現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

ニート終了のお知らせ。本当にありがとうございました

「竜巫女と精霊の預言者エルアねぇ……」

アルラウネも分からないのか?

「あの引きこもりが外に出て予言なんてするか?確かに予知の精霊だけどな……」

「知ってるの!?」

「あぁ、精霊の預言者とかなんとかは知らないがエルアって名前の予知の精霊を知ってる。だけどあいつは重度の引きこもりで、ここ1万年くらいは屋敷から出てねぇぞ」

1万年て………確か、竜族が予言を受けたのが3000年くらい前だから時系列的に合わないな

「まぁいいや、今度確認しとくよ」

「お願いね」

てか、もし竜巫女について確認が取れたとしてもどうやってディルヴァさんと会うの?

そんな事を考えていると、いきなりドアが開く

「ジャンヌ!国王がお呼びだ!僕と一緒に王城に行こう」

いきなりクレイが来たと思ったらそれかよ!?

俺の休みが削れていく……

……
………
…………

「久しぶりだな。ジャンヌよ」

相変わらず結構筋肉質なのにハスキーな声だな。なんかギャップで笑いそうになるわ

「第二騎士団に所属し、宗教国家ロキとの戦争ではロキ側を壊滅に追い込んだらしいではないか」

「皆様の援護あってこその成果です。私だけの力ではありません」

「だがクレイやベリアル、それに我が近衛騎士オーディンも高く評価している。故にそなたに勇者の称号を与える、これからも励むが良い」

勇者って………マジ?

……
………
…………

「どういう事ですか!?クレイさん!」

クレイの胸ぐらを掴み、揺さぶる

「お、落ち着いて!」

勇者なんて聞いてないぞ!

「多くの国に1人は勇者がいるんだ!勇者はその国で軍事的な観点だけでなく、民衆の憧れと羨望を一手に引き受けて国内での平和を保つ名誉職さ!勇者シンヤは名誉職じゃなくて本当の意味の勇者とされてるけどね」

「私にそんなのが務まるわけありません!クレイさんとかベリアルさんの方がよっぽど似合ってますよ!」

勘弁してくれよ、俺は勇者なんかやるか!

「僕もジャンヌならそう言うと思って止めたんだけど、僕とベリアルは騎士団の要職に就いてるし、長らく勇者と呼べるほどの戦績を上げた者がいなくて、国王様は焦ってたみたいだね……もう街は新勇者誕生のお祭り騒ぎだ」

後に引けねぇえ!!

……
………
…………

数日後に「新勇者!ジャンヌ・アルデバラン」と書かれた記事を見て本気で恥ずかしかった

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