AllFreeOnline〜才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します
02-27 過去の王都 その11
俺がグータラしていただけの日々など、誰も求めてはいないだろう。
なのでその辺はカットされ……すでに今日は六日目──つまりイベント終了一日前だ。
「おはようございます、メルスさん!」
「アンリ、おはよう」
「今日は式典の日ですよ! メルスさん、今日はいつも以上にオシャレをしましょう!」
「はいはい、分かったよ」
さすがに数日も居れば、俺の下手な演技はバレた。
俺が素を出したお蔭か、アンリ側もフランクに接してくれるようになったので御の字ではあったがな。
「衣装もありますけど……メルスさんは、だいたい自分で用意しちゃいますよね?」
「ああ、俺の国に伝わるスーツってのを用意してある。ただ、どういう着合わせをすればいいか分からないからさ。アンリにはそれを考えてほしい」
「分かりました! わたし、メルスさんのために頑張りますよ!」
裁縫スキルで縫った衣服を、“収納空間”から取りだして場に並べていく。
レベリング分の経験値回収、そして一定レベルに達することでできることを試していたら衣服を大量に作ってしまっていた。
今の俺であれば、コスプレイヤーの要望に沿ったそれなりのコスを用意することも容易いんだろうな。
「はわぁ、本当にいろいろとあるんですね」
「ドレスって言っても色んなドレスがあるのと同じだ。うちの国でも、スーツはさまざまな物が用意されている」
「こ、これはやる気に火が点きました! メルスさん、わたしに任せてくださいね!」
「ああ、期待しているよ──俺の専属侍従のアンネにはさ」
朝の起床から夜の暇潰しまで、本当にこの期間アンネには世話になった。
彼女が了承し、ジークさんが許可をくれたら本当に雇いたくなるぐらいだ。
そしてそれから、服を選ぶ作業に入る。
正直俺の意見は通らないので、現実でもよくやるソロ技術──『意識希薄』を用いて別のことを行う。
そう、スキルの確認だ。
種族・職業レベルはともかく、そちらはこの休憩期間にかなり変化を起こしている。
式典前に再度それを確認しようと思う──
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ステータス
名前:メルス(男)
種族:【天魔】 Lv50 
職業:【経験者】Lv30・召喚師Lv30・中忍Lv40・暗殺者Lv1・矛士Lv40 MAX・銃士Lv40 MAX・【聖具使い】Lv5・【魔具使い】Lv5・【生産神】Lv-
二つ名:『模倣者』
HP:1100
MP:1250
AP:1100
ATK:205
VIT:170
AGI:180
DEX:250
LUC:170
BP:0
スキルリスト
武術
【武芸百般Lv40】【矛盾Lv3】
(双剣術Lv20)(刀術Lv25)(気魔闘術Lv20)
(聖具術Lv20)(魔具術Lv20)(魔法銃術Lv10)
(爪術Lv10)(鞭術Lv10)(重棍術Lv10)
(杖術Lv10)(投槍術Lv10)(片斧術Lv10)
(両斧術Lv10)
魔法
─上級魔法
(業炎魔法Lv15)(嵐気魔法Lv15)
(氷河魔法Lv15)(大地魔法Lv15)
(時空魔法Lv20)(生死魔法Lv15)
(治癒魔法Lv30)(具現魔法Lv20)
─融合魔法
(爆発魔法Lv15)(豪雪魔法Lv15)
(拘泥魔法Lv15)(幻霧魔法Lv15)
(熔解魔法Lv15)(粉塵魔法Lv15)
─特殊魔法
【森羅魔法Lv9】【死霊魔法Lv2】
【陽光魔法Lv1】(強化魔法Lv30)
(弱化魔法Lv30)(天魔魔法Lv45)(樹魔法Lv1)
(大海魔法Lv1)(龍魔法Lv1)(聖霊魔法Lv4)
(封印魔法Lv1)(禁書魔法Lv1)
身体
(舞空Lv30)(体幹Lv60)(身体強化Lv65)
(力場支配Lv40)(能力値向上補正Lv30)
(精密動作Lv40)(異常激減Lv55)(回避Lv30)
(戦線離脱Lv53)(超回復Lv35)(天魔眼Lv45)
(天魔翼生成Lv45)
NEW
(迷宮地図Lv1:称号)
技能
(中級採取Lv30)(上級鑑定Lv55)
(上級隠蔽Lv55)(全言語理解Lv20)
(気配探知Lv55)(並列行動Lv99)CS
(無詠唱Lv99)CS(連携Lv30)(識別Lv35)
【思考詠唱Lv15】(上級錬金Lv1)(指導Lv10)
(上級調合Lv1)(促進Lv10)(弱点看破Lv5)
(能力看破Lv5)(上級鍛冶Lv10)(上級採掘Lv10)
NEW
(裁縫)→(中級裁縫:5)→(上級裁縫Lv1:5)
(木工)→(中級木工:5)→(上級木工Lv1:5)
(耕作)→(中級耕作:5)→(上級耕作Lv1:5)
(料理:5)→(中級料理Lv20:5)
(迷宮感知Lv1:称号)
特殊
(悪魔殺しLv1)(天使殺しLv1)(攻撃無効Lv-)
(竜殺しLv1)(大物喰らいLv4)(一途な心Lv-)
(殲滅者Lv-)(魔物の天敵Lv-)(兎の天敵Lv-)
(魔小鬼の天敵Lv-)(地獄の体現者Lv-)
(一騎当千Lv1)(禁忌の聖者Lv1)(武器換装Lv4)
{感情Lv30}(思われし者Lv50)
(全武術適正・小Lv30)(全魔法適正・小Lv30)
(全身体適正・小Lv30)(全技能適正・小Lv30)
(召喚の心構えLv30)(忍者の心構えLv40)
(聖具適正Lv5)(魔具適正Lv5)
(経験者の可能性Lv-)
\(矛の心得Lv40)MAX(銃の心得Lv40)MAX
NEW
(迷宮殺しLv1:称号)
祝福
(生産神の加護)(GM01の加護)
SP:999 MAX
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そう、SPがカンストしました!
「そしてスキルリストで見つけた、とんでもないスキル……」
「ほぇ? どうかしましたか?」
「いや、なんでもない。ちょっと考え事をしていてな。……うん、なんとなくいいと思うよ。その調子で、おめかししてくれ」
「畏まりました、メルスさん」
ニコリと笑う少女に応え、再び意識を思考の海へ沈めていく。
彼女の笑顔を見たからなのか、思考の靄が晴れてあるスキルを習得することを選ぶ。
ただ、一つだけ言っておく──なかなかに使いどころを選ぶため、少なくとも今回のイベントでは出番はないだろう。
閑話休題
得たスキルについて考察したり、また別のことを考えているうちに……俺の正装が完成していた。
「初めての服だったので、少し悩みましたけど……どうですか?」
「うん、ありがとう。似合ってる……んだろうな、たぶん」
「何か問題でも?」
「いや、俺には美的センスが皆無でさ。自分のことは無頓着なんだよ」
基本、効率や気分でしか服を選べないような人間である。
正装をしてこいと言われれば、制服を着ていくことも厭わないからな。
アンリによって、そんな俺もバッチリスーツを着込んだ真人間のように整えられた。
着ているのはシングルスーツ(ボタンが一直線)、色的には濃淡が濃い色だな。
シンプルな柄で纏められているため、俺に目立とうとする意思がないことをお偉い様方へ理解してもらえる……といった話をアンリはしていた。
「これならきっと、式典もバッチリだな」
「そう言ってもらえると嬉しいです!」
「振る舞いはもう教わったし、服装も今やった……他に何かあったか?」
「もぉ、心配しすぎですよ」
気にしなければならないんだよ。
凡人たる俺に、当然ながら式典の主役として参加をした経験など存在しない。
初めてのことにおいて、入念な準備をしておく……それこそが日本人である。
──さて、それじゃあ行こうか。
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