現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

クレイ視点。出会いとその後

僕の名前はクレイ・アルデバラン。恋する男子(26歳)だ。
僕が恋したのは23歳の時、ジャンヌに出会ったあの瞬間だ。

「僕はクレイと申します。一目惚れです!貴方は荒野に強かに咲く一輪の薔薇より美しい!結婚を前提にお付き合いして頂けませんか?」

僕は舞い上がっていた。ジャンヌさんに亡きあの人の姿を重ねていた。どことなく似ていたからね。

「何してるんですか!団長!」

「ぐほぉあ!」

ライラが僕の脇腹に全力でキックをしてきた。僕だから結構痛いで済んだけど他の団員だったら怪我してたぞ。

……
………
…………

本当はもっとジャンヌさんと話していたかったけど、呼ばれているから仕方なく王城に来た。

「クレイよ、そなた結婚する気はないのか?」

「結婚……ですか?」

なんてタイムリーな会話だろうか

「そなたは貴族であるし、騎士団の団長も務めている。そなたが結婚して子を成せばこの国も安泰というものだ。わしの娘はどうだ?」

「申し訳ありません。私には想いを寄せる人が居ります。王女様との結婚は断らせていただきます」

首切られるかと内心びくびくしてたけど、僕はそれなりに要職についてるから簡単には殺せなかったのか、セーフだった。

「……その想いを寄せる者とは誰だ?」

あまり話さない方がいいと思ってたけど……

仕方ないか……

「ほう……ソロモンよ、今の話どう思う?」

「記憶を失っている……というのは勇者シンヤと一致しませんが、状況が酷似していることを考えれば勇者である可能性も高いかと」

やっぱり言わない方が良かったかも……

「クレイよ、近日中にその者をここに連れて参れ」

まぁそうなりますよね……

……
………
…………

ジャンヌさんに説明する役はライラに任せよう!


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