公爵令嬢は結婚したくない!
全ては邪神とアルドーラ公国のせいになりました!
お城の議会室で起きたシュトハイム公爵令嬢ユウティーシア乱心事件は、以前に発生したユウティーシア誘拐事件の後遺症である邪神のせいにされた。
そのおかげで私には謹慎処分と言う形で、しばらくはシュトロハイム家で静養するという形になった。
いくらなんでも、公爵令嬢が国王陛下と次期国王陛下に脅しをして、それに屈したと思われたら国の体裁が悪いから。
そして邪神のせいにすると決定した以上、アルドーラ公国には追加で制裁処置が必要になった。
アルドーラ公国は、今回の件に関して何も関与してないのにほぼ言いがかりである。
まぁ国力的にすでにこちらの方が10倍上だから出来る芸当だけど――ほんと大変だと思う。
私は、外の景色を見ながら、執務室内で三公爵と国王陛下の間で決まった話を思い出して溜息をついた。
まぁおかげで私の魔力は、とんでもない事と邪神の後遺症がある女性を王妃としては駄目だという話もあり、婚約の話しは無かった事になっている。
そしてお父様と言えば――。
目の前で両腕を組みながら堂々と呆けていた。
今回の不祥事が原因で、シュトロハイム家は公爵家の位こそ失わなかったけど、外務大臣の座から追われる事になった。
そして外務大臣補佐という役職転落した。
お父様とお母様には申し訳ないけど――。
私としては、ようやくクラウス様と婚姻破棄ができて嬉しかった。
「ティア、一体……何を考えているんだ?」
お父様は、私を見ながら真意を問いただしてくる。
「お父様、クラウス様はアンネローゼと言う女性と口づけを交わしていた仲でした。そのような殿方と添い遂げるなんて私は、絶対いやです!」
お父様は、大きく深く溜息を吐いてきた。
そして私をまっすぐに見てきた。
「いいかい? 私達は貴族であり公爵家の一員だ。ティア、それをまず自覚しなさい。私の役職が無くなるだけならいい。だがシュトロハイム公爵家には、いくつもの寄り子が居る。そしてその寄り子も人を雇っているんだよ? ティアの軽はずみな行動で何十人、何百人もの人が路頭に迷う事になる。 そしてその家族も取引相手もみんなが影響を受ける事になるんだ。それほど、公爵家の立場は重い。わかるね?」
……私は頷く。
たしかに、そうかも知れない。
でも言わないと何も変わらないのに――。
どうして……私が怒られないといけないのか理解できない。
「ティア、納得出来てないみたいだからもう一度言うよ? ティアは他の貴族やその取引相手の商人から卸売相手まで一人で全部を守れるのかい?」
私は、否定的な意味を込めて頭を振る。
そんなの無理。
だって私が守れる範囲は決まっている。
「分かってくれたら――それいい。先ほどもティアが言っていたが婚約が決まっているのに関わらず他の女性と付き合うような不誠実な男は止めたほうがいいだろう。
幸いクラウス殿下は王位継承権を剥奪されてウラヌス卿の後継者と言う事で魔法研究所の職員になるようだからね。
それにリースノット王家には何人もの王子がいる。
第2王位継承権であったエイル王子などティアには良いと思う。
年齢もティアと同じ15歳だからね。
リースノット王家の方から、邪神の噂が消えたら婚約の発表をしたいと話しがきていてね。
だから、ああいう議会室で使った言葉は使ったらダメだぞ?」
私はお父様の言葉を聞きながら心の内で溜息をついた。
まさか――まだリースノット王国の王家は私を諦めていなかったなんて……。
意味が分からない。
私は、膝の上で頭を乗せて寝ている妹のアリシアの頭を撫でながら再度溜息をついた。
そのおかげで私には謹慎処分と言う形で、しばらくはシュトロハイム家で静養するという形になった。
いくらなんでも、公爵令嬢が国王陛下と次期国王陛下に脅しをして、それに屈したと思われたら国の体裁が悪いから。
そして邪神のせいにすると決定した以上、アルドーラ公国には追加で制裁処置が必要になった。
アルドーラ公国は、今回の件に関して何も関与してないのにほぼ言いがかりである。
まぁ国力的にすでにこちらの方が10倍上だから出来る芸当だけど――ほんと大変だと思う。
私は、外の景色を見ながら、執務室内で三公爵と国王陛下の間で決まった話を思い出して溜息をついた。
まぁおかげで私の魔力は、とんでもない事と邪神の後遺症がある女性を王妃としては駄目だという話もあり、婚約の話しは無かった事になっている。
そしてお父様と言えば――。
目の前で両腕を組みながら堂々と呆けていた。
今回の不祥事が原因で、シュトロハイム家は公爵家の位こそ失わなかったけど、外務大臣の座から追われる事になった。
そして外務大臣補佐という役職転落した。
お父様とお母様には申し訳ないけど――。
私としては、ようやくクラウス様と婚姻破棄ができて嬉しかった。
「ティア、一体……何を考えているんだ?」
お父様は、私を見ながら真意を問いただしてくる。
「お父様、クラウス様はアンネローゼと言う女性と口づけを交わしていた仲でした。そのような殿方と添い遂げるなんて私は、絶対いやです!」
お父様は、大きく深く溜息を吐いてきた。
そして私をまっすぐに見てきた。
「いいかい? 私達は貴族であり公爵家の一員だ。ティア、それをまず自覚しなさい。私の役職が無くなるだけならいい。だがシュトロハイム公爵家には、いくつもの寄り子が居る。そしてその寄り子も人を雇っているんだよ? ティアの軽はずみな行動で何十人、何百人もの人が路頭に迷う事になる。 そしてその家族も取引相手もみんなが影響を受ける事になるんだ。それほど、公爵家の立場は重い。わかるね?」
……私は頷く。
たしかに、そうかも知れない。
でも言わないと何も変わらないのに――。
どうして……私が怒られないといけないのか理解できない。
「ティア、納得出来てないみたいだからもう一度言うよ? ティアは他の貴族やその取引相手の商人から卸売相手まで一人で全部を守れるのかい?」
私は、否定的な意味を込めて頭を振る。
そんなの無理。
だって私が守れる範囲は決まっている。
「分かってくれたら――それいい。先ほどもティアが言っていたが婚約が決まっているのに関わらず他の女性と付き合うような不誠実な男は止めたほうがいいだろう。
幸いクラウス殿下は王位継承権を剥奪されてウラヌス卿の後継者と言う事で魔法研究所の職員になるようだからね。
それにリースノット王家には何人もの王子がいる。
第2王位継承権であったエイル王子などティアには良いと思う。
年齢もティアと同じ15歳だからね。
リースノット王家の方から、邪神の噂が消えたら婚約の発表をしたいと話しがきていてね。
だから、ああいう議会室で使った言葉は使ったらダメだぞ?」
私はお父様の言葉を聞きながら心の内で溜息をついた。
まさか――まだリースノット王国の王家は私を諦めていなかったなんて……。
意味が分からない。
私は、膝の上で頭を乗せて寝ている妹のアリシアの頭を撫でながら再度溜息をついた。
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