部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

作戦会議

その後、僕の部屋には森、織田、与謝野さんが
集まり、そしていつもの5人で話を
することになった。
「さて僕と織田の停部をどうするか・・・
ちなみに与謝野さんのところにも夏目から
メール来たの?」
「はい、こんな感じに」
と見せてもらったが、大体七海に来たメールと
同じ内容だった。しかし唯一違ったのが
七海が正午に対して、与謝野さんは3時に
来るように時間が違っていた。
「これなら2人が会う事も無いだろうし
上手い具合に出来そうだね」
「・・・というか先輩、今回こんな事されて
怒っていないんですか?」
と森が心配そうに聞いてきた。
「怒ってないって?ハハハ〜
・・・激怒してるに決まってるじゃないか」
「そ、そうですよね・・・」
流石に今回に関しては部内で1番怒らない僕で
あっても激怒する。
「とは言え、この写真はどうしたんだか・・・」
と僕はメールに添付されていた写真を
見て呟いた。
片方は僕と七海が手を繋いでいたり、
膝枕されていた時を撮られていて
もう片方は織田と与謝野さんが同じように
手を繋ぎ仲良くしている様子を
撮られていた。
「そりゃあの夏目が自分で撮ったんでしょう?」
と森が言うと
「僕らが行ったショッピングモールって
夏目の家からかなり遠いんだ」
「そうなんですか?」
「確か片道1000円は軽く飛ぶはず・・・」
「・・・ちなみに先輩達はいつ
ショッピングモールに行ったんですか?」
と今まで黙っていた織田が口を開いた。
今までは与謝野さんが泣いていたのを
なだめていた。
「確か・・・」
と行った日を織田に告げると
「それ俺が桜とデートした日と同じです・・・
多分時間も同じです」
「と、なると最低でも1人は協力している奴が
部内にいるわけか・・・」
果たしてあんな主将に
協力する奴なんているのか・・・?
「とりあえずは写真を撮った相手が誰なのか・・・
といっても捕まえても何もないんだよな〜」
「確かに・・・犯人捕まえても俺らの停部が
解除される訳でもありませんし・・・ただ」
「ただ・・・なんだい?」
「俺と桜の交際を邪魔されたのは
ムカつきますね・・・‼︎」
とこちらも珍しく激怒の様子の織田。
そりゃそうだろう。付き合っていて
誰かに迷惑をかけたのなら、しょうがないが
このカップルは隠れて交際していたのだから
迷惑をかけていないだろう。
「とりあえず織田、その気持ちには
僕も同意するよ。なんせ僕も
久しぶりに怒っているんだからな・・・‼︎」
「・・・なら先輩」
と織田が次の事を言ってきた。
「反乱起こしますか?」
「そうですよ先輩‼︎先輩なら今反乱
起こしたら勝てますよ‼︎」
と森が言うが
「・・・反乱は最終手段だ」
出来れば部活をこれ以上かき乱す様な事は
したくない。もしも起こすなら
本当に最後の手段だろう。
「まずは写真を撮った相手と
協力者を探そう。その写真から
わかる事を徹底的に探せ‼︎」
「「「「分かりました‼︎」」」」
と後輩達に命令した。

そしてその後、なんとなくだが犯人の目星が
ついたのだが・・・
夕方の夏目からのメールで一気に急展開を迎える。

その内容とは・・・
「3年会計国木田拓海、2年織田吉晴
両者の停部を解除する」
だった。

「一体どうなっているんだ・・・」
と呟いてしまう僕だった。

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