【書籍化作品】無名の最強魔法師
露天風呂を作ったが、浄化設備がない!?
最近の俺の一日の日課は、朝に水を魔法で出して瓶に入れた後に家の周りの草むしりをして村の道を魔法で少しずつ整備した後に山で狩りをしてから教会建築の仕事をしている。
「最近の俺、すごく働いている気がする」
俺は、教会の建物の仕上げをしつつ一人呟きながら考える。
どうも最近、皆からの俺の扱いが酷いように思えてならない。
ここは、少し俺の価値観を高めるべきではないだろうか?
幸い、俺にはたくさんの知識がある。
それを使えば一躍、村の人気者になる事も造作もないはずだ。
もしかしたらリリナを除外した村の女性陣も、俺を見直して少しはやさしくしてくれるかもしれない。
ふむ、そう考えると悪くはない。
いや……妙案だとも言える。
今までどうしてこんな簡単な事に気がつかなかったのか不思議でならない。
そう考えると……教会建築より最優先と言えるな……。
俺は教根上に古代モルタルが入ったバケツと、母親からもらったお弁当を置くと町の外れに向かう。
歩きながらどうしたらいいか考える。
基本的に中世より文明力が劣っているこの世界において、体が汚れた時には、夏場は水で体を拭く。
そして寒い時は、温めた湯で体を拭く。
だからアライ村には、お風呂が一つも存在しないというか、そういう慣習がない。
そこで冬がやってくる時期にお風呂があったとしたら?
冬場に体を温めてくれる風呂があれば、村の皆がリラックスできるだろう。
さらには俺の好感度もうなぎのぼりにあがるだろう。
「よし。お風呂を作ろう」
そうすると、まずは排水設備を考えないといけないな。
排水設備となると、垢とか腐った物を処理する必要がある。
俺の知識の中にある浄水設備だと微生物などを利用しているはずだけど、この世界で浄化設備を考えるとなると……微生物なんて作ってバイオハザードとか起きたらまずいからな……。
そうなると、それっぽい魔物を見つけるしかないか……。
ふむ。
とりあえず出来ない事は、後回しにするか。
そうするとまず作るのは風呂釜とお湯だが……魔法で持続的に風呂釜内の湯を温めるのは魔力消費的に問題あるからな……。
一回は、ウラヌス十字軍は撤退したが、またこないとも限らないし。
その時に魔力が無かったら危険だからなあ。
そうすると……温泉を掘り当てた方が……。
ああ、いいことを思いつた。
温泉を掘り当てるより、温泉を作った方がずっと楽だな……。
たしか、温泉は地下水がマグマによって熱せられた物のはずだ。
なら地殻の構成を組み替えてマグマの流れを作り出した方がいいな。
手を地面につけて頭の中で魔法が発動した際の現象を想像していく。
そして、知識の中にある地殻のイメージを固めていき事象を構成する。
組み上げるのは魔法。想像するは事象。
《地殻練成》の魔法を発動させると同時に足元の地面が振動をはじめ、その振動は少しずつ大きくなっていく。
村全体に振動が広がる前に、魔法で地殻からの振動をカットする。
魔力が急激に減少していくのを感じる。
どうやら地殻を構築し直すのは相当な魔力が必要なようだ。
体から力が抜けかけ地面に膝をついたところで練成が完了する。
そして……村の隅で……俺の目の前で、地面が爆発すると同時に温水が噴き出した。
噴き出した温水は周囲に散っていく。
すかさず、大気の分子運動を停止させる。
大気の分子運動を停止させた事で音を遮断する。、
噴き出した湯は、堀の中の川に流れこんでいく。
俺はそれを見ながら溜息をついた。
「さて、次を行うか……」
魔力が回復したのを確認してから、風呂釜の土台となる部分。
地面の整地を魔法でおこなっていく
地面の整地が出来た所で、次に地面を溶解させて固める事にする。
頭の中で構成を組み上げていく。
炭化カルシウムと水と合わせアセチレンを作り上げ、酸素を合わせて火を点火するイメージを頭の中で想像する。
イメージが固まったところで――。
《高炎》の魔法を発動。
――組み上げた科学式が、魔法が事象を変換する。
そして魔法として巨大な青白い炎球が生まれた。
俺は、4000度に達する20メートルの炎の塊を操作しながら、地面を溶解させていく。
そして最後に《冷却》の魔法を発動。
それにより露天風呂の原型が出来た。
源泉のお湯を露天風呂に引き入れる道筋を作り、熱量を下げるための水を川から取り入れる水道も作り上げていく。
川と湯船が繋がったままでは、熱量が安定しない事もあり《風刃》の魔法で近くの木を切り
倒した後に、《風刃》の魔法で適度に切って川と湯船の間に敷居を作り完成させた、
後の問題は配水設備か……。
どうしたものか。
俺は火通り終わった事もあり配水設備に関して考えながら自宅に戻るために歩いていると。
教会の前でウカル司祭様がウロウロしていた。
どうやら誰かを探しているようだが。
「ウカル司祭様!どうかしたんですか?」
いつも迷惑をかけているから少しくらいは力になってもいいかも知れない。
「ユウマ君、どこに行っていたんですか?もうすぐ教会は完成するんですよね?早く仕上げてください。あと数日でエメラダ様から話しを聞いた大司教様が、ここの村に視察にこられるのです」
「一体いつ、そんな話しが?」
ウカル司祭様が俺を見ながら言葉をつづけてくる。
「ユウマ君が、教会から離れていた間に早馬で書簡が届いてね?だから早く仕上げてくださいね」
ウカル様はそれだけ言うと仮寝床としている村長の家に帰っていった。
俺は《認識阻害》の魔法を発動させて建物の全容を誤魔化している教会を見上げた。
「ふふふふ」
俺は、、村の皆への意趣返しのために作った教会を見て笑う。
俺が作った教会。
その原型となったウエストミン○ター寺院を忠実に再現した代物。
土地だけは、教会の周りに有り余っていたから出来た代物だが、高さは70メートルもあり大聖堂は奥行きと横共に60メートルで設計して作った。
これだけの巨大な建造物なら、王都を本拠地とするアース神教の教会本部は見た事はないが引けは取らないはず。
「最近の俺、すごく働いている気がする」
俺は、教会の建物の仕上げをしつつ一人呟きながら考える。
どうも最近、皆からの俺の扱いが酷いように思えてならない。
ここは、少し俺の価値観を高めるべきではないだろうか?
幸い、俺にはたくさんの知識がある。
それを使えば一躍、村の人気者になる事も造作もないはずだ。
もしかしたらリリナを除外した村の女性陣も、俺を見直して少しはやさしくしてくれるかもしれない。
ふむ、そう考えると悪くはない。
いや……妙案だとも言える。
今までどうしてこんな簡単な事に気がつかなかったのか不思議でならない。
そう考えると……教会建築より最優先と言えるな……。
俺は教根上に古代モルタルが入ったバケツと、母親からもらったお弁当を置くと町の外れに向かう。
歩きながらどうしたらいいか考える。
基本的に中世より文明力が劣っているこの世界において、体が汚れた時には、夏場は水で体を拭く。
そして寒い時は、温めた湯で体を拭く。
だからアライ村には、お風呂が一つも存在しないというか、そういう慣習がない。
そこで冬がやってくる時期にお風呂があったとしたら?
冬場に体を温めてくれる風呂があれば、村の皆がリラックスできるだろう。
さらには俺の好感度もうなぎのぼりにあがるだろう。
「よし。お風呂を作ろう」
そうすると、まずは排水設備を考えないといけないな。
排水設備となると、垢とか腐った物を処理する必要がある。
俺の知識の中にある浄水設備だと微生物などを利用しているはずだけど、この世界で浄化設備を考えるとなると……微生物なんて作ってバイオハザードとか起きたらまずいからな……。
そうなると、それっぽい魔物を見つけるしかないか……。
ふむ。
とりあえず出来ない事は、後回しにするか。
そうするとまず作るのは風呂釜とお湯だが……魔法で持続的に風呂釜内の湯を温めるのは魔力消費的に問題あるからな……。
一回は、ウラヌス十字軍は撤退したが、またこないとも限らないし。
その時に魔力が無かったら危険だからなあ。
そうすると……温泉を掘り当てた方が……。
ああ、いいことを思いつた。
温泉を掘り当てるより、温泉を作った方がずっと楽だな……。
たしか、温泉は地下水がマグマによって熱せられた物のはずだ。
なら地殻の構成を組み替えてマグマの流れを作り出した方がいいな。
手を地面につけて頭の中で魔法が発動した際の現象を想像していく。
そして、知識の中にある地殻のイメージを固めていき事象を構成する。
組み上げるのは魔法。想像するは事象。
《地殻練成》の魔法を発動させると同時に足元の地面が振動をはじめ、その振動は少しずつ大きくなっていく。
村全体に振動が広がる前に、魔法で地殻からの振動をカットする。
魔力が急激に減少していくのを感じる。
どうやら地殻を構築し直すのは相当な魔力が必要なようだ。
体から力が抜けかけ地面に膝をついたところで練成が完了する。
そして……村の隅で……俺の目の前で、地面が爆発すると同時に温水が噴き出した。
噴き出した温水は周囲に散っていく。
すかさず、大気の分子運動を停止させる。
大気の分子運動を停止させた事で音を遮断する。、
噴き出した湯は、堀の中の川に流れこんでいく。
俺はそれを見ながら溜息をついた。
「さて、次を行うか……」
魔力が回復したのを確認してから、風呂釜の土台となる部分。
地面の整地を魔法でおこなっていく
地面の整地が出来た所で、次に地面を溶解させて固める事にする。
頭の中で構成を組み上げていく。
炭化カルシウムと水と合わせアセチレンを作り上げ、酸素を合わせて火を点火するイメージを頭の中で想像する。
イメージが固まったところで――。
《高炎》の魔法を発動。
――組み上げた科学式が、魔法が事象を変換する。
そして魔法として巨大な青白い炎球が生まれた。
俺は、4000度に達する20メートルの炎の塊を操作しながら、地面を溶解させていく。
そして最後に《冷却》の魔法を発動。
それにより露天風呂の原型が出来た。
源泉のお湯を露天風呂に引き入れる道筋を作り、熱量を下げるための水を川から取り入れる水道も作り上げていく。
川と湯船が繋がったままでは、熱量が安定しない事もあり《風刃》の魔法で近くの木を切り
倒した後に、《風刃》の魔法で適度に切って川と湯船の間に敷居を作り完成させた、
後の問題は配水設備か……。
どうしたものか。
俺は火通り終わった事もあり配水設備に関して考えながら自宅に戻るために歩いていると。
教会の前でウカル司祭様がウロウロしていた。
どうやら誰かを探しているようだが。
「ウカル司祭様!どうかしたんですか?」
いつも迷惑をかけているから少しくらいは力になってもいいかも知れない。
「ユウマ君、どこに行っていたんですか?もうすぐ教会は完成するんですよね?早く仕上げてください。あと数日でエメラダ様から話しを聞いた大司教様が、ここの村に視察にこられるのです」
「一体いつ、そんな話しが?」
ウカル司祭様が俺を見ながら言葉をつづけてくる。
「ユウマ君が、教会から離れていた間に早馬で書簡が届いてね?だから早く仕上げてくださいね」
ウカル様はそれだけ言うと仮寝床としている村長の家に帰っていった。
俺は《認識阻害》の魔法を発動させて建物の全容を誤魔化している教会を見上げた。
「ふふふふ」
俺は、、村の皆への意趣返しのために作った教会を見て笑う。
俺が作った教会。
その原型となったウエストミン○ター寺院を忠実に再現した代物。
土地だけは、教会の周りに有り余っていたから出来た代物だが、高さは70メートルもあり大聖堂は奥行きと横共に60メートルで設計して作った。
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コメント
ノベルバユーザー318475
だめです。
ノベルバユーザー210470
ウェストミンスターはそのまま表記しても大丈夫なのでは?