現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

サイコパスと再会

「やっと見つけたぁ……クレイ・アルデバラン」

深い森の中を歩いていたクレイの前に木々をかき分け、ローブを着た女が現れる

「そんなに睨まないでよぉ…私は貴方にジャンヌの情報を教えに来てあげた……幸せを届ける赤い姫なんだから」

その言葉にかつての戦争……ロキとの戦いの際、対峙したサイコパスを思い出す

「……なぜ生きてる?あの時、君はアルラウネに殺されたはずだ。血飛沫姫ブラッドプリンセス

目の前の女は質問に答える気は無いようで、ローブを外し口を開く

「そんなこと気にしてていいの?ジャンヌの情報…….欲しいでしょう?あひゃ」

クレイはしばらく悩んだ末に答える

「話だけは聞こう」

……
………
…………

「……ってことなんだぁ」

はぁ……この娘の話は要領を得なくて、理解しにくいな……

「つまり……事の始まりは悪神ロキによって作られた魔王と召喚された勇者の戦い。その後、君と君の兄がロキの手で作られ、3ヶ月前にロキは復活した。そしてロキを止めるためにジャンヌは死神の使徒になって、復活したロキを倒すために使った魔法で死神に体を乗っ取られた……って言いたいのかい?」

僕が今聞いた話を簡単にまとめると、目の前の娘はぱぁっと顔を明るい笑顔に変える

「あひゃひゃひゃ!そう!そうゆうことなの!って事でついて来て!ジャンヌを取り返すには戦力が必要なの!」

血飛沫姫ブラッドプリンセスは強引に僕の手を掴んで引っ張る

「ちょ、ちょっと待って!ジャンヌの居場所が分かってるのか?そもそも勝つ算段は…」

「いいから来て!作戦とかはジェノが考えくれるし、ジャンヌ探しに行っちゃった人達を連れ戻すのが私たちの仕事なの!あひゃひゃ!」

って事は僕以外にも……あと2人は確実に居るよなぁ

かつての敵を信用するわけでは無いが、やっと手に入れたジャンヌの手がかりを見逃すわけには行かないのでクレイはおとなしく血飛沫姫ブラッドプリンセスについて行く

「……血飛沫姫ブラッドプリンセス、これからどこに行くんだ?」

「その呼び名……かっこいいけど、めんどくさいからやめて……アイギーナって呼んでね!あひゃ!」


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