俺が転生した世界はどうやら男女比がおかしいらしい
拡散能力
「あ、そうそう前原くんは犬と猫どっち派?私はね〜前原くん派♡なんちゃって!」
まだ森山さんは喋り続ける。
なんという話題作成能力。恐れ入ったぜ。
いや感心している場合じゃないな、止めないと。
「も、森山さん!」
「それでね....んっ?どうしたの前原くん」
俺が声をかけるとやっと止まってくれた。
「森山さんとはまた今度時間がある時に話したいな。だから今はさっきの動画のことについて教えてくれないかな?」
「あっ...私ったらごめんなさい。前原くんこことを考えずに...反省しなきゃ。うん、なんでも聞いてよ!」
おっ?意外と聞き分けがいいな。これは良いヤンデレなのか、もしくはヤンデレではないのかもしれない。
「じゃあ、僕の動画が拡散されてたって言ったけどそれはどれくらい拡散されてるの?」
「うーん、リスイート数は2万くらいだったかなあ」
「にまっ...!?」
これは思ったより大事かもしれん。
昨日だけで2万とはこれから先もねずみ算式に増える可能性が大いにある。
「そ、そうなんだ....」
「うん!私前原くんの役に立てたかな?」
「うん、すごく有益な情報だったよ。ありがとう」
「ふ、ふふふ。全然大丈夫だよこの程度のこと!なんならもっとこれから毎日毎時間でも頼ってくれていいんだよ?私は前原くんの為なら協力は絶対惜しまないし、私に協力させたことを後悔もさせないよ!あ、でもでも無理難題とかを出して私が結果を出せなかったことを口実にお仕置きだ!とか言っていじめるのはナシだよ?私濡れちゃうからね!べ、別に嫌とかじゃないんだよ?ただ、ね?恥ずかしいでしょ?あ、そうそう....」
....誰か助けてくれ。
ガララ
「はーい席についてー」
おっいいタイミングで福岡先生登場!
いつの間にか聖也や莉央ちゃん、
昨日から話してくれない美沙も登校してきていたようだ。
「じゃあね前原くんっ」
森山さんはニコニコ手を振りながら自分の席へ帰って行った。
ううむ中々強烈なキャラだな。
可愛いからいいんだけど。
「じゃあ出席とるわね」
 
そして出欠確認から始まるいつものホームルームを終え、俺が最初の授業の準備をしていると福岡先生に話しかけられた。
「前原くん、お昼休みに職員室の私のところまで来てもらっていいかしら?」
「はい、分かりました」
何だろうか。
その日の午前中の授業を乗り越え俺は職員室のドアの前まで来ていた。
ここに来るまでにいろんな生徒が、
「ほら、やっぱりあの動画天使じゃない?」「だよね?弓道部だし」「私保存して昨日アレに使っちゃったよ」「「あんたもかよ」」
とか言ってるのが聞こえてきた。どうやら予想通りかなり広まっているようだった。それにしても俺が神聖な武道を嗜んでいる動画を一体ナニに使ったというんですか。全くけしからん。そこのところ詳しく。
コンコン
「失礼します」
とりあえず先生のところに行こう。
さーて福岡先生はっ、と。端っこで席に座って書類作業らしきものをしてる人だな。
「福岡先生、来ましたよ」
「あ、わざわざごめんなさい。そんな大したことじゃないんだけど少し伝えておきたいことが2つあってね」
「伝えておきたいことですか」
「ええ。まずは月刊スポーツ少年の取材の件だけど学校から許可が下りたわ。急だけど明日の部活の時に取材を受けることになると思うからそのつもりでいてちょうだいね」
「明日ですか、わかりました。もう1つのことは?」
「それなんだけど、昨日の前原くんの動画が出回ってること知ってるかしら?」
うっ、そのことか。半ば予想はしていたが。
「はい」
「あの動画でねー、そのうち春蘭高校の生徒だってバレると厄介なことになる可能性があるから、今学校と公式スイッターで協力して拡散された動画を削除してるのよ」
「そうなんですか...、やっぱりバレると厄介ですか?」
「そうねー、来年の入学者数が増えるとか良い影響もあるかもしれないけど、追っかけとか最悪ストーカーとか出てくるとちょっとマズイわね」
ストーカーか...十分にあり得るんだよね。美人だったらそれはそれでアリなような気もする。
「そういうことだから、前原くんも気をつけてね?」
「わかりました」
「話は以上よ。時間取らせてごめんなさいね」
「いえ大丈夫です。失礼します」
そう告げて俺は職員室を出て、教室に戻りながら改めてこの世界での男の貴重さを再認識するのだった。
まだ森山さんは喋り続ける。
なんという話題作成能力。恐れ入ったぜ。
いや感心している場合じゃないな、止めないと。
「も、森山さん!」
「それでね....んっ?どうしたの前原くん」
俺が声をかけるとやっと止まってくれた。
「森山さんとはまた今度時間がある時に話したいな。だから今はさっきの動画のことについて教えてくれないかな?」
「あっ...私ったらごめんなさい。前原くんこことを考えずに...反省しなきゃ。うん、なんでも聞いてよ!」
おっ?意外と聞き分けがいいな。これは良いヤンデレなのか、もしくはヤンデレではないのかもしれない。
「じゃあ、僕の動画が拡散されてたって言ったけどそれはどれくらい拡散されてるの?」
「うーん、リスイート数は2万くらいだったかなあ」
「にまっ...!?」
これは思ったより大事かもしれん。
昨日だけで2万とはこれから先もねずみ算式に増える可能性が大いにある。
「そ、そうなんだ....」
「うん!私前原くんの役に立てたかな?」
「うん、すごく有益な情報だったよ。ありがとう」
「ふ、ふふふ。全然大丈夫だよこの程度のこと!なんならもっとこれから毎日毎時間でも頼ってくれていいんだよ?私は前原くんの為なら協力は絶対惜しまないし、私に協力させたことを後悔もさせないよ!あ、でもでも無理難題とかを出して私が結果を出せなかったことを口実にお仕置きだ!とか言っていじめるのはナシだよ?私濡れちゃうからね!べ、別に嫌とかじゃないんだよ?ただ、ね?恥ずかしいでしょ?あ、そうそう....」
....誰か助けてくれ。
ガララ
「はーい席についてー」
おっいいタイミングで福岡先生登場!
いつの間にか聖也や莉央ちゃん、
昨日から話してくれない美沙も登校してきていたようだ。
「じゃあね前原くんっ」
森山さんはニコニコ手を振りながら自分の席へ帰って行った。
ううむ中々強烈なキャラだな。
可愛いからいいんだけど。
「じゃあ出席とるわね」
 
そして出欠確認から始まるいつものホームルームを終え、俺が最初の授業の準備をしていると福岡先生に話しかけられた。
「前原くん、お昼休みに職員室の私のところまで来てもらっていいかしら?」
「はい、分かりました」
何だろうか。
その日の午前中の授業を乗り越え俺は職員室のドアの前まで来ていた。
ここに来るまでにいろんな生徒が、
「ほら、やっぱりあの動画天使じゃない?」「だよね?弓道部だし」「私保存して昨日アレに使っちゃったよ」「「あんたもかよ」」
とか言ってるのが聞こえてきた。どうやら予想通りかなり広まっているようだった。それにしても俺が神聖な武道を嗜んでいる動画を一体ナニに使ったというんですか。全くけしからん。そこのところ詳しく。
コンコン
「失礼します」
とりあえず先生のところに行こう。
さーて福岡先生はっ、と。端っこで席に座って書類作業らしきものをしてる人だな。
「福岡先生、来ましたよ」
「あ、わざわざごめんなさい。そんな大したことじゃないんだけど少し伝えておきたいことが2つあってね」
「伝えておきたいことですか」
「ええ。まずは月刊スポーツ少年の取材の件だけど学校から許可が下りたわ。急だけど明日の部活の時に取材を受けることになると思うからそのつもりでいてちょうだいね」
「明日ですか、わかりました。もう1つのことは?」
「それなんだけど、昨日の前原くんの動画が出回ってること知ってるかしら?」
うっ、そのことか。半ば予想はしていたが。
「はい」
「あの動画でねー、そのうち春蘭高校の生徒だってバレると厄介なことになる可能性があるから、今学校と公式スイッターで協力して拡散された動画を削除してるのよ」
「そうなんですか...、やっぱりバレると厄介ですか?」
「そうねー、来年の入学者数が増えるとか良い影響もあるかもしれないけど、追っかけとか最悪ストーカーとか出てくるとちょっとマズイわね」
ストーカーか...十分にあり得るんだよね。美人だったらそれはそれでアリなような気もする。
「そういうことだから、前原くんも気をつけてね?」
「わかりました」
「話は以上よ。時間取らせてごめんなさいね」
「いえ大丈夫です。失礼します」
そう告げて俺は職員室を出て、教室に戻りながら改めてこの世界での男の貴重さを再認識するのだった。
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べりあすた
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