部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

WHAT!?

僕らが砂浜にいった次の日
「眠い・・・」
僕はとても眠かった。
七海をおんぶして送った後
自分が砂浜で七海にしたことを
改めて思い出して悶絶してあまり寝れていない・・・。
一応僕も幹部なので寝坊はマズいと思い
朝練のため朝の5時半に起きたのだが
瞼が半分以上開かず
欠伸が絶えなかった。
それでもなんとか集合時間に間に合った。
集合時間の6時ぎりぎりになり
七海は同期に手を引かれながら来た。
「・・・国木田どうしたの?
なんかとても眠そうだけど・・・」
と樋口さんに聞かれた。
「・・・色々と悩んでいたのさ」
あながち間違いではないだろうよ。

朝練の頃は眠かったが
朝ごはんの頃には目が覚めてきて
普通に動けるようになった。
そして午前の練習が始まるはずだったのだが・・・
「あれ・・・電気がつかない」
「どうした夏目」
「国木田か。丁度いいところにきた。
なんか練習場の電気がつかないから
宿の人に聞いてもらえないか?」
「わかった」
ということで宿の人に聞くことにした。

「・・・すいません
どうやらブレイカーが落ちてしまった
らしいです」
「そうですか・・・」
どうやら宿全体の電気が落ちてしまったらしい。
「週の初めに来た台風の影響が少しあるかも
しれません・・・」
まぁあの台風はかなり強かったし、しょうがないよな・・・
「分かりました・・・
なると今日は使えない感じですか?」
「全力は尽くしてみますが
厳しいかなと思います」
「分かりました。
部員達にはそのように
伝えておきます」
・・・さてさて今日の練習はどうしたものか。
そんなことを考えていると宿の人が
「なので代わりと言ってはなんですが
近くにある別の練習場まで皆さんを
車でご案内しますがいかがですか?」
という提案をしてきた。
「試しに部員に聞いてみます」
と夏目を始めとする部員に聞いてみたところ
許可が出たので、宿の人のご厚意に甘えることにした。

車で行くこと10分目的地に着いた。
普通の練習場だったのだが
僕らは練習できるので正直助かった。
「なんか宿の人から聞いたんだけど
前に利用しているグループがあるらしいよ」
「そうか・・・」
と話をしていると前から前に利用していたグループが来た。
10人前後のグループで僕らと年は変わらないみだいだ。
とその中の一人の女子がこちらをずっと見ている。
「先輩、なんかあの人こちらを見ていますよ?
知り合いですか?」
「いや・・・覚えがないな。
森こそは?」
「俺は周りに女子がいた記憶がないです!
国木田先輩とは違って」
「そこで卑屈になるなよ・・・」
「国木田・・・?」
と先ほどから僕らを見ていた女性が
いきなり大きな声を出した。
そして僕の方に近づいてきた。
「あの~間違っていたら申し訳ないんですけど
あなたって国木田拓海ですか?」
「は、はい。そうですが」
と答えるとその女性はポカーンとした顔で
暫く立ち止まり、そして
「え・・・」
いきなり僕に抱き着いてきた。
「ち、ちょっと!?」
「たくちゃんだ・・・!
随分見ないうちに大きくなりましたね」
と僕の状況なんてお構いなしに抱き着いてくる。
「せ、せ、せ、せ、センパイ!?
何してるんですか!?」
「僕は何もしてない!」
・・・なんなら被害者だ!
「あれたくちゃん、私のこと覚えてない?
山崎やまざき百代ももよです」
「山崎百代・・・」
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
「あっ!まさか百ねぇさん!?」

どうやらまた一波乱ありそうだ・・・


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