現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

ディーノの頭文字ってDだよね?……これ以上は言えない

「よっしゃあ!乗りな!」

ディーノに連れられ、たどり着いた広場にはサイドカー付きのバイクが停車してあった

なにこれ……?

「これはご主人探しの途中に寄ったマサヤのところで貰った魔導車の新モデル!本当はご主人を乗せるためのサイドカーだが、そこにはシェストが乗れ。ご主人は俺の後ろに乗せてやる」

バイクに乗るのは初めてだけど、ちょっと怖いな……こんな剥き出しで走るんだろ?

「魔国セイレーンの技術には相変わらず驚かされるっスね」

やっぱサイドカーがいいなぁ
 
「諦めろよ、ご主人。飛ばすから振り落とされんなよぉ!」

轟音とともに凄まじい速度で走り出す

「ちょっ!ディーノ!速すぎ」

「ひゃっはぁ!俺は風だ!」

ハンドル握ると性格変わるの!?

……
………
…………

「魔力切れたからしばらく休憩だな」

港からおそらく200kmほど離れた森林で休憩することになった

もう無理……死ぬ……

「ジャンヌさん、交代するッスか?」

「大丈夫だよ。もう、私飛ぼうかな……」

なんだろう?最近の振動の多い乗り物ラッシュで1番好きな場所が空中になってしまった。この魔法を使えるようになってなかったらマジで詰んでただろうな

「見た限り魔力を放出した推進力で飛行する魔法だが、それがあればバイクも飛べるんじゃないか?ご主人」

さすがに無理だろ。そんなに重いもの持てないよ……てか、少しはこの魔法に驚いてよ

「反転重力で軽く出来ないのか?」

「あっ……」

全く思いつかなかった……そうだよ。軽くすればいいじゃん、そうすればもっと低燃費で飛べるじゃん

……
………
…………

なんやかんやで成功した。速度は地上を走るのと同じくらいだけど、空中なら障害物がないシェスト君のシールドもちゃんと貼れるし、なりより酔わない

「確かに飛べてるが、なんか違うな……やっぱ運転したい」

お前は俺の知らない間にドライバーになってしまったのか……

「このペースならあと3日くらいでディラン王国に着くっスね!」

あぁ、シェスト君の笑顔が眩しい

やっと帰れるんだな

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