公爵令嬢は結婚したくない!
迷宮攻略(1)
海洋国家ルグニカ。
もともとは、ローレンシア大陸の東海域で暴れまわっていた海賊の末裔が建国した国と言われている。
もちろん、その海賊たちがターゲットとしたのは、帝政国であり、かの国の歴史はかなり古い。
まぁ、古いと言ってもリースノット王国が最古の国だから、そこまでは古くはないんだけど……。
「ユウティーシアさん、何を見ているのですか?」
メリッサさんが、私が本を読んでいるときに話かけてきた。
「えっと、海洋国家ルグニカの成り立ちですね」
私は、大通りで購入した本を数冊、メリッサさんに見せた。
それは帝政国と海洋国家ルグニカとの関係性が色々と書かれた本である。
知識は、どれだけあっても無駄にはならない。
「エルノから迷宮まで数時間かかると聞いていましたから、先ほど通りを移動しているときに本屋さんを見かけて購入したんです」
「そうだったんですか」
メリッサさんの言葉に私は頷く。
「それにしても、興味深いですね」:
私は、帝政国の歴史が書かれている本を見る。
そこには、人類史上主義を命題に掲げた聖教会と、リメイラール教会との戦いが書かれていた。
私が見せた本をメリッサさんは見ると何度か頷き――。
「そうですね。リメイラール教会と聖教会との宗教戦争ですが、当初では聖教会が有利とされていましたが、聖女と勇者そして魔王の連合軍が圧倒的なまでの力で聖教会を完膚なきまでに壊滅させたようですね……。どこまで本当かは知りませんが……」
「そうですよね……」
そう、歴史というのは常に真実を伝えるわけではないのだ。
客観的事実だけでも、それは間違っていることが多い。
ピラミッドは宇宙人が作ったとか!
まぁ、いまの私なら身体強化の魔術を使えば一人でピラミッドくらいは作れそうだけど……。
「もしかしたら、過去にエジプトには魔法があったのかも知れないですね……」
「エジプトですか? そんな国はありません」
「いえ、こちらの話です」
――いけない。
つい、心で思っていたことを口にしてしまっていた。
「ユウティーシアさん、到着しました」
どうやら、海洋国家ルグニカと帝政国との関係性を綴った本を読んでいたら思ったよりも時間が経過していたよう。
帆馬車はゆっくりと速度を落として停止した。
私は、メリッサさんを伴って帆馬車から降りると周りには何もない。
見渡す限り荒野。
「ここがダンジョンなのですか?」
周囲を見渡しても魔物らしい物の存在を確認することは出来ないし、脅威も感じられない。
「ここが、ダンジョンですか? ずいぶんと殺風景な……」
「違います! ダンジョンは、ここから少し歩いたところにあります。直接、入り口近くまでいくと馬が襲われてしまいますので……」
「それは面倒ですね」
帰りの足がなくなったら薄時間、荒野を歩かないといけなくなる。
それだけは正直やめてもらいたい。
「それでは、いきましょう」
メリッサさんの言葉に私は頷く。
こうして、私をアクアリードさんとメリッサさんのダンジョン攻略は始まった。
しばらく歩くと、緑色の小さな子供くらいの生物が200メートルほど先に見えた。
「アクア、弓であいつらを仕留めて――」
メリッサさんは、アクアさんに生物を倒す方法というか作戦を伝えている。
どうやら倒してしまっていい魔物らしい。
「ファイアー! ランス!」
超大な魔力に物を言わせてファイアーランスを魔物たちに向けて放つ。
巨大な火の槍は、直進し魔物たちの中央に着弾。
巨大な爆発を巻き起こし周囲に爆風を撒き散らす。
「よし、とりあえず先に進みましょう!」
私達には時間がないのだ。
さっさとカベル海将を助けて病気の治療に専念してもらう必要がある。
魔物たちに近づいていき――。
ようやく私は気がついた。
ダンジョンの入り口が爆発で埋まっており、誰も入ることが出来なくなっている。
「「ユウティーシアさん……」」
二人が、呆れた声色で語りかけてきた。
もともとは、ローレンシア大陸の東海域で暴れまわっていた海賊の末裔が建国した国と言われている。
もちろん、その海賊たちがターゲットとしたのは、帝政国であり、かの国の歴史はかなり古い。
まぁ、古いと言ってもリースノット王国が最古の国だから、そこまでは古くはないんだけど……。
「ユウティーシアさん、何を見ているのですか?」
メリッサさんが、私が本を読んでいるときに話かけてきた。
「えっと、海洋国家ルグニカの成り立ちですね」
私は、大通りで購入した本を数冊、メリッサさんに見せた。
それは帝政国と海洋国家ルグニカとの関係性が色々と書かれた本である。
知識は、どれだけあっても無駄にはならない。
「エルノから迷宮まで数時間かかると聞いていましたから、先ほど通りを移動しているときに本屋さんを見かけて購入したんです」
「そうだったんですか」
メリッサさんの言葉に私は頷く。
「それにしても、興味深いですね」:
私は、帝政国の歴史が書かれている本を見る。
そこには、人類史上主義を命題に掲げた聖教会と、リメイラール教会との戦いが書かれていた。
私が見せた本をメリッサさんは見ると何度か頷き――。
「そうですね。リメイラール教会と聖教会との宗教戦争ですが、当初では聖教会が有利とされていましたが、聖女と勇者そして魔王の連合軍が圧倒的なまでの力で聖教会を完膚なきまでに壊滅させたようですね……。どこまで本当かは知りませんが……」
「そうですよね……」
そう、歴史というのは常に真実を伝えるわけではないのだ。
客観的事実だけでも、それは間違っていることが多い。
ピラミッドは宇宙人が作ったとか!
まぁ、いまの私なら身体強化の魔術を使えば一人でピラミッドくらいは作れそうだけど……。
「もしかしたら、過去にエジプトには魔法があったのかも知れないですね……」
「エジプトですか? そんな国はありません」
「いえ、こちらの話です」
――いけない。
つい、心で思っていたことを口にしてしまっていた。
「ユウティーシアさん、到着しました」
どうやら、海洋国家ルグニカと帝政国との関係性を綴った本を読んでいたら思ったよりも時間が経過していたよう。
帆馬車はゆっくりと速度を落として停止した。
私は、メリッサさんを伴って帆馬車から降りると周りには何もない。
見渡す限り荒野。
「ここがダンジョンなのですか?」
周囲を見渡しても魔物らしい物の存在を確認することは出来ないし、脅威も感じられない。
「ここが、ダンジョンですか? ずいぶんと殺風景な……」
「違います! ダンジョンは、ここから少し歩いたところにあります。直接、入り口近くまでいくと馬が襲われてしまいますので……」
「それは面倒ですね」
帰りの足がなくなったら薄時間、荒野を歩かないといけなくなる。
それだけは正直やめてもらいたい。
「それでは、いきましょう」
メリッサさんの言葉に私は頷く。
こうして、私をアクアリードさんとメリッサさんのダンジョン攻略は始まった。
しばらく歩くと、緑色の小さな子供くらいの生物が200メートルほど先に見えた。
「アクア、弓であいつらを仕留めて――」
メリッサさんは、アクアさんに生物を倒す方法というか作戦を伝えている。
どうやら倒してしまっていい魔物らしい。
「ファイアー! ランス!」
超大な魔力に物を言わせてファイアーランスを魔物たちに向けて放つ。
巨大な火の槍は、直進し魔物たちの中央に着弾。
巨大な爆発を巻き起こし周囲に爆風を撒き散らす。
「よし、とりあえず先に進みましょう!」
私達には時間がないのだ。
さっさとカベル海将を助けて病気の治療に専念してもらう必要がある。
魔物たちに近づいていき――。
ようやく私は気がついた。
ダンジョンの入り口が爆発で埋まっており、誰も入ることが出来なくなっている。
「「ユウティーシアさん……」」
二人が、呆れた声色で語りかけてきた。
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