AllFreeOnline〜才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します

山田 武

偽善者と自己紹介 その02



夢現空間 居間


「不定期開催、自己紹介ターイム!!」

『何だか使い回しみたいだね』

「グー、分かっているなら一々言わないでももらえると助かるんだが……」

『これから先も、マスターは眷属たちにこの感想をもらわないといけないんだね。大変だとは思うけど、僕としてはこの質問は必要不可欠だと考えたよ。マスターにツッコみという形でフリートークができるんだからね』


 いや、確かにこの後はカンペ通りに質問していくだけだから殆ど会話は無いけど……それを言っちゃいますかね?


「……せめて最初のタイトルコールぐらいは変えることにしようか」

『そうすることをお薦めしても良いけれど、そのままでも誰も困らないと思うよ』

「……困るんだよ」


 ――少なくとも、俺がな!


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「疑問点があるなら、とりあえず言ってくれれば良いからな。
 問01:あなたの名前は?」

『グーだよ』


「問02:性別、出身地、生年月日は?」

『女性で第二世界で不明だね』


「どうやったら分かるんだろうな。
 問03:自分の身体特徴を描写してください」

『叡智の書でも見つけてみるかい?
 身長158、体重は言わないことにして、瞳の色は黒、髪は金、頭とお尻に狐の耳と尾がある。尻尾は最大九本まで生やせるよ』


「探せば見つかるかもな。
 問04:あなたの職業は?」

『探求者だね』


「問05:自分の性格をできるだけ客観的に描写してください」

『回りくどく物事を話すことだね』


「問06:あなたの趣味、特技は?」

『マスターの活動を観察することだね』

「……問X1:それは盗聴ですか?」

『そんな質問は無かったと思うけど……。どうかと言われればどっちとも撮れて・・・しまうかも知れないね』

「おい、とれるの字がおかしい気がするぞ」

『キノセイダヨ』


「問08:座右の銘は?」

『一知全解かな?』

「……え? どういう意味だ?」

『一つを知ったら、全てを知る……そんな【強欲】な考え方だよ』


「問09:自分の長所・短所は?」

『長所は舌が回ることで、短所は言い回しが面倒なことだね』

「眷属達って、みんな長所と短所が同じなのか?」


「問10:好き・嫌いなもの/ことは?」

『マスt「一々言わないと駄目か?」……好きなものは知識、嫌いなことは差別だね』


「問11:ストレスの解消法は?」

『記憶を観ることだね』

「……誰の?」


「問12:尊敬している人は?」

『マスターだね』


「問13:何かこだわりがあるもの/ことがあるならどうぞ」

『知識量にしておくよ』


「問14:この世で一番大切なものは?」

『マスターだよ』


「問15:あなたの信念は?」

『情報命……かな』


「問16:癖があったら教えてください」

『舌が回ることだね』


「問17:ボケですか? ツッコミですか?」

『どっちもできるよ』


「問18:一番嬉しかったことは?」

『マスターの記憶を観れた時だね』

「普通に聞いたらアウトなセリフだな」


「問19:一番困ったことは?」

『マスターが暴走した時だね』

「一番じゃないだろう、それ」


「問20:お酒、飲めますか? また、もし好きなお酒の銘柄があればそれもどうぞ」

『飲めるけど、マスターの作るお酒はどれも美味しいから決められないね』


「問21:自分を動物に例えると?」

『狐――それも九尾の狐だね』


「問22:あだ名、もしくは『陰で自分はこう呼ばれてるらしい』というのがあればどうぞ」

『姉としての呼び方が多いね』


「問23:自分の中で反省しなければならない行動があればどうぞ」

『マスターの意図が汲み取れない時だね』


「問24:あなたの野望、もしくは夢について一言」

『先輩の願い――と、全てを識ることだね』

「あぁ、あれか。何をなんだ?」


「問25:自分の人生、どう思いますか?」

『マスターに尽くすためのものだね』


「問26:戻ってやり直したい過去があればどうぞ」

『今のままで問題無いよ』


「問27:あと一週間で世界が無くなるとしたらどうしますか?」

『マスターなら大丈夫さ』


「問28:何か悩み事がありますか?」

『分からないことがあることだね』


「問29:死にたいと思ったことはありますか?」

『無いね』


「問30:生まれ変わるなら何に(どんな人に)なりたい?」

『そのままで良いよ』


「問31:理想の死に方があればどうぞ」

『今のところ死ぬ予定は無いから、言うのは止めておくよ』


「問32:何でもいいし誰にでもいいので、何か言いたいことがあればどうぞ」

『マスター、偶には自重してね』

「……ジチョウ、ナニソレ、オイシイノ?」


「問33:最後に何か一言」

『マスターもお疲れさま』


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「――はいカット!!」

『早速変えてきたね』


 皿の上に出されたお菓子を食べながら、俺たちはのんびりとした時間を過ごしている。


「……ちなみにだが、この映像は特殊フィールド発見前に撮影した物だぞ。だいぶ時間が余ったから言っただけなんだからね!」

『男のツンデレはあまり需要が無いと思うけど、最近は結構イケるらしいよ』

「……(ブルブル)、怖いな」


 いきなりそんなことを言うから、少し鳥肌が立っちまったじゃないか。


「撮影が終わってもまだまだ時間があるな。どうするグー、一緒に図書館でも行くか?」

『それも良いかもしれないね』


 そんなこんなで、この後は図書館で情報交換会をやっていました。



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