ダンジョン潜って1000年、LVの限界を越えちゃいました

花鳥月下

初戦闘

このダンジョン、『ミスクリア』は世界最難関と呼ばれるダンジョンだ。
ダンジョンは100階層で構成されており、通常一階層の敵はE~Dランクの雑魚がちらほら見える程度だ。

ーーーしかし、ミスクリアは違った。ーーー

ミスクリアの場合、敵は一階層からBランク指定モンスターが大量に発生するのだ。

よって、このダンジョンに近づくにはギルドと呼ばれる所で署名をしなくてはならない。

そのため未攻略な階層が多くのこっている。
ちなみに未攻略の場所を攻略した場合には、
‘‘ティム,,なる石をギルドに持って行く必要がある。

ティムと言うのはその階層の魔物達のデータなどの記録された、各階層に一つしかない緑色に輝く宝石の事だ。

キリガは現在第一階層にいる。

ちなみに、ミスクリアは現在38階層が最高到達階層である。
これは魔王を討伐するために集められた勇者達パーティーの記録であり、未だに抜いた者がいない。

ちなみにこの世界にはレベルという物がある。勇者達のレベルは全員95を越えており、最大が100レベルなのを考えると、やはりかなりの猛者である。

しかし、これほどの猛者でも階層の半分も行かないと考えると、やはりミスクリアは最難関のダンジョンと言えよう。

テラが長い年月をかけて結晶化し、薄く黄緑色に透けているこの造形物、ダンジョンがテラその物が為に魔物達も強大になってしまうのだろう。

そのダンジョンの内部にてキリガは

「すげぇな、このダンジョンメッチャ綺麗だ」

全然緊張の欠片すら無かった。服以外に何の装備もなく、肉を焼くための『永続性エネルギーライター』持っているだけのエルフは、高らかに笑った。

この永続性エネルギーライター、燃料に『リサイクラー』を使っているため、使用と同時に燃料が再生し、火力を調整できる優れ物だ。ちょとお高いぞ。(豆知識)

そんな説明をよそに、キリガは歩き始めた。

瞬間、足下に違和感を感じ飛び退く。

直後、さっきまでキリガの立っていた場所から緑色の魔法陣と共に溶解液が噴射される。

トラップに気付けたのは、やはりエルフの血なのだろう。急に辺りの空気が張り詰める。

「ひぃふぅみぃよぉ………う~ん、20体くらい?」

キリガは、黒い毛皮に身を包み、赤い目をしている四足歩行の化け物、恐らく2m級の大型であり、Bランク上位指定モンスター、ダンジョン最初の試練──────

──黒赤狼ヘルウルフの群れに囲まれていた───
「犬っころが沢山いるなぁ」

しかし、相変わらず舐めた態度を剥き出しにしていた。
その行動は、黒赤狼達が培ってきたプライドを踏みにじる行為に値する。

怒り狂う黒赤狼達は、一斉にキリガに飛びかかった。
本来黒赤狼はあまり好戦的ではなく、縄張りに入られた場合のみ攻撃してくる。しかし、襲ってくるのは精々4体程であり、この数はやはり異常なのだ。

「ハァ……ったく、面倒だなぁ…」

一方キリガは軽く拳を握り締めて、大気中のテラ体外を拳に集中させる。
『地晶アースクリスタル』」
そして、魔法を解き放った。

地晶とは、幼児が使う基本的な魔法であり、地属性魔法の肝だ。本来、砂遊び程度に使われる地晶、硬度はなかなかだが殺傷能力は皆無だ。

──だが、もしこれに膨大なテラを込めたら?──

答えは簡単、超巨大な無数の結晶が生成される。

ましてキリガは大気中のテラを扱う事の出来る変異型、ミスクリア内部での彼のテラの使用上限は無い。

これに、またまた初歩的な風魔法、
操風リモートフィン』を使い、意のままに操る。変異型の特異体質、地属性魔法、そしてエルフの得意とする風魔法の融合技──

「合必『操地晶衝撃リモート•クリスタルショット』!」

直後、煌びやかなトパーズに似た巨大結晶が黒赤狼達に降りかかる。

キリガの魔力により増大した結晶は、無慈悲にも彼等の命を奪い、屠る。
警戒し軽やかなステップで逃げ続ける黒赤狼達も、キリガの風魔法による精密なコントロールにより疲弊し、その巨体を粉砕される。

血生臭い死体は、聖なるテラにより分解、浄化され素材や銅貨、銀貨、金貨、黒貨エイム テルム ゴルム シータとなる。
この世界の通貨は、1銀貨は100銅貨、1金貨は100銀貨、1黒貨は100金貨となっている。黒赤狼のドロップマネーは約15銀貨となっている。要するにキリガは現在300銀貨持っている事になる。
これは村人の8年間分の平均の稼ぎと同じだ。
さて、そろそろキリガのステータスをお見せしよう。
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キリガ
種族 エルフ『変異型』
レベル6
生命力293/293
内蔵テラ28/28
攻撃193
防御231
俊敏867
運50
スキル 『収納庫』『精霊術‘‘操作,,』(固有&変異)???(未覚醒)
魔法 『地晶』『操風』『炎円』『水創』『闇影』『光煌』
称号 無し
加護 世界樹ユグドラシルの御加護
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と、こんな所だ。
「さて、下に行こっと」
そして彼は進む、更なる自由と強さをもとめて。



どうも、花鳥月下です!いやぁ、まさか一話で50を超えるとは……とても嬉しいです!
まだまだ未熟者ですが、宜しくお願いします!コメント、フォロー、いいねもお願いします!あと、タグ少し変えておきます。

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