俺の高校生活に平和な日常を
第5章 #6「妹との関係は健全に」
「あ、梓…?」
俺が呼びかけると背中を向けたまま体を一瞬、ビクつかせた。そしてゆっくりとこちらに顔を向けてきた。
「お、お兄…ちゃん?」
出くわしてしまったのがよっぽど恥ずかしかったのか、振り向いた梓の顔は赤くなっていた。
そしてなぜか梓の手元には俺のトランクスがある。洗濯物を畳んでいるというより何か別の用途で使っているような感じがするのだが。
「それ、俺のパンツじゃないか? なんでそんなもん持ってるんだ?」
なんか似たようなセリフをこの間見たような気がするが思わず口から出てしまった。しかしこの状況を見過ごすわけにもいかない。
「……」
梓は俺の問いかけにどう答えようかと戸惑っているようだ。流石にこれ以上問い詰めるのはかわいそうか?
「わ、分かった梓。もういいから。とりあえず俺のパンツ返し…」
結局、かわいそうだなと思い話を終わらせてとりあえずパンツを返してもらおうと手を差し出した。
多分、俺のパンツが破れていてそれに気がついてそのことを言い出しにくくて黙っていたのだろう。きっとそうだ。丸岡の同人誌を見たせいで俺が変な想像を抱いてしまっただけだ。うん、そうに違いない。
しかし俺がそんなことを考えながら手を差し出したその時だった。
「お、お兄ちゃんの匂いでエッチなこと考えてたの♡」
「……えっ?」
梓が口を開いた瞬間、俺の思考は停止した。また見たことあるようなセリフが聞こえてきたのだが。
「最近、お兄ちゃんの匂い嗅ぐと体が火照ってくるの。その火照りを止めるにはどうしてもお兄ちゃんとエッチなことしてるのを妄想するしかなかったの。それがすごく気持ちよくて、気がついたら止まんなくなってきちゃったの♡」
そして梓は開き直ったかのように興奮し饒舌に喋りながら俺に近づいて来る。
「あ、梓? と、とりあえず一旦落ち着こう、なっ?」
俺は梓の行動に思わず後退りしてしまった。後退りしながらも説得してみたが梓は鼻息を荒くしながら近づいて来る。
「お兄ちゃん♡」
「あ、梓、ス、ストップストップ! これ以上はうぉっ!?」
しかし必死に説得するあまり足元が注意散漫になり尻もちをついた。
「ハア…ハア…お兄ちゃん♡」
「うぉっ!!」
そして尻もちをついた俺に梓は馬乗りになってきた。さらに馬乗りにまたがってきた梓は俺の身体を撫でるように下から上へと触れてきた。ただでさえ心拍数が上がっているのにそんなことされると息苦しくなるほどに心拍数が上がってくる。流石にこの状況はいろんな意味でマズい!
「ハア…お兄ちゃん、ダイスキ♡」
梓は俺の顔を動けなくさせるように両手でしっかりと俺の顔を掴んだ。そして梓はゆっくりと顔を近づけささやくように甘い言葉をかけてくる。ヤバい! このままだと俺は実の妹とキ、キ、キ…
「…何してんのよ」
「!?」
その時だった。部屋の入り口から静かに怒るような口調でこちらに声をかけてくる人物がいた。するとその声が聞こえてきた瞬間、梓は気絶するかのように意識を失った。間一髪、梓の顔を避け汚さずに済んだ。
が、俺は恐る恐る声が聞こえてきた方に視線を向けた。こんな間の悪い状況で声をかけてくる人物なんて1人ぐらいしか思いつかない。まあ助かったといえば助かったのだが。
「あ、有紗…さん?」
しかし一難去ってまた一難とはまさにこのことだろう。部屋の入り口には鬼の形相でこちらを見ている有紗がいるのだ。
「実の妹に手を出すなんて…」
「い、いや違うんだ有紗! これには訳が…」
俺は弁明しようとしたが有紗は俺の頭の前まで近づきゆっくりと足を上げた。スカートを履いているというのに今の有紗には羞恥心などない。
「死ね! この変態!!」
「ちょっまっ…!!」
そして俺の声は最後まで聞いて貰えることはなく有紗の足は俺の顔面めがけて振り下ろされた。その後どうなったかは俺にも分からなかった。
俺が呼びかけると背中を向けたまま体を一瞬、ビクつかせた。そしてゆっくりとこちらに顔を向けてきた。
「お、お兄…ちゃん?」
出くわしてしまったのがよっぽど恥ずかしかったのか、振り向いた梓の顔は赤くなっていた。
そしてなぜか梓の手元には俺のトランクスがある。洗濯物を畳んでいるというより何か別の用途で使っているような感じがするのだが。
「それ、俺のパンツじゃないか? なんでそんなもん持ってるんだ?」
なんか似たようなセリフをこの間見たような気がするが思わず口から出てしまった。しかしこの状況を見過ごすわけにもいかない。
「……」
梓は俺の問いかけにどう答えようかと戸惑っているようだ。流石にこれ以上問い詰めるのはかわいそうか?
「わ、分かった梓。もういいから。とりあえず俺のパンツ返し…」
結局、かわいそうだなと思い話を終わらせてとりあえずパンツを返してもらおうと手を差し出した。
多分、俺のパンツが破れていてそれに気がついてそのことを言い出しにくくて黙っていたのだろう。きっとそうだ。丸岡の同人誌を見たせいで俺が変な想像を抱いてしまっただけだ。うん、そうに違いない。
しかし俺がそんなことを考えながら手を差し出したその時だった。
「お、お兄ちゃんの匂いでエッチなこと考えてたの♡」
「……えっ?」
梓が口を開いた瞬間、俺の思考は停止した。また見たことあるようなセリフが聞こえてきたのだが。
「最近、お兄ちゃんの匂い嗅ぐと体が火照ってくるの。その火照りを止めるにはどうしてもお兄ちゃんとエッチなことしてるのを妄想するしかなかったの。それがすごく気持ちよくて、気がついたら止まんなくなってきちゃったの♡」
そして梓は開き直ったかのように興奮し饒舌に喋りながら俺に近づいて来る。
「あ、梓? と、とりあえず一旦落ち着こう、なっ?」
俺は梓の行動に思わず後退りしてしまった。後退りしながらも説得してみたが梓は鼻息を荒くしながら近づいて来る。
「お兄ちゃん♡」
「あ、梓、ス、ストップストップ! これ以上はうぉっ!?」
しかし必死に説得するあまり足元が注意散漫になり尻もちをついた。
「ハア…ハア…お兄ちゃん♡」
「うぉっ!!」
そして尻もちをついた俺に梓は馬乗りになってきた。さらに馬乗りにまたがってきた梓は俺の身体を撫でるように下から上へと触れてきた。ただでさえ心拍数が上がっているのにそんなことされると息苦しくなるほどに心拍数が上がってくる。流石にこの状況はいろんな意味でマズい!
「ハア…お兄ちゃん、ダイスキ♡」
梓は俺の顔を動けなくさせるように両手でしっかりと俺の顔を掴んだ。そして梓はゆっくりと顔を近づけささやくように甘い言葉をかけてくる。ヤバい! このままだと俺は実の妹とキ、キ、キ…
「…何してんのよ」
「!?」
その時だった。部屋の入り口から静かに怒るような口調でこちらに声をかけてくる人物がいた。するとその声が聞こえてきた瞬間、梓は気絶するかのように意識を失った。間一髪、梓の顔を避け汚さずに済んだ。
が、俺は恐る恐る声が聞こえてきた方に視線を向けた。こんな間の悪い状況で声をかけてくる人物なんて1人ぐらいしか思いつかない。まあ助かったといえば助かったのだが。
「あ、有紗…さん?」
しかし一難去ってまた一難とはまさにこのことだろう。部屋の入り口には鬼の形相でこちらを見ている有紗がいるのだ。
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