老舗MMO(人生)が終わって俺の人生がはじまった件
192話 流石に酷い
コアを守る守護者、巨大なドラゴニュート。
もともと竜人は力も強く、高い知識を持ち、ドラゴンの眷属としての様々な耐性を持つ。
巨竜の守護者ともなるとその力は比肩なき力を持つ。
3mはあるだろう青龍刀をまるで小枝のように振り回す。
空気を切り裂きその範囲に入り込むものを無慈悲に粉砕する。
まさに暴風のようだ。
「攻め入る隙きがないですね、迂闊に打ち込むと弾かれて巻き込まれそうで……」
ソーカも攻めあぐねている、牽制のような攻撃はしているが踏み込んでの攻撃は躊躇される。
「魔法も絡めとるんですけどあれ、ずるくないですか?」
レンは先程から様々な魔法を試しているが有効打にはつながっていない。
「まぁドラゴン絡みは強力な敵が多いから……、それにしても困ったね。疲れるまで待っても疲れないだろうし……」
「ワフン!」
「お、タロなんかいい案あるの?」
「ワオーーーン!」
タロが甲高く吠えると表面の毛質が変化する。バキバキと外殻のようにタロの身を包んでいく。
「おお、ストーンドラゴンの力を使うんだね!」
以前吸収したストーンドラゴンの力を利用した外殻形成。
タロの持つ神聖な力と合わせて何者にも破壊できない最強の衣となる。
そのままタロは竜人へと飛びかかる。
バキン! 金属同士がぶつかりあうような激しい音と火花が生じる。
タロの外殻には傷一つついていないが、嵐のように振るい続けいていた青龍刀の動きが弾かれ止まる。
【ガロォォォォォ!!】
すぐにまた嵐を起こすが、隙きの出来る嵐など、既に白狼隊の敵ではない。
タロの攻撃に身じろぐ瞬間に他のメンバーが襲いかかる。
すぐに青龍刀を振り下ろし対応しようとするが、初動を抑えれば防御も容易だ。
最高速に乗せる前に攻撃を滑り込ませる。
「崩撃! 昇烈脚!」
一瞬で懐に潜り込んだユキムラの双打からの蹴り上げで打ち上げられる竜人、そこに間髪入れずに皆の攻撃が襲いかかる。
「ツバメ落とし!」「千烈棍!」「ポイズンクラウド! バイオアクティブ!」
空中の相手に対して打ち下ろしとかち上げを同時に行う無慈悲な攻撃に、レンによる毒属性のえげつない攻撃魔法。
ドラゴン種ではあるが構成しているのが細胞なので毒攻撃は有効だ。
地面に叩きつけられた竜人が立ち上がると、いろいろな場所が生物があまり発しない色調に変化して酷いところだと皮がズルリと溶け落ちている。
「毒有効だねぇ、まぁ自己再生能力も高いけどね竜種は」
ユキムラの発言通り崩れ落ちた皮膚の下からゴポゴポと肉が沸き立ち穴を塞いでいく。
それでも一連の攻撃でのダメージは無視できるレベルではない、高い知能を持つ竜人はこのままの方法では白狼隊に狩られることを冷静に理解する。
突然青龍刀をバリバリと音を立てながら体内に取り込んでいく。
「な、何してるんですか?」
「変身でもするんじゃないか?」
ユキムラの余計な一言があっても無くても変身していく竜人、腕や足から鋭い刃が生えてくる。
竜人として異形な姿にはなるが、四つん這いになりその手足からの攻撃は青龍刀よりも早く鋭いのは予想に容易い。
「第二形態からが本番というやつだね」
ユキムラは何故かワクワクとしている。
強ボスというものはいくつかの変身を持っている。
そこには男の子特有のワクワクが詰まっているのだ。
見た目が禍々しく変化して、戦士から野獣へと変わってしまった竜人、フーフーと呼吸までも荒々しくなっている。
【グラオ!!】
飛び込んでの爪で引っかき。ただそれだけだが、飛び出すために蹴り込んだ部分は爆発したように大きくえぐれ、竜人の姿は高速で歪み、通った場所にソニックブームが発生する。
ギャリン!
それほどのすさまじい攻撃でも白狼隊にとっては圧倒的な脅威とはなりえない。
爪を受けたヴァリィはすぐさま棍による叩きつけで反撃する。
飛び退き体勢を立て直そうと計る竜人はタロの体当たりで壁面に叩きつけられる。
即座に反応して反撃を試みたがタロの強固な外殻を破壊することは出来ない。
安易に空中に避けたせいで体当たりを思い切り受けてしまう。
「封殺 呪縛陣」
飛ばされた先には既にユキムラの罠が設置されている。
石棺で囲まれ身体を拘束する術式が竜人を捉える。
もちろん長い時間拘束は出来ないがこの瞬間に向けて準備をしていた白狼隊、ソーカが開いている天井部分から無数の斬撃を飛ばす。
「万葉烈花吹雪の舞」
斬撃と斬撃がぶつかり合い、細かな斬撃へと変化して小さな小さな舞い散る花びら、葉の様に竜人の身体を切り裂いていく、小さくもその破片一つ一つは竜人の強靭な鱗を裂き皮膚を裂く。
ソーカはひらりと着地をする。技の始まりから終わりまでまるで日本舞踊のように美しい。
「乱れ唐獅子牡丹!」
傷だらけの竜人を打撃の雨が更に襲う。
逃げ場のない石棺の内部を隙間なく根による打突が降り注ぐ、棍の形状は禍々しくすりこぎで削られるがごとく竜人の皮膚をエグリ引き千切る。
美しいソーカの技とは対象的な暴力的な攻撃、しかし、ソーカの作った無数の傷のせいでその威力は最大限に引き出されている。
「アシッドレイン、ポイズンボム」
レンの容赦のない魔法が続く、強力な酸の雨と毒の爆弾が石棺内に現れる。
同時に石棺の上部が閉鎖される。
「圧殺 呪縛陣 刺突型」
石棺の壁面から無数の棘が突出して傷ついた皮膚を容赦なく突き刺す。
毒と酸で満たされた石棺内を棘が体内に毒と酸をねじ込んでいく、いくら敵に使うにしても凶悪なコンボ攻撃だ。
魔法が終わり石棺が開かれると、そこには元竜人だった物しか残っていなかった……
もともと竜人は力も強く、高い知識を持ち、ドラゴンの眷属としての様々な耐性を持つ。
巨竜の守護者ともなるとその力は比肩なき力を持つ。
3mはあるだろう青龍刀をまるで小枝のように振り回す。
空気を切り裂きその範囲に入り込むものを無慈悲に粉砕する。
まさに暴風のようだ。
「攻め入る隙きがないですね、迂闊に打ち込むと弾かれて巻き込まれそうで……」
ソーカも攻めあぐねている、牽制のような攻撃はしているが踏み込んでの攻撃は躊躇される。
「魔法も絡めとるんですけどあれ、ずるくないですか?」
レンは先程から様々な魔法を試しているが有効打にはつながっていない。
「まぁドラゴン絡みは強力な敵が多いから……、それにしても困ったね。疲れるまで待っても疲れないだろうし……」
「ワフン!」
「お、タロなんかいい案あるの?」
「ワオーーーン!」
タロが甲高く吠えると表面の毛質が変化する。バキバキと外殻のようにタロの身を包んでいく。
「おお、ストーンドラゴンの力を使うんだね!」
以前吸収したストーンドラゴンの力を利用した外殻形成。
タロの持つ神聖な力と合わせて何者にも破壊できない最強の衣となる。
そのままタロは竜人へと飛びかかる。
バキン! 金属同士がぶつかりあうような激しい音と火花が生じる。
タロの外殻には傷一つついていないが、嵐のように振るい続けいていた青龍刀の動きが弾かれ止まる。
【ガロォォォォォ!!】
すぐにまた嵐を起こすが、隙きの出来る嵐など、既に白狼隊の敵ではない。
タロの攻撃に身じろぐ瞬間に他のメンバーが襲いかかる。
すぐに青龍刀を振り下ろし対応しようとするが、初動を抑えれば防御も容易だ。
最高速に乗せる前に攻撃を滑り込ませる。
「崩撃! 昇烈脚!」
一瞬で懐に潜り込んだユキムラの双打からの蹴り上げで打ち上げられる竜人、そこに間髪入れずに皆の攻撃が襲いかかる。
「ツバメ落とし!」「千烈棍!」「ポイズンクラウド! バイオアクティブ!」
空中の相手に対して打ち下ろしとかち上げを同時に行う無慈悲な攻撃に、レンによる毒属性のえげつない攻撃魔法。
ドラゴン種ではあるが構成しているのが細胞なので毒攻撃は有効だ。
地面に叩きつけられた竜人が立ち上がると、いろいろな場所が生物があまり発しない色調に変化して酷いところだと皮がズルリと溶け落ちている。
「毒有効だねぇ、まぁ自己再生能力も高いけどね竜種は」
ユキムラの発言通り崩れ落ちた皮膚の下からゴポゴポと肉が沸き立ち穴を塞いでいく。
それでも一連の攻撃でのダメージは無視できるレベルではない、高い知能を持つ竜人はこのままの方法では白狼隊に狩られることを冷静に理解する。
突然青龍刀をバリバリと音を立てながら体内に取り込んでいく。
「な、何してるんですか?」
「変身でもするんじゃないか?」
ユキムラの余計な一言があっても無くても変身していく竜人、腕や足から鋭い刃が生えてくる。
竜人として異形な姿にはなるが、四つん這いになりその手足からの攻撃は青龍刀よりも早く鋭いのは予想に容易い。
「第二形態からが本番というやつだね」
ユキムラは何故かワクワクとしている。
強ボスというものはいくつかの変身を持っている。
そこには男の子特有のワクワクが詰まっているのだ。
見た目が禍々しく変化して、戦士から野獣へと変わってしまった竜人、フーフーと呼吸までも荒々しくなっている。
【グラオ!!】
飛び込んでの爪で引っかき。ただそれだけだが、飛び出すために蹴り込んだ部分は爆発したように大きくえぐれ、竜人の姿は高速で歪み、通った場所にソニックブームが発生する。
ギャリン!
それほどのすさまじい攻撃でも白狼隊にとっては圧倒的な脅威とはなりえない。
爪を受けたヴァリィはすぐさま棍による叩きつけで反撃する。
飛び退き体勢を立て直そうと計る竜人はタロの体当たりで壁面に叩きつけられる。
即座に反応して反撃を試みたがタロの強固な外殻を破壊することは出来ない。
安易に空中に避けたせいで体当たりを思い切り受けてしまう。
「封殺 呪縛陣」
飛ばされた先には既にユキムラの罠が設置されている。
石棺で囲まれ身体を拘束する術式が竜人を捉える。
もちろん長い時間拘束は出来ないがこの瞬間に向けて準備をしていた白狼隊、ソーカが開いている天井部分から無数の斬撃を飛ばす。
「万葉烈花吹雪の舞」
斬撃と斬撃がぶつかり合い、細かな斬撃へと変化して小さな小さな舞い散る花びら、葉の様に竜人の身体を切り裂いていく、小さくもその破片一つ一つは竜人の強靭な鱗を裂き皮膚を裂く。
ソーカはひらりと着地をする。技の始まりから終わりまでまるで日本舞踊のように美しい。
「乱れ唐獅子牡丹!」
傷だらけの竜人を打撃の雨が更に襲う。
逃げ場のない石棺の内部を隙間なく根による打突が降り注ぐ、棍の形状は禍々しくすりこぎで削られるがごとく竜人の皮膚をエグリ引き千切る。
美しいソーカの技とは対象的な暴力的な攻撃、しかし、ソーカの作った無数の傷のせいでその威力は最大限に引き出されている。
「アシッドレイン、ポイズンボム」
レンの容赦のない魔法が続く、強力な酸の雨と毒の爆弾が石棺内に現れる。
同時に石棺の上部が閉鎖される。
「圧殺 呪縛陣 刺突型」
石棺の壁面から無数の棘が突出して傷ついた皮膚を容赦なく突き刺す。
毒と酸で満たされた石棺内を棘が体内に毒と酸をねじ込んでいく、いくら敵に使うにしても凶悪なコンボ攻撃だ。
魔法が終わり石棺が開かれると、そこには元竜人だった物しか残っていなかった……
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