引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―
トルフィン(六歳)の野望
トルフィンには前世の記憶があった。
ロニンの腹から生まれ、この世に生命を授かったときから、明確な意識を持っていた。ゆえに、シュンとロニンが交わしている会話も、そのまま理解することができた。
享年十六歳。
道行くドラゴンに踏まれて死亡。
なんとも情けない死因であるが、前世に未練はまったくない。
もう一度言おう。
まったく未練はない。
むしろせいせいしたくらいだ。
両親も友人も、うまくコミュ二ケーションを取れず、ずっと引きこもるトルフィンを邪険に扱っていた。おまけに学力も運動能力もまったくなく、将来性も皆無。
一度死んで生まれ変わりたいなどと願っていたが、まさかその悲願が成就することになろうとは思ってもいなかった。
比べて、今世の俺はスペックが高いーートルフィンは常々そう思っていた。
まず父親が国王なのである。
この時点でハイスペックなのだが、なにしろこの親、ステータスもべらぼうに高い。おそらく世界最強といっても過言ではあるまい。
次に母親。こちらはなんと魔王である。
父親ほどではないが、母親もかなりのステータスの持ち主だ。そこいらの戦闘員ではまるで適わないだろう。
母親は名を《ロニン》というらしい。
幼い見た目に反して、男の視線を釘付けにする爆乳。なんとも魅惑的な身体をしているが、不思議と欲は湧いてこなかった。前世と同じく母親に欲情などしない。ただ、赤ん坊のふりをして(というか本当に赤ん坊なのだが)、乳を吸っているときは幸せであった。本当に。
さて。
そんな二人の間に生まれたのだから、トルフィンにも並々ならぬ才能があって当然だった。前世に比べて身体が軽いし、なんだか物覚えも良い。ちなみにトルフィンの前世には《ステータス》という概念がなく、最初は理解に苦しんだが、これもゆっくり覚えていこうと思っている。
生まれて数年後のトルフィンに、シュンは《ずっと自室にこもっていろ。絶対に部屋から出るな》と命じた。
これを聞いたトルフィンはおおいに疑問だった。俺をまた引きこもりにでもするつもりなのか。それとも単なる育児放棄なのか。
だがトルフィンとて、前世では重度の引きこもりだった身。自室に長時間こもっていることについては、まったく苦ではない。排泄と食事さえなんとかしてくれれば。あとたまには散歩くらいしたい。
そうしてトルフィンは六歳になった。この歳まで同い年の友達とかできなかったけど、大丈夫なのか、これ。
だが、両親は呑気なものだった。六歳になったトルフィンのステータスを見るや、「やっぱ俺の子だ」「強い強い」などとはやし立てた。やっぱり俺はかなり強いらしい。さすがは国王と魔王の息子。
そんなトルフィンに、さらなる吉報が舞い込んできた。
ーートルフィン。おまえは今年から学校に入学するんだ。頑張ってくれよ。
学校。
この言葉は衝撃的だった。この世界にも学校があるとは僥倖以外の何物でもない。
なぜならば。
トルフィンはロリコンだからである。
前世で周囲から嫌われるようになったのも、その性癖がバレたのが原因だった。しかし悲しいかな、今世にもトルフィンはその性癖を持ってきてしまったようだ。
しかし。
  今回は合法だ。
  合法的に小さい子といろんなことができる。しかも前世とは違い、俺は王子という素晴らしい立場を携えている。これを利用しない手はあるまい。
むふふふふ……
学校の入学へ向けて、トルフィンはひとり、自室でニヤニヤ笑いを浮かべているのであった。
ロニンの腹から生まれ、この世に生命を授かったときから、明確な意識を持っていた。ゆえに、シュンとロニンが交わしている会話も、そのまま理解することができた。
享年十六歳。
道行くドラゴンに踏まれて死亡。
なんとも情けない死因であるが、前世に未練はまったくない。
もう一度言おう。
まったく未練はない。
むしろせいせいしたくらいだ。
両親も友人も、うまくコミュ二ケーションを取れず、ずっと引きこもるトルフィンを邪険に扱っていた。おまけに学力も運動能力もまったくなく、将来性も皆無。
一度死んで生まれ変わりたいなどと願っていたが、まさかその悲願が成就することになろうとは思ってもいなかった。
比べて、今世の俺はスペックが高いーートルフィンは常々そう思っていた。
まず父親が国王なのである。
この時点でハイスペックなのだが、なにしろこの親、ステータスもべらぼうに高い。おそらく世界最強といっても過言ではあるまい。
次に母親。こちらはなんと魔王である。
父親ほどではないが、母親もかなりのステータスの持ち主だ。そこいらの戦闘員ではまるで適わないだろう。
母親は名を《ロニン》というらしい。
幼い見た目に反して、男の視線を釘付けにする爆乳。なんとも魅惑的な身体をしているが、不思議と欲は湧いてこなかった。前世と同じく母親に欲情などしない。ただ、赤ん坊のふりをして(というか本当に赤ん坊なのだが)、乳を吸っているときは幸せであった。本当に。
さて。
そんな二人の間に生まれたのだから、トルフィンにも並々ならぬ才能があって当然だった。前世に比べて身体が軽いし、なんだか物覚えも良い。ちなみにトルフィンの前世には《ステータス》という概念がなく、最初は理解に苦しんだが、これもゆっくり覚えていこうと思っている。
生まれて数年後のトルフィンに、シュンは《ずっと自室にこもっていろ。絶対に部屋から出るな》と命じた。
これを聞いたトルフィンはおおいに疑問だった。俺をまた引きこもりにでもするつもりなのか。それとも単なる育児放棄なのか。
だがトルフィンとて、前世では重度の引きこもりだった身。自室に長時間こもっていることについては、まったく苦ではない。排泄と食事さえなんとかしてくれれば。あとたまには散歩くらいしたい。
そうしてトルフィンは六歳になった。この歳まで同い年の友達とかできなかったけど、大丈夫なのか、これ。
だが、両親は呑気なものだった。六歳になったトルフィンのステータスを見るや、「やっぱ俺の子だ」「強い強い」などとはやし立てた。やっぱり俺はかなり強いらしい。さすがは国王と魔王の息子。
そんなトルフィンに、さらなる吉報が舞い込んできた。
ーートルフィン。おまえは今年から学校に入学するんだ。頑張ってくれよ。
学校。
この言葉は衝撃的だった。この世界にも学校があるとは僥倖以外の何物でもない。
なぜならば。
トルフィンはロリコンだからである。
前世で周囲から嫌われるようになったのも、その性癖がバレたのが原因だった。しかし悲しいかな、今世にもトルフィンはその性癖を持ってきてしまったようだ。
しかし。
  今回は合法だ。
  合法的に小さい子といろんなことができる。しかも前世とは違い、俺は王子という素晴らしい立場を携えている。これを利用しない手はあるまい。
むふふふふ……
学校の入学へ向けて、トルフィンはひとり、自室でニヤニヤ笑いを浮かべているのであった。
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コメント
ノベルバユーザー271431
流石にそれはダメですね、
Ashley
これはダメだろ
ペンギン
この展開は、嫌ですね...