現代知識で異世界無双したかったよ……

リン

ゲームでの耐久はステータス的に大体不遇なイメージがあるよね

どういうことだ?

「決闘……?」

「あぁ、そうだ決闘だ。といっても命のやり取りをしようって訳じゃない、特別ルールだ。俺は一切手を出さないから全力で攻撃してこい。10分耐えきれたら俺の勝ち、10分で俺を続行不能にしたらお前の勝ちだ」

「何が目的?」

明らかにこっちが有利だ。絶対に何か裏がある。

「目的か……俺は決闘が大好きなんだよ。強いて言うならそれだけ」

嘘だとしても危険だし、本当だったらもっと危険な奴だ。

「私にメリットがないから断る」

それっぽい理由でお引き取り願おう

「メリットなら用意してやる。俺に勝ったら転生者の秘密を教えてやるよ。これは恐らく俺しか知らないことだ」

「転生者の……秘密?」

……
………
…………

場所は客間から変わり訓練場。メリルとファントムに決闘の審判をやってもらう。

決闘なんてやりたくないけど、俺も転生者だ。転生者の秘密なんて言われたら気になる。

「さぁて、じゃあ全力で来い!」

手加減しないと死んじゃうかもしれないから、強化魔法5倍で様子見だ。

「痛っ!?」

硬すぎるんですけど!5倍とはいえ、怯みもしない!?

「おい、全力で来いって言っただろ?手加減してると負けちまうぞ?」

なんなんだ、こいつは……
次は本気で行く、俺が使える限界、強化魔法30倍だ。

アスカの鳩尾に抉りこむように拳を打ち出す

「……は?」

「少しは痛くなったかな?」

30倍でも、全くの無傷……耐久だけならクレイを超えるんじゃないのか?こいつ

「本当に全力なのか?俺が聞いた話と違うんだけど?」

くそっ!じゃあ本気の本気!最終兵器の強化魔法の2種類同時使用だ。

強化魔法で自身の筋力を30倍にして、その後限界まで硬くする。

そんでもって次は連打だ!

……
………
…………

「はぁ……はぁ…はぁ」

俺の攻撃が全く通用しない……今更ながら元素魔法を使えば良かった。

「時間切れだ。俺の勝ち」

あれだけやったのに余裕かよ

「俺が聞いてた話とはだいぶ違ったが、同郷のよしみだ。さっきの話、教えてやるよ」

……
………
…………

じゃあなんで決闘したんだよ……俺





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