現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

魔国セイレーンに来た理由

「ジャンヌさん!どうしたんですか!?その腕は!」

そりゃ驚きますよね……マサヤさん

魔国セイレーンに用があるってこいうことか……

「私から説明しましょう。私はジャンヌ様の旅のお供をさせて貰っていますジェノフと申します。旅の途中でキングワイバーンとの戦闘になりまして……なんとか勝利したものの、ジャンヌ様の腕がこの通りでして……」

お前よくそんなペラペラと言い訳が浮かぶな

「キングワイバーンですか……よく無事でしたね…それで、何故僕のところに?」

「ジャンヌ様の腕をどうにか出来ないかと思い、治療出来ないか医者に見せたんですがもう絶望的だったらしく……ならば義手を、となったので魔国セイレーンに来たんですよ。そしたらジャンヌ様のお知り合いの方がいると聞いたので、訪ねてみたのです」

お前本当にテキトーなこと言うの得意なんだな

「なるほど……義手ですか。一応作ったことはありますが、結構高いですよ?全てオーダーメイドになってしまうので……」

「いくらでも構いません。私はこれでも腕が立つので、結構貯め込んでるんですよ」

えっ……大丈夫だよね?まぁ俺も給料はあんまり使わないタイプだからそこそこ蓄えはあるけど……必要ならあとで冒険者ギルドから引き落とさないと

「それじゃあ…ジャンヌさん。サイズや仕様の希望を聞きますので奥の部屋へ。一応個人情報となるので従者の方はしばらくここで待っていてください」

「それでは、私は必要な物の買い出しに行って来ますね。1時間ほどで戻りますね」

なんか、俺が全く関与しないで話が終わったな……

……
………
…………

奥の部屋へ連れて来られた。書類が山積みだな……

「さて、ここは完全防音になってます。そして僕以外の研究員は許可がない限りは入れないようにしてあります」

「……それって………」

どういうこと?

「その腕、魔物にやられたんじゃないですよね?明らかに切り口が鋭い刃物で切断されたものです。魔物に千切られたんじゃそんな綺麗になりません。僕はただの研究者なので詮索はしませんが、あまり危険なことはしないでください」

「……ご、ごめんなさい」

「あぁいや…責めてるわけじゃないんですよ。ただあまりに酷い怪我なので……部位欠損なんて……」

まさか、切り口から怪我の原因が看破されるとは……ジェノも思わないよなぁ…

「では義手の仕様を決めましょうか…ジャンヌさんだと魔力が通りやすい方がいいですよね?なら素材はミスリルですね。何か付けて欲しい機能はありますか?」

「………掌から魔力でビームが出せたりします?」

「ジャンヌさんって実は結構オタクですよね」

さすがに無理だよな

「じゃあそれは出来るようにするとして、他はありますか?」

「えっ!出来るの!?ビーム」

「出来ますよ。まぁ魔力を義手に通せるようになるまで少し練習が必要ですが」

もしかして……結構要望通ったりする?

……
………
…………

「では仕様は以上ですね。この内容だと、最速で4日はかかります。今から作業に入りますが……次は採寸ですね。女性スタッフを呼んで来ますね」

とんでもない義手が出来そうな予感だ…

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