非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果
私の手料理と俺の板挟み
八十四話
【新転勇人】
「お昼は私の手料理を食べてください!」
ブラ騒動から多少の時間が経ち、キッチンへ立つ円香が可愛らしい笑顔を向けて言った。
「期待してるよ」
俺はそんな円香へそう伝えるとソファーへと腰掛ける。
そして、何故か両脇には優香さんとお父さんが俺を逃すまいと言うように座った。
左からは艶かしい笑みが向けられ、右からは嫉妬の目が向けられ。
「勇人くん、円香のどこに惚れたの?」
耳元で甘く囁かれたその言葉に思わず体が震えた。
「優香さんは僕の嫁だからね……?」
逆の耳から本気で嫉妬しているであろう言葉が囁かれ、ある意味体が震えた。
仲がよろしいことで。
俺は優香さんの質問に答えるべく、優香さんの耳元へ口を近ずける。
「聞こえたら色々と危ないのでこんな感じになっちゃいますが」
と、一応念押しして、
「隣に居てくれると安心するんです。独り以外を憧れるなんて久しぶりだったんです。」
「んー♪そっかそっか!可愛いなぁ!このこのぉ〜」
ガタッ。
おっとキッチンと右側から殺意を感じるぞ?
「勇人くぅ〜ん?」
ドッドッドッ。
「マドカガイチバン」
それ以上包丁を叩きつけたらまな板も悪くなるし刃こぼれしちゃうよ!
「はぁい♪」
「勇人くん。僕の――」
「マドカガイチバン」
「そっか!やぁやぁいい子だね君は!」
一瞬たりとも気を抜けねぇじゃねぇか。
「ふふふっ」
優香さんは口角を上げ、悪戯な笑みを浮かべた。
要するに確信犯だ。
人をからかって反応を見るのが好きなんだ!
「円香はね、学校から帰ってくると毎日のように、今日は勇人くんと長く喋れたんです!って、今日はあんまり喋れませんでしたとほほ……って。心底楽しそうに報告してくるのよ」
小声で告げられた円香の秘密に胸の奥の方が暖かくなるのを感じながらキッチンへと目を向ける。
……ガタンッ。
ぴゅ〜。
「あー待ってくださーい!」
今玉ねぎかなにかが飛んでった気がするんだけど…………。
ガタンッ。
ボトッ。
「もう使えません……うぅ」
…………気のせいかな?ちょっと心配になってきたんだけど。
「勇人くんのためにって、あれでも練習してたのよ。」
「そうですか……僕って幸せものです。」
「そうね、あの子気づいた時には優等生になってて、顔もいいからアイドルだ!なんて言われちゃってね。〜ですとか私たちにまで敬語なのはそれが張り付いちゃってるからなの」
優香さんは不器用ながらも一生懸命包丁を扱う円香を見ながら、昔を思い出すように、
「でも最近変わってきた。勇人くんの話をし始めた時からなのよ?」
「僕の話を……」
「ま!湿っぽい雰囲気になっちゃったからこれ以上は次のお楽しみにね!!ちなみに君のおかげで円香のからかい甲斐も出てきたんだぞ!」
優香さんはそう言うとキッチンへと向かって、「こうやって切るとやりやすいわよ?」「包丁はここを持った方が――」などとアドバイスを送っていた。
「かわいいでしょ、僕の嫁さん」
突然嫉妬の男こと円香のお父さんから声をかけられた。
これ、どう返答しても悪い方向に転ばないか?
んー……、
「一目惚れだったんだ、胸も大きいし」
俺が返答に迷ってると大きな爆弾を抱えながらお父さんが言葉を紡ぐ。
「円香には遺伝しなかったけど、これからも円香をよろしくね」
どうやら円香ファミリーは貧乳への風当たりが強いらしい。
差し出された手を握り、「こちらこそよろしくお願いします」と握手を交わしていると、
「出来ました!完璧です!」
とキッチンから威勢の良い声が聞こえた。
【新転結花】
にぃの部屋。
にぃの布団。
にぃの枕。
にぃの寝巻き。
ビバおるすばん!!
よし!楽しもう!帰ってくる前に楽しんじゃおう!!
「むふふ…………ダーッイブ――」
ピーンポーン♪
なぬっ!
ゆいのゆーとぴあを邪魔する不定なやからは勧誘お断りでーす、で跳ね除けてやる!!
「勧誘お断りでー」
ドアを開ける。
 なんでチャイムカメラを見なかったんだろう。
うん、ゆいはバカだ。
「こ、こんちわ。」
「え?」
金髪ロング。
だらしなく開けられたボタンに見え隠れする白に近い色をした柔肌。
耳にはピアスを付けた女性。
「花咲です……結花ちゃんだよね?」
にぃを騙した女がそこにいた。
【新転勇人】
「お昼は私の手料理を食べてください!」
ブラ騒動から多少の時間が経ち、キッチンへ立つ円香が可愛らしい笑顔を向けて言った。
「期待してるよ」
俺はそんな円香へそう伝えるとソファーへと腰掛ける。
そして、何故か両脇には優香さんとお父さんが俺を逃すまいと言うように座った。
左からは艶かしい笑みが向けられ、右からは嫉妬の目が向けられ。
「勇人くん、円香のどこに惚れたの?」
耳元で甘く囁かれたその言葉に思わず体が震えた。
「優香さんは僕の嫁だからね……?」
逆の耳から本気で嫉妬しているであろう言葉が囁かれ、ある意味体が震えた。
仲がよろしいことで。
俺は優香さんの質問に答えるべく、優香さんの耳元へ口を近ずける。
「聞こえたら色々と危ないのでこんな感じになっちゃいますが」
と、一応念押しして、
「隣に居てくれると安心するんです。独り以外を憧れるなんて久しぶりだったんです。」
「んー♪そっかそっか!可愛いなぁ!このこのぉ〜」
ガタッ。
おっとキッチンと右側から殺意を感じるぞ?
「勇人くぅ〜ん?」
ドッドッドッ。
「マドカガイチバン」
それ以上包丁を叩きつけたらまな板も悪くなるし刃こぼれしちゃうよ!
「はぁい♪」
「勇人くん。僕の――」
「マドカガイチバン」
「そっか!やぁやぁいい子だね君は!」
一瞬たりとも気を抜けねぇじゃねぇか。
「ふふふっ」
優香さんは口角を上げ、悪戯な笑みを浮かべた。
要するに確信犯だ。
人をからかって反応を見るのが好きなんだ!
「円香はね、学校から帰ってくると毎日のように、今日は勇人くんと長く喋れたんです!って、今日はあんまり喋れませんでしたとほほ……って。心底楽しそうに報告してくるのよ」
小声で告げられた円香の秘密に胸の奥の方が暖かくなるのを感じながらキッチンへと目を向ける。
……ガタンッ。
ぴゅ〜。
「あー待ってくださーい!」
今玉ねぎかなにかが飛んでった気がするんだけど…………。
ガタンッ。
ボトッ。
「もう使えません……うぅ」
…………気のせいかな?ちょっと心配になってきたんだけど。
「勇人くんのためにって、あれでも練習してたのよ。」
「そうですか……僕って幸せものです。」
「そうね、あの子気づいた時には優等生になってて、顔もいいからアイドルだ!なんて言われちゃってね。〜ですとか私たちにまで敬語なのはそれが張り付いちゃってるからなの」
優香さんは不器用ながらも一生懸命包丁を扱う円香を見ながら、昔を思い出すように、
「でも最近変わってきた。勇人くんの話をし始めた時からなのよ?」
「僕の話を……」
「ま!湿っぽい雰囲気になっちゃったからこれ以上は次のお楽しみにね!!ちなみに君のおかげで円香のからかい甲斐も出てきたんだぞ!」
優香さんはそう言うとキッチンへと向かって、「こうやって切るとやりやすいわよ?」「包丁はここを持った方が――」などとアドバイスを送っていた。
「かわいいでしょ、僕の嫁さん」
突然嫉妬の男こと円香のお父さんから声をかけられた。
これ、どう返答しても悪い方向に転ばないか?
んー……、
「一目惚れだったんだ、胸も大きいし」
俺が返答に迷ってると大きな爆弾を抱えながらお父さんが言葉を紡ぐ。
「円香には遺伝しなかったけど、これからも円香をよろしくね」
どうやら円香ファミリーは貧乳への風当たりが強いらしい。
差し出された手を握り、「こちらこそよろしくお願いします」と握手を交わしていると、
「出来ました!完璧です!」
とキッチンから威勢の良い声が聞こえた。
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よし!楽しもう!帰ってくる前に楽しんじゃおう!!
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ピーンポーン♪
なぬっ!
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うん、ゆいはバカだ。
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yuuking
あれ?!連載が急に....何故?インフル??心配...