俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第1章 #22 「奥田の悲痛の叫び」

 夏目 創次郎。裏社会ではBlood Hunterと呼ばれているのは知っていたがなぜそう呼ばれているのか俺は前から気になっていた。

 ある日ボスがアイツについて話てくれた事があった。

 ---俺がCrusherに入る5年前だった。とある集会で色んなとこのマフィア・ギャングが数十人集まっていた。その中にボスと創次郎も参加していたらしい。

 しかし数時間後、集会場は血の海になっていたそうだ。死体があちこちに転がっていたそうだ。あまりにもむごたらしい事件だった為、警察は表向きには公表しなかったそうだ。

 どうやら何かのきっかけで抗争が始まったのが原因らしい。

 ボスはその時飲み過ぎて別室で部下に介抱されていたらしく大きい音がしていたがその時はそれどころではなかったそうだ。知ったのは翌日の朝に部下が慌てて知らせにきたときに知った。実際に現場を見たときは驚愕したそうだ。

 しかし後に気づいたらしいが死体の中に創次郎だけが見つからなかったらしい。

 それからこの事件をきっかけにマフィアやギャングが次々に内部抗争を起こし全滅して潰れるところが相次いで起きていた。

 そしてそれはCrusherでも起きたらしい。組員100人程集まった集会にアイツが現れた。呼んでもいない人間が急に現れた為全員驚いていた。そして突然話始めて5分ぐらいすると次々に組員が発狂するかの様に暴れ始めた。そこから内部抗争が始まった。

 その時ボスは少し遅れて丁度話が終わった時に来た為1人だけ発狂する事は無かったが部下の暴走を止められず結局、逃げ延びる事しか出来なかった。

 ---「その時からボスはアイツに恨みを持っていた。ボスだけじゃねえ!俺みたいな奴も含めてなあ!!」

 衝撃的な過去を明かした奥田。俺もビックリしたが有紗は困惑した顔をしていた。

 「う、嘘よ!そんな馬鹿な!!」

 有紗の声がかなり震えていた。まるでいきなり仕事もお金も失った妻子もちのサラリーマンの様だった。

 「アイツは自分の手は汚さず他の人間を操り血を流させる最悪のクソ野郎だ!!!」

 怒りのこもった奥田の怒声は建物内に響いた。顔も鬼の形相をしていた。

 「だから俺はアイツの全てを奪ってやるって、---決めてんだあああああーーーーー!!!!!」

 すると奥田は有紗に急接近しフルスイングで腹パンを決めた。

 「がっ!!」

 有紗はそのまま10m離れた横の壁まで飛ばされた。そしてそのまま激突した。

 奥田の怒りモードが炸裂し絶体絶命のピンチを俺達は迎えてしまっていた!!

 

「俺の高校生活に平和な日常を」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く