部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

野郎3人旅〜序章〜

夏休みも終わりが見えてきた頃
僕、森、織田はとあるコテージの前にいた。
「いや〜なかなかいいコテージじゃん」
僕は目の前にあるコテージを見て
素直に思った。
「そうですね、たまにはやるじゃん森〜」
と織田が森を茶化すと
「たまにはは余計だ織田。
まぁ先輩が喜んでくれて嬉しいです」
やや照れながら森は答えた。
今目の前のコテージを探して来たのは森だった。
では、なんで僕らがコテージの前にいるのか
それは数日前に遡る。

数日前
「さて夏休み中の課題は終わった・・・」
僕は今まで向き合っていたパソコンから
顔を離して、そう呟いた。
今まで僕はゼミの夏休みの課題をしていたのだが
なんとか出来上がり、丁度ネットで提出した。
もう、これで夏休みの課題は終わり
夏休みに行うべき事は全て終わらした。
「だが、いざ終わってみると暇だな・・・」
いつもなら真っ先に騒ぐはずの七海は
今はいない。なぜなら我が愛しの彼女、七海は
実家に帰省中で、今は家にいるのは僕だけだ。
「いるとたまに面倒だけど
いないと寂しいものだな・・・」
1年前までは当たり前だったのが
その環境になれてしまうと
1人になった途端、寂しさを感じる。
とそんな風に思っていると不意にスマホがなった。
「ん?七海かな・・・もしもし」
「先輩、俺っす」
相手は森だった。
「森か・・・どうしたの?」
若干落胆しながら返事をすると
「あ、先輩。平塚だと思いましたか〜?
残念でした〜‼︎森でした〜‼︎」
・・・イラっとくるな。
人が地味に落ち込んでいるところに・・・
「切っていいかい?」
「ち、ちょっと待ってください⁉︎
すいません、すいません‼︎謝りますから
切らないでください‼︎」
と森がめちゃくちゃ平謝りしていた。
「で、話ってなんだい?」
僕が改めて聞き直すと
「前に先輩と織田と一緒に旅行っていう話が
あったじゃないですか?」
「そういえばあったね。
それがどうしたの?」
「実は親からコテージ型の宿泊施設の優待券を
もらいまして、一緒にどうですかと思いまして
只今、電話をしています」
「へぇ〜楽しそうだね。
ちなみに場所はどこにあるのかな?」
「場所は箱根っす。
あ、一応織田は参加するって連絡が来ました」
どうやら織田には先に話が来ていたようだ。
まぁ、もちろん断るはずがなく
「分かったよ、僕も行くよ」
と二つ返事で森に言った。
それから日時の話になったのだが
3人全員、何もする事は無く
日時はすんなり決まった。
・・・暇すぎだろうと思ってしまったのは秘密だ。

そして冒頭に戻る。
尚コテージまでの車は森と織田が運転していた。
・・・何?僕は運転しないのかって?
僕、免許持ってないのさ・・・
ま、まぁそれ以外の料理とか担当するから
大丈夫だし・・・ぼ、僕先輩だし・・・
「とりあえず先輩達、いつまでも外観を見てないで
中に入りませんか?」
と織田に言われて、僕らは中に入った。

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