引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―
お泊まりコース
「すごーい……」
「すごーい……」
王城に招待されたリュアとレイアは、開口一番、まったく同じことを呟いた。
シュロン国王城。
正面入口の二枚扉を開け放ったシュン一行を、大勢の騎士たちが出迎えた。赤い絨毯を挟んで、綺麗に二列に整列している。
国王シュンは煩わしそうに後頭部を掻いた。
「……まためんどくせえ《出迎え》なんかやりやがって。いいっての、こんなのは」
「いえいえ、そういうわけには参りませぬ」
そう言って颯爽と登場したのは騎士長ゴルムだった。銀色の甲冑をガツガツと鳴らしながら、シュンとトルフィンに一礼する。
「この城は権威の象徴。いわば、民に王への忠誠を誓わせるための記号なのですよ」
「はいはい、わかってるっての。毎回ありがとな」
「はっ、ありがたき幸せであります!」
再び騎士長が深々と頭を下げる。それに習い、他の騎士たちも頭を下げた。
「はぁあ……シュン様素敵……」
両手を組み、レイアが見当違いの独り言をつぶやく。
コホン、と咳払いすると、ゴルムは改めてリュアに目を移し、そしてシュンに顔を戻した。
「なぜうちの娘がいるのです?」
「いや。みんなでメシでもと思ってな」
「それはそれは……大変助かります。今日は嫁が王都に出かけてまして、私が帰るまで夕飯を用意できなかったものですから……」
「なに? 家に誰もいないのか?」
「はい」
「そりゃ可愛そうに。寂しいだろ?」
いきなり話を振られ、リュアはガチガチに固まった。
「え、えええええっと、大丈夫じゃないかもしれないです、はい!」
「じゃあウチに泊まってけよ。部屋なら無駄に多いからな」
――おいおい……!
話を聞きながら、トルフィンは心中で突っ込みを入れた。
マジですか。出会って二日目でお泊まりですか。二人きりじゃないけど。
「シュン様、私もお泊まりで……!」
「んあ? 泊まりたいなら好きにしろよ」
「はああん。ありがとうございます!」
ついでにレイア先生もついてきた。
夕飯だけのはずが、まさかのお泊まりという事態に。ついていけないな――とトルフィンは思った。
「さ、立ち話もなんだ。みんなでメシにしようぜ」
「すごーい……」
王城に招待されたリュアとレイアは、開口一番、まったく同じことを呟いた。
シュロン国王城。
正面入口の二枚扉を開け放ったシュン一行を、大勢の騎士たちが出迎えた。赤い絨毯を挟んで、綺麗に二列に整列している。
国王シュンは煩わしそうに後頭部を掻いた。
「……まためんどくせえ《出迎え》なんかやりやがって。いいっての、こんなのは」
「いえいえ、そういうわけには参りませぬ」
そう言って颯爽と登場したのは騎士長ゴルムだった。銀色の甲冑をガツガツと鳴らしながら、シュンとトルフィンに一礼する。
「この城は権威の象徴。いわば、民に王への忠誠を誓わせるための記号なのですよ」
「はいはい、わかってるっての。毎回ありがとな」
「はっ、ありがたき幸せであります!」
再び騎士長が深々と頭を下げる。それに習い、他の騎士たちも頭を下げた。
「はぁあ……シュン様素敵……」
両手を組み、レイアが見当違いの独り言をつぶやく。
コホン、と咳払いすると、ゴルムは改めてリュアに目を移し、そしてシュンに顔を戻した。
「なぜうちの娘がいるのです?」
「いや。みんなでメシでもと思ってな」
「それはそれは……大変助かります。今日は嫁が王都に出かけてまして、私が帰るまで夕飯を用意できなかったものですから……」
「なに? 家に誰もいないのか?」
「はい」
「そりゃ可愛そうに。寂しいだろ?」
いきなり話を振られ、リュアはガチガチに固まった。
「え、えええええっと、大丈夫じゃないかもしれないです、はい!」
「じゃあウチに泊まってけよ。部屋なら無駄に多いからな」
――おいおい……!
話を聞きながら、トルフィンは心中で突っ込みを入れた。
マジですか。出会って二日目でお泊まりですか。二人きりじゃないけど。
「シュン様、私もお泊まりで……!」
「んあ? 泊まりたいなら好きにしろよ」
「はああん。ありがとうございます!」
ついでにレイア先生もついてきた。
夕飯だけのはずが、まさかのお泊まりという事態に。ついていけないな――とトルフィンは思った。
「さ、立ち話もなんだ。みんなでメシにしようぜ」
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