引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―
親子にわたるハーレムフラグ
入学式は順調に進んだ。
生徒の名前読み上げ。
学長シュンの挨拶。
そして教師陣の挨拶。
このまま何事もなく、閉会まで進むのだと誰もが思った。シュンとしても、「入学式くらいやっておきなさい」とセレスティアから助言されたから出席しているだけだ。こんな面倒くさい式など、自分から積極的に開こうとは思わない。だから正直、早く帰りたい。 
のだが。
閉会も目前に迫った頃、思わぬトラブルが発生した。
「私は、国王シュン様の大ファンです!」
こう声を張り上げたのは、魔術担当の女性教師・レイアである。
教師陣が簡単な挨拶を済ましていくなか、ひとりだけ、熱狂的な演説を始めてしまったのだ。
「な……に言ってんだあいつは……!」
シュンは目を見開き、壇上のレイアを睨みつける。
しかし彼女はなにを勘違いしてか、にっこりとシュンに微笑みかけると、そのまま演説ぶった口調で語り始める。 
「あなたたちはもう、当たり前のように人間とモンスターを交えて遊んでいますよね。でもこれ、実はすっごく最近のことなんです。シュン国王様がいなければ、あなたたちは大事な友達と巡り会えなかったのです」
呆気に取られるシュンと、大真面目に静聴する生徒たち。そしてロニンの冷ややかな顔。セレスティアのむすっとした顔。
シュン周辺の女たちが見えないバトルを繰り広げるなか、空気の読めないレイアは演説を続ける。
「私は、シュン国王は歴史に残る素晴らしい人物だと思います。そんなお方が、いま、校長として学校を立ち上げてくれた。入学できたみなさんはとても幸運です。さあ、このチャンスを逃さず、私と一緒にお勉強を頑張っていきましょう!」
――これは、うん、あれだ。
見た目は真面目そうな女なのだが、中身はかなり残念らしい。空気が読めなすぎる。
生徒たちの拍手を聞きながら、シュンはふと、あることに思い至った。
トルフィンの担当教師、誰だっけ……?
★
――よりによって、こいつが担任か。
トルフィンは絶望していた。
入学式を終え、新クラスでのレクリエーション。
リュアと同じクラスになれたのは僥倖だった……のだが。
よりにもよって、こいつが担任になるとは。
教室の教壇で、にこやかに挨拶するレイアを見ながら、トルフィンはひとり、ため息をついた。
生徒の名前読み上げ。
学長シュンの挨拶。
そして教師陣の挨拶。
このまま何事もなく、閉会まで進むのだと誰もが思った。シュンとしても、「入学式くらいやっておきなさい」とセレスティアから助言されたから出席しているだけだ。こんな面倒くさい式など、自分から積極的に開こうとは思わない。だから正直、早く帰りたい。 
のだが。
閉会も目前に迫った頃、思わぬトラブルが発生した。
「私は、国王シュン様の大ファンです!」
こう声を張り上げたのは、魔術担当の女性教師・レイアである。
教師陣が簡単な挨拶を済ましていくなか、ひとりだけ、熱狂的な演説を始めてしまったのだ。
「な……に言ってんだあいつは……!」
シュンは目を見開き、壇上のレイアを睨みつける。
しかし彼女はなにを勘違いしてか、にっこりとシュンに微笑みかけると、そのまま演説ぶった口調で語り始める。 
「あなたたちはもう、当たり前のように人間とモンスターを交えて遊んでいますよね。でもこれ、実はすっごく最近のことなんです。シュン国王様がいなければ、あなたたちは大事な友達と巡り会えなかったのです」
呆気に取られるシュンと、大真面目に静聴する生徒たち。そしてロニンの冷ややかな顔。セレスティアのむすっとした顔。
シュン周辺の女たちが見えないバトルを繰り広げるなか、空気の読めないレイアは演説を続ける。
「私は、シュン国王は歴史に残る素晴らしい人物だと思います。そんなお方が、いま、校長として学校を立ち上げてくれた。入学できたみなさんはとても幸運です。さあ、このチャンスを逃さず、私と一緒にお勉強を頑張っていきましょう!」
――これは、うん、あれだ。
見た目は真面目そうな女なのだが、中身はかなり残念らしい。空気が読めなすぎる。
生徒たちの拍手を聞きながら、シュンはふと、あることに思い至った。
トルフィンの担当教師、誰だっけ……?
★
――よりによって、こいつが担任か。
トルフィンは絶望していた。
入学式を終え、新クラスでのレクリエーション。
リュアと同じクラスになれたのは僥倖だった……のだが。
よりにもよって、こいつが担任になるとは。
教室の教壇で、にこやかに挨拶するレイアを見ながら、トルフィンはひとり、ため息をついた。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
35
-
-
37
-
-
841
-
-
63
-
-
70810
-
-
49989
-
-
93
-
-
1359
-
-
124
コメント