部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

飴と鞭

とりあえず森に電話をしてみる
「森どうした」
「先輩ですか!?聞いてくださいよ!」
「なんだ?」
「OB先輩に書状を送らないといけないことに
なったんですが、今日言われて明日中に
出さないといけないんですよ・・」
「うわ・・・」
・・・随分厄介な仕事を当日に言うね~~
「そして大会後の懇親会会場も予約しないといけなくて
一応一年生の力も借りていますが・・」
「が?」
「書状はなんとかなりそうです
・・・ただ懇親会の会場が指定されている条件だと
見つからなくて・・」
「マジか・・
とりあえず懇親会の会場は僕がやっておく。
書状はなんとかそっちでやれるか?」
「やってみます!!」
「もし駄目なら、僕の同期にも声を
かけてみるから、やってみて」
「分かりました!先輩お手数を
かけました」
「とりあえずはOB、OGの機嫌を取らないといけない。
・・・これ以上面倒は勘弁してな」
「・・・すいません。今度お詫びを
させてください」
「全部が上手くいったらな」
「分かりました!失礼します」
と電話が切れた。
「・・・センパイ?」
後ろを見ると七海さんが笑顔で立っていた。
・・・あの例の目が笑ってない笑顔で
「な、七海さん⁉️」
「センパイ?今日は大事をとって休まれたはず
ですよね?なのに何故部活の仕事をしていらっしゃる
のですか?教えてくださりますか?」
「あ、あの、こ、これには色々とじ、事情があ、あって
後輩達困っているしさ」
「ニコニコ」
・・・笑顔が怖い‼️
「すいませんでした‼️」
と僕はその場で土下座。
我ながら後輩に土下座をするなんてどうかと思うが
・・だってこの場乗り切るにはこれしかないじゃんか。
「土下座をすればいいってもんじゃないですよ?」
・・・バレてる〜〜⁉️
「センパイ、また昨日みたいに倒れますよ?
センパイのお人好しは長所だと思いますが、センパイが
倒れると悲しい人もいますよ?」
「それは・・・」
・・・昨日、七海さんだけじゃなくて森からも
怒られたからな。流石に七海さんに泣かれるのは
もう嫌だ。なら僕は他人だけじゃなくて自分自身にも
気をつけるべきなんだろう。僕を慕ってくれる奴らの
為にも必要だろう。
昨日そう誓ったはずだろう。
それを1日すら守れない僕はかなり情けないだろう。
「とりあえず懇親会の場所は予約してください。
それ以降は仕事は無しです。料理も禁止です」
「・・分かった。七海さん、僕なんかを心配してくれて
ありがとうね」
「センパイなんか、じゃないんですよ。センパイだから
心配するんです」
と顔を赤らめ笑顔で
「だって大好きなセンパイですから」
・・・七海さん、その笑顔は反則だよ。
僕はその時の笑顔が可愛すぎてほぼ無意識で
「七海さん‼️」
と七海さんを抱きしめた。
「せ、センパイ⁉️いきなりはダメです〜」
「その照れている顔も可愛い〜〜‼️」
さらに強く抱きしめる。
「ちょっとセンパイ〜〜苦しいです」
「あっ、ごめん。つい七海さんが可愛くて」
「もう・・・センパイは・・調子がいいんだから」
「可愛いから抱きしめていい?」
「じゃあ早く懇親会の場所予約してください‼️
・・・イチャイチャするのはそれからでお願いします」
と照れた顔をそっぽ向いて言っていた。

その後、僕は懇親会の場所を歴代最速で見つけた。
・・これぞ愛が為せる技かな?
予約が終わったので、そのあとは七海さんをずっと
抱きしめていた。七海さんはずっと顔が赤かった。
・・なんやかんやで僕も恋愛脳になっているみたいだ。

「部活の後輩と付き合ってみた」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く