お兄ちゃんがお母さんで、妹が甘えん坊なお話

ただのものかき

涼羽は…絶対に嫁にはやらんからな!!

「さて、鍵も閉めたし…」
「………」
「佐々木、ほら…そっちに座ってくれ」

会議室の鍵を閉めたことを確認し、どこか浮かない状態の修介に、部屋の中心にある長机のところにある椅子に座るように促す翔羽。
そんな翔羽の声に従い、おずおずと椅子に腰をかける修介。

そして、修介が座ったところと反対側の方に翔羽を腰をかける。

互いが向かい合わせになり、まさにマンツーマンでのミーティングをする形になっている。

このC会議室は他の会議室と比べると部屋面積が狭く…
基本的には大人数でのプレゼンテーションやミーティングに使うことはない。

プレゼンテーションに使うようなスクリーン設備もなく…
しかし、それでいて防音はしっかりしている。

今回の翔羽と修介のようなマンツーマン形式のミーティング…
いうなれば、人に聞かれたくない内容の相談事に使うことが主な目的とされている。

部屋の隅には、業務で使用する資材等が縦積みで揃えて置かれており…
ちょっとした物置としても、使われてはいるのだが。

それでも、部屋の中そのものはきちんと整理整頓がされていて…
目立つゴミもなく、清掃も定期的に行われていることが分かるものとなっている。

「さあ、佐々木。その心の中に秘めているものを、話してくれ」
「…は、はい…」

優しげな表情と声で、修介に話を促す翔羽。
その翔羽の声におずおずとしながらも、返事を返す修介。

修介の中で、実際に言葉として話していけるほど、まとまってはいないのか…
しばらくの間俯いて、考え込むように黙り込んでしまう。

しかし、そんな修介を急かすこともなく、ただじっと、修介の話を待ち続ける翔羽。

それでも、そう時間が経たないうちに、内容がまとまったのか…
修介の口から、ぽつりぽつりと、その心の内に秘められたものが吐き出されていく。

「…実は、先週の土曜日なんですが…」
「先週の土曜日?」
「はい…まだ、三歳の娘と出かけていまして…」
「うんうん」
「その娘にジュースでもあげようと思って、自動販売機でそれを買っていたら…」
「ふむ…」
「その娘が、私が目を離している間に、どこかに勝手に歩いていってしまいまして…」
「!おいおい、大事じゃないか、それは…」

自身の子供をこれでもかと言うほどに愛している父親である翔羽なら、その時の修介の心境が手に取るように分かってしまう。
目に入れても痛くないと言い切れるほどに可愛い子供が、いきなり自分の目の前から姿を消していたなんて…

自分と同じように、早くに妻を亡くし…
その行き場を失った愛情を含めて、全ての愛情を自身の子供に全力で注いでいる者同士。

もし自分がそんなことになってしまったらと思うと、気が気でなくなってしまうのは、容易に想像できてしまう。

「それで!?その娘さんは、どうしたんだ!?」

同じ親として想像に難くない状況を聞かされて…
思わず、我が子がそうなってしまっているかのような感覚に陥ったのだろう。

まるで、問い詰めるかのような必死さで、修介に話の続きを促す。

そんな風に、我が事のように自分の身にあったことを心配してくれる翔羽の態度が嬉しくて…
ほんの少し、硬い感じの表情を緩ませながら、話の先を音にする修介。

「…はい…もう慌てて町の中を走り回って…それでも見つからなくて…」
「ふむふむ」
「もう…警察に捜索願を出すしかない…そう思った時だったんです…」
「?…」
「自分に、まるで覚えの無い番号から電話がかかってきたのは…」
「??…」
「こんな緊急時に…と、内心舌打ちしながらもその電話に出たんです…」
「そ、それで?」
「そしたら、まるでふんわりと優しく、それでいて可愛らしい声が聞こえてきて…」
「ふむ…」
「その声が、娘の名前を確認するかのように出してきて…娘は無事だと、伝えてくれたんです」
「!!そうなのか!!よかったじゃないか!!」
「はい…声の感じからすると、まだ中学生かそこらの女の子で…そんな子がそうするのは当然といいながら娘を保護してくれたのだと思うと、私は神に感謝しました…」

その時のことを思い出しているのだろう。
修介の表情が、明らかに柔らかく、明るいものとなっている。

普段が平静としすぎており…
少し近寄りがたい雰囲気まで出ているだけに…
周囲の女子社員が、修介のこんな表情を見れば、より好意を持つことになるだろう。

「そうか…それで?」

翔羽も修介の話す内容が非常に微笑ましいもので、ついついその顔が緩んでしまっている。
そして、その顔を崩さないまま、先を促す。

「はい…電話でのやりとりで、実際にその子と娘がいる場所まで行くと…」
「うんうん…」
「とても迷子になっていたとは思えないほど、満面の笑顔をしていた娘が、私の方に走ってきてくれて…」
「そうか…」
「そして…その娘を保護してくれていた子が、娘のすぐ後ろで、すごく優しい笑顔を見せながら、立っていたんです」
「ちなみに、その子は、どんな子なんだ?」
「身長はほぼ今時の女の子の平均くらいで、体格も儚いという言葉が当てはまるように、華奢でした…さらりと、背中を覆い隠すように真っ直ぐに伸びた黒髪が、まるで精巧な和風人形のように綺麗で…前髪が顔の右半分を覆っていたから、左半分しか見えなかったんですが…顔立ちは童顔で、それでいて目鼻立ちのはっきりとした、とても可愛らしい…美少女としか言いようの無い子でした…」
「ほほう…そんな可愛らしい女の子だったのか」
「はい…あんな幼げで可愛らしいのに、まるで本当の母親のように私の娘を抱きしめて、優しく包み込んでくれて…娘はもう、そんなあの子にすっかり懐いていましたよ…」
「そうかそうか…」

娘を保護してくれた子のことを、非常に嬉しそうに語る修介。
そんな修介を見て、話を聞いて…
翔羽は、よほど可愛らしくて優しい子だったんだな、と、目の前の修介と同じように顔を綻ばせてしまう。

加えて、修介の表情、そして雰囲気が…
まるで、その子に一目惚れをしてしまったかのような印象まで感じてしまう。

「で…佐々木」
「?はい?」
「お前…その子に、惚れたのか?」

少し意地の悪い、ニヤニヤと言う表現が似合う笑顔で、翔羽が修介に問いかける。
自分と同じように身持ちが固く、最愛の妻以外の女性など見向きもしなかった男が…
まさか、一回りほども年下の女の子に、こんな初々しさを感じさせるような…
そんな恋心を、抱いているなんて。

それが妙に面白くて、翔羽はついつい、意地悪とも言えるような問いかけをしてしまう。

「!!……」

その問いかけをされた修介の反応もまた、非常に分かりやすいものだった。
照れくささに頬を染めながら、困ったように俯いて…
本当に、人生の初恋と言えるような、そんな初々しい雰囲気に満ち溢れている修介。

もう誰が見ても分かるような、あからさまな雰囲気。
それがもう、答えになっているようなものなのだが…

それでも、修介の口から聞きたいのか、翔羽はニヤニヤと意地の悪い笑顔を崩さないまま、じっと修介の返しを待ち続ける。

それから少し、そのままの状態で時間が過ぎて…
ようやく、と言った感じで、修介がその口を開き始めた。

「…しょ…正直…妻以外でこんな気持ちになったのは、初めてなんです…タイプ的に、妻とはまるで違うはずなのに…娘を優しく包み込んでくれるその姿を見てたら…もし、妻が生きていたら…間違いなく娘をこんな風に包み込んでくれたんだろうな、って思えて…」
「…そうか…」
「そんなあの子が、まるで妻の生まれ変わりのように思えてしまって…そして、この子なら、絶対に娘を幸せにして…娘に母親というものをちゃんと教えてくれる…そんな妙な確信が持ててしまって…」
「………」
「聞けばその子は高校生だということなんです…実際の見た目からは中学生くらいかと思っていただけに、驚きました…」
「…それは、両者の合意があったとしても、難しいんじゃないのか?」
「…あの時の私は、本当に何も考えていませんでした。ただただ、目の前のこの子を、自分のところに迎えたい…ただそれだけで、その子に、『娘の母親に…自分の妻に…なってくれませんか?』なんて、言っちゃったんです…」
「!お前…まさかお前にそんなことができるとは…さすがに思わなかったぞ…」

現役の高校生に対して…
それも、その日初めて会った人間に対して…
まさか、プロポーズをするなどという修介の行為に、さすがに驚きを隠せなかった翔羽。

非常に控えめで、慎重で…
それでいて、一途で不器用で、家族に対する愛情はこれでもかと言えるほどのもので…
周囲の女子社員に人気があることは知っているが、その全てに対してまるで興味を持つことすらなかった、目の前のこの男が…

こともあろうに、現役の女子高校生に、プロポーズをするなんて。

まして、自分と同じように、失った妻に一途で…
どんなに言い寄られても、頑として心変わりをしなかった修介なのだ。

その修介がそんなこと、ともなれば、さすがの翔羽も驚きしか出てこない。

「…で、その子は、そのプロポーズに対して、どう答えたんだ?」
「…どうもこうも、『それはおかしいです!!』の一点張りでしたよ」
「…まあ、そうなるよな」
「…ええ…その日初めて会ったばかりの女子高校生にそんなことするのでも、相当におかしいのに…ましてや、男子高校生にそんなことしたら…」
「………ん?」

ここで修介の口から、何やらとんでもない言葉が出てきたことに気がつく翔羽。
しかし、その言葉の内容があまりといえばあまりなものだったこともあり…
その言葉自体を、きちんと認識することができなかった。

「?どうか…しましたか?」
「い、今…なんて言った?」
「?今…といいますと?」
「ほ、ほら…なんか今、『男子高校生に』なんて言葉が聞こえたような気がしたんだが…」

おそるおそる、と言った感じで、顔に疑問符が浮かんでいる修介に問いかける翔羽。
その顔には、自分に聞こえた言葉が、何かの間違いであってほしい、という切実な願いも、含まれていた。

含まれていたのだが、そんな翔羽の願いもむなしく――――



「ええ、その通りです…その子、男子高校生だったんですよ」



――――現実は無情だということを、突きつけられることとなった。

「ただ…その子自身はそう言ってるんですけど、正直どう見ても男子高校生には見えないくらい、本当に可愛らしい美少女な容姿なんですけどね…」
「…あ、ああ…そうだろうな…」

先程の修介の話を聞いていたから、それは嫌と言うほどに分かる。
分かるのだが、正直理解したくはなかった、というのが本音である。



――――自分の部下が、まさか男子高校生にプロポーズをしていた、なんて――――



それも、自分にとっては上位に位置する、優秀な部下が。

しかも、その男子のことを語る修介の嬉しそうな顔…
どう見ても、本気でその男子に惚れてしまっているようにしか見えない。

「…ち、ちなみに、だ…」
「?はい?」
「その子が男子だと分かったのは、お前がその子にプロポーズをする前か?それとも、した後か?」

なぜだろう。
これだけは、聞いておきたかった。

そんな内心に従うかのごとく、翔羽は、そのどうしても聞いておきたい問いかけを、修介にぶつけた。

せめて、後者であってほしい。
それなら、修介にとっては残念な結果にはなってしまうけれども、まだ話としてはいいような気がする。

それが、もし前者だったとしたら…

またしても、後者であってほしい、という願いを込めての問いかけとなったのだが――――



「…最初の自己紹介で、その子がはっきりと自分は男子だと言ってたんですけど…どうしても抑え切れなくて…ついプロポーズを…」



――――またしても、現実の無情さを突きつけられることとなった翔羽であった。

その修介の答えに、翔羽は内心、尋常ではないほどに…
これまで、数多の修羅場や逆境を乗り越えてきたであろう翔羽の精神が…
どうしようもないほどに、テンパってしまっていた。

「(ウ、ウソだろ~…おいおい…まさか、いくら可愛いっつっても…いくら娘さんがべったり懐いてしまったっつっても…男の子だろ~?…)」

これは、思っていた以上にヘビーな内容だった。
よりにもよって、いくら娘の母親としてふさわしいからといっても、まさかその日初めて会ったばかりの男子高校生にプロポーズするなんて。

しかも、当然のごとく袖にされてるのに、それでも…
それでも、その子のことがあきらめられない。

まさに、そんな顔をしてしまっている部下を見て、正直どう答えていいのか全く分からない。

いくら、母性に満ち溢れた、童顔な美少女な見た目だったとしても――――



「(……………ん?)」



そこまで考えた翔羽の思考に、とある符号が合致していくのを、翔羽は感じた。

先週――――つまり、一昨日――――の土曜日。
母性に満ち溢れた、童顔な美少女な容姿。
この日、朝から出かけていた息子、涼羽。

そして、その日出かけていた涼羽が帰ってきた時に言っていたこと。



――――いや…なんか今日…帰りに会ったばかりの男の人に、なんでかプロポーズ…かな?されちゃったから…――――



「……………」
「?どうしました?高宮部長?」

おかしい。
おかしいほどに、符号が一致する。
してしまう。

そこまで考えた時、翔羽の脳内にまさか、という思いが浮かんでくる。

まさか…
まさか…

いや、違う。
そう思おうとしても、自分の中で大きくなったまさかが、違うという考えを打ち消してしまう。

その思考にどっぷりとはまってしまい、神妙な顔つきで何も言わなくなってしまう翔羽。

そんな翔羽に修介が声をかけるも…
まるで聞こえていないのか、反応がない。

「(ど、どうしよう…さすがに、男子高校生にプロポーズした、なんていうのは…あきれられたのかな?)」

さすがに、自分でも頭おかしいとしか…
その言葉尻だけを聞けば、変態と言われてもおかしくないことをしてしまった、という自覚はある。

ゆえに、翔羽の沈黙が、自分への酷評のものだと、修介は思ってしまった。

しかし、実際には違うのだが。

「(ま、まさか…いや、それにしてはあまりにも符号が合いすぎる…俺の可愛い息子の涼羽なら、そんなことにあってもおかしくはないし…あの日、実際にあってると、本人が言ってたし…)」

もし、そのまさかが合っているとしたら…
翔羽にとっては、本当の意味で一大事だ。

目に入れても痛くないと豪語できるほどに可愛い息子の涼羽が…
本当に嫁にいってしまうことになる。

それも、今目の前にいる、この優秀な部下に。

この日本という国の中では、同性婚が認められていないことなど、まるでその思考になく…
ましてや、肝心の涼羽が断固として拒否しているということも忘れて…

ひたすら、もしそうだったどうしよう、などという考えしかない翔羽。

正直、事実を確認するのが怖い。
怖くてたまらない。



――――お父さん、俺…この人のところに、お嫁さんになるね――――



などと、恥じらいに頬を染めた…
それでいて、嬉しそうな表情で、そんなことを言われたら。

お父さんは…
お父さんは…

もう絶対に、立ち直れないと断言できてしまう。

しかし、それでも、事実は確認しておかないといけない。
その事実を確認しておかなければ、もしそのまさかが当たりだとしたら…
可及的速やかに、しかるべき対策をとらなければならない。

意を決した翔羽が、その口を開く。

「……なあ、佐々木」
「!は、はい?」

ついに死刑宣告の時がきた。
思わずそう考えてしまうような、重い口調の翔羽に、びくりとしながら反応する修介。

「お前がプロポーズしたという男子高校生なんだが…」
「は、はい…」
「その子の名前とかは、聞いてはいないのか?」
「え?」

自分が思っていたこととは、まるで違う翔羽の問いかけに、一瞬ぽかんとし…
明らかに間の抜けた反応をしてしまう修介。

それでも、問われたことに答えるべく…
その土曜日の記憶を探り…
互いに自己紹介をしたところを、鮮明に思い出す。

「は、はい…確か、『高宮 涼羽』という名前でした…」

お互いに自己紹介を交わし、名乗りあったこともあり…
そして、それが修介にとって衝撃的な出会いとなったため…
名前の方も、すぐに記憶から引っ張り出すことができた。

そして、その名が翔羽にもたらす衝撃は、大きかった。



「!!!!!!」
「!!う、うわっ!!!!……ぶ、部長!!??」



大きな音を立てて、勢いよく立ち上がる翔羽。
その表情は、鬼気迫るものに変わっている。

そんな翔羽を見て、修介は盛大に驚き…
危うく、椅子ごと後ろにひっくり返りそうになってしまう。

「…………」
「?????……ぶ、部長?……」

勢いよく立ち上がり、鬼気迫る表情になったまま…
そこからは、まるで通電の切れた機械のように微動だにしなくなった翔羽。

あきらかにおかしいと言える反応の翔羽に、修介は改めて声をかけるも…
当の翔羽は依然として、全く反応がないままであった。

「(ど、どうしたんだろう…部長…あの子の名前でこんな反応するなんて…)」

いきなりと言えばいきなりな展開に、思考が全くついていかない修介。
自身が想いを寄せる、あの子の名前を出しただけだというのに…

などと思っている修介の耳に、何やらぶつぶつとつぶやくような声が聞こえてくる。

「……………んぞ……」

ふと、声のする方を見てみると、先程まで微動だにしなかった翔羽の口元が…
わずかだが、動いている。

まるで、壊れたレコードのように、何かを繰り返しつぶやいている翔羽に…
その異様とまで言える光景に、思わず引いてしまう修介。

「ぶ、部長?」
「…………らんぞ……」
「??????」

じょじょに、じょじょに、声がはっきりと聞こえてはくるのだが…
いまだ、何を言っているのかまでは分からない。

本当に、目の前の上司が壊れてしまったのではないか、と心配すると同時に…
本当に大丈夫なのかと、不安にさえ思ってしまう。

そうして、修介がまさに思考の混乱を引き起こしつつあるその時だった。

「佐々木ぃ!!!!!!!」
「!!!!!!は、はい!!!!!!!!」

突然、突き刺すかのような大声で自分の名を呼ばれ…
盛大に驚きながらも、慌てて返事を返す修介。

そして、次に翔羽が大声で紡ぐその言葉を聞いて、一瞬意識が空白になってしまう。



「涼羽は…俺の息子はずえ~~~~~~~ったいに嫁にはやらんからなあ!!!!!!!!!!」



息子。
俺の息子。

目の前の上司である人物から、確かに放たれたその言葉。

「………………え?………」

どうにか搾り出せたのは、あきらかに間の抜けた様子が分かる声。

「(む、息子?あの子が…部長の?……そういえば…苗字が同じ……)」

絶賛混乱中の思考の中、ようやく涼羽と翔羽の苗字が同じだということに思い当たる。
しかし、それでも…
同性の父と息子というには、あまりにも似つかない容姿。

父の方は、長身痩躯の正統派イケメンな容姿。
息子の方は、小柄で華奢で、性別を間違っているとしか思えない童顔で美少女な容姿。

それゆえに、苗字が同じだとしても、まさかこの二人が親子である、ということが結びつかなかったのだろう。



「……………ええええええええええええええっ!!!!!!!!!!!!!!???????????」



今度は、修介の方がその驚愕度を表すかのように、大声を上げてしまうこととなる。

そして、あまりの驚きに、椅子ごと後ろにひっくり返ってしまうのであった。

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