TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―
皆で運動会!吹き荒れる実況!
遂に運動会当日がやってきました。
メグちゃんと共に起床して、いつもとは違って制服ではなく体操服に着替えます。
家の前で花ちゃんと合流し、湖月ちゃんと愛ちゃんと途中で一緒になって歩き、校門では偶然莉里ちゃんと桃ちゃんに出会い、皆で楽しく登校しました。
しかしそんな平和な登校シーンに、黒い影が近付きます。
「千佳ちゃん! ちょっとすいません!」
「九重先生おはようございます、どうしました?」
「おはようございます、皆さん少し千佳ちゃんをお借りしますね!」
こうして有無を言わさず私は近付いてきた九重先生に抱っこされ、グラウンドの方へと連れて行かれました。
私の鞄は咄嗟に愛ちゃんに託したので、きっと無事に教室へと持っていってくれるはずです。
「というわけで、千佳ちゃんを連れて来ました」
「あ、どうも。諸弓千佳です?」
連れてこられた先は運動会の為に、業者さんが設置してくれたテントの一角。
本部と呼ばれる学年主任の先生や体育委員の生徒が待機するスペースにやってきました。
そこで私は話を聞き、一つの条件を提示してその話を了承します。
そして……。
「さぁやってまいりました! 第三十二回運動会! 実況は私、二年生の諸弓千佳と!」
「同じく二年生の梅田湖月がお送りするで~、ってなんでやねん!? うちなんで本部席で実況なんてしとるん!?」
「まぁまぁ、細かいことは気にしなさんな」
「いや気にするやろ!? 入場行進と開会式終わってクラスの席戻ろう思たら、いきなりこんなとこ連れてこられたんやで!?」
「それでは早速いってみましょう! プログラム一番、五年生男子による百メートル走です!」
「無視なん? スルーなん?」
私の隣りで音楽を掛ける係をしている六年生の女の子が、勢いよく流行りのアイドルの曲を掛けます。
ノートパソコンでヘッドホンを首に下げ、音楽を掛ける女の子。
これは可愛い、百ポイント上げます。
「ちょい待ってや千佳ちゃん、ホンマついていけてへんねんけど!?」
マイクをオフにした瞬間、湖月ちゃんは私の胸倉を掴んで叫びます。
やめて体操服が伸びて、下着が見えちゃう。
「ごめんごめん。いやぁ朝に先生達に実況を頼まれてさー」
「九重先生に連れていかれたんは、そういう事情やったんか」
「うん。それでやったことないけど楽しそうだから受けたんだよ」
「……それと、うちがここにおる理由が見えんのやけど?」
「先生に一つだけ条件を出したんだ。湖月ちゃんと一緒にならいいよって」
「なんでやねん。うち関係ないやん」
「だって、一人じゃ寂しいもん」
「はぁ、なんでうち選んでくれたん?」
「湖月ちゃんはトーク上手いからね! それにツッコミも上手いし」
「千佳ちゃんは実況やのにボケるつもりなん?」
「さぁ五年生の男の子達がスタート位置につきました! 皆さん応援してあげてください!」
「うお始まった!? あ、頑張れ~!応援してるで~!」
私の説明に納得はしていなかったようですが、見込んだとおり湖月ちゃんはアドリブで対応してくれます。
さぁここからは二人のターンだ!
「二組が大きく突き放してゴール!」
「圧倒的やな! やけど二着争いもヒートアップしとるで!」
「おーっと三組がコケてしまった! 大丈夫ですかー!」
「立ち上がるんや~! 皆も応援したってや~!」
「今回の二組と四組の男子は、サッカークラブで一二を争う選手だそうですよ!」
「ライバルっちゅーやつやな! 青春や!」
私たちは先生や体育委員の皆さんの知識を借りつつ、出来るだけ楽しめるように、盛り上がれるように実況を続けます。
そうして一つ目のプログラムが終わり、私たちは一息入れることができました。
「千佳ちゃん、喉渇いたわ」
「あ、これ飲んでいいよ」
「ありがと~。んくっ、んくっ、ぷは~! スポーツドリンクは美味いなぁ!」
「むふふー! これ、私の飲みかけなんだよね」
「ほぇ?」
「間接……キスだね?」
「あ、千佳ちゃん。マイク入ってるで」
「うええええええええええええ!?」
その日から女の子達の一部が、私から距離を取るようになりましたとさ。
メグちゃんと共に起床して、いつもとは違って制服ではなく体操服に着替えます。
家の前で花ちゃんと合流し、湖月ちゃんと愛ちゃんと途中で一緒になって歩き、校門では偶然莉里ちゃんと桃ちゃんに出会い、皆で楽しく登校しました。
しかしそんな平和な登校シーンに、黒い影が近付きます。
「千佳ちゃん! ちょっとすいません!」
「九重先生おはようございます、どうしました?」
「おはようございます、皆さん少し千佳ちゃんをお借りしますね!」
こうして有無を言わさず私は近付いてきた九重先生に抱っこされ、グラウンドの方へと連れて行かれました。
私の鞄は咄嗟に愛ちゃんに託したので、きっと無事に教室へと持っていってくれるはずです。
「というわけで、千佳ちゃんを連れて来ました」
「あ、どうも。諸弓千佳です?」
連れてこられた先は運動会の為に、業者さんが設置してくれたテントの一角。
本部と呼ばれる学年主任の先生や体育委員の生徒が待機するスペースにやってきました。
そこで私は話を聞き、一つの条件を提示してその話を了承します。
そして……。
「さぁやってまいりました! 第三十二回運動会! 実況は私、二年生の諸弓千佳と!」
「同じく二年生の梅田湖月がお送りするで~、ってなんでやねん!? うちなんで本部席で実況なんてしとるん!?」
「まぁまぁ、細かいことは気にしなさんな」
「いや気にするやろ!? 入場行進と開会式終わってクラスの席戻ろう思たら、いきなりこんなとこ連れてこられたんやで!?」
「それでは早速いってみましょう! プログラム一番、五年生男子による百メートル走です!」
「無視なん? スルーなん?」
私の隣りで音楽を掛ける係をしている六年生の女の子が、勢いよく流行りのアイドルの曲を掛けます。
ノートパソコンでヘッドホンを首に下げ、音楽を掛ける女の子。
これは可愛い、百ポイント上げます。
「ちょい待ってや千佳ちゃん、ホンマついていけてへんねんけど!?」
マイクをオフにした瞬間、湖月ちゃんは私の胸倉を掴んで叫びます。
やめて体操服が伸びて、下着が見えちゃう。
「ごめんごめん。いやぁ朝に先生達に実況を頼まれてさー」
「九重先生に連れていかれたんは、そういう事情やったんか」
「うん。それでやったことないけど楽しそうだから受けたんだよ」
「……それと、うちがここにおる理由が見えんのやけど?」
「先生に一つだけ条件を出したんだ。湖月ちゃんと一緒にならいいよって」
「なんでやねん。うち関係ないやん」
「だって、一人じゃ寂しいもん」
「はぁ、なんでうち選んでくれたん?」
「湖月ちゃんはトーク上手いからね! それにツッコミも上手いし」
「千佳ちゃんは実況やのにボケるつもりなん?」
「さぁ五年生の男の子達がスタート位置につきました! 皆さん応援してあげてください!」
「うお始まった!? あ、頑張れ~!応援してるで~!」
私の説明に納得はしていなかったようですが、見込んだとおり湖月ちゃんはアドリブで対応してくれます。
さぁここからは二人のターンだ!
「二組が大きく突き放してゴール!」
「圧倒的やな! やけど二着争いもヒートアップしとるで!」
「おーっと三組がコケてしまった! 大丈夫ですかー!」
「立ち上がるんや~! 皆も応援したってや~!」
「今回の二組と四組の男子は、サッカークラブで一二を争う選手だそうですよ!」
「ライバルっちゅーやつやな! 青春や!」
私たちは先生や体育委員の皆さんの知識を借りつつ、出来るだけ楽しめるように、盛り上がれるように実況を続けます。
そうして一つ目のプログラムが終わり、私たちは一息入れることができました。
「千佳ちゃん、喉渇いたわ」
「あ、これ飲んでいいよ」
「ありがと~。んくっ、んくっ、ぷは~! スポーツドリンクは美味いなぁ!」
「むふふー! これ、私の飲みかけなんだよね」
「ほぇ?」
「間接……キスだね?」
「あ、千佳ちゃん。マイク入ってるで」
「うええええええええええええ!?」
その日から女の子達の一部が、私から距離を取るようになりましたとさ。
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コメント
ショウ
なぁーにぃー?やっちまったなぁw