?
だってさ・・・
「だから無理って言ってるでしょ?
まだ分からない?」
凛子、かなり苛立っているよ?
ほら顔に青筋立ってるし・・・。
「そこを頼むぜ〜」
とそんな事を知らずか常村君は凛子に
頼み込んでいた。
「り、凛子。今日は帰ろうよ。
私疲れちゃったよ〜」
なんかこれ以上ここで凛子が怒るのを見ていたく無かった。
そう思い、凛子に尋ねた。
「あっ、そう。なら私も帰ろうかな」
「じゃあ俺も一緒に帰るか」
「あれ常村君は勉強は大丈夫なの?
取り巻きの子たちに教えてもらったら?」
「いや今日はいいや〜七海や凛子たちと一緒に帰るぜ」
・・・なんだろ。
なんかセンパイに呼ばれるのと常村君に呼ばれるのでは
全然違うな・・・。
やっぱりセンパイから呼ばれるのが1番良いな〜。


結局校門でセンパイと合流するまで常村君は一緒にいた。

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コメント

  • ノベルバユーザー239382

    常村ひどいwww

    1
  • ノベルバユーザー81968

    常村氏ね

    4
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