絶望世界の最強機≪インフィニティ≫ ~三十五歳、異世界に立つ。~

巫夏希

設定資料(2015/05/18更新)

タカト・オーノ(大野崇人)
西暦一九七八年六月十一日生まれ(三十五歳)
皇暦七〇九年六月十一日生まれ(十歳→十一歳→十二歳→二十二歳[第二部])

 『地球』ではしがない企業戦士だったが、階段から落ちたことで異世界『クォーツ』へと移動した。その後、≪インフィニティ≫を操縦し、マーズ・リッペンバーを救った。
 最強のリリーファー≪インフィニティ≫を操縦出来る唯一の人間であるが、現在はクォーツやリリーファーの知識を得るために十歳へ身体を退行させている(その身体が余りにも女性にも男性にも見分けづらいので、初めて会った人間には必ず間違えられる。メリアも当初は間違えていた(第九話))。
 地球では音声認識システムを生成するため、プログラミングを一通り独学で学んだため、クォーツでもその知識が通用している。メリアのピンチを救った(第八話)ため、メリアにひと目置かれている。

 二度目のリリーファーシミュレートにおいて、≪パイロット・オプション≫『満月の夜フルムーン・ナイト』を手に入れる。その後、マーズもその実力を認めるようになる。
 『大会』後、その実績を称えられ(王国側としてはインフィニティを保護するため)、ハリー騎士団が結成され、その騎士団長となる。

 怒りに包まれるとインフィニティが呼応し、インフィニティ・シュルトになる(後述)。これは彼とインフィニティが同調した姿となっており、こうなってしまったら手に負えない。

 地球では『D&Rエンタープライズ』という会社の技術部に勤めていた。貴社はロボット開発を専門に取り扱っており、クォーツに行く前は音声認識システムのプログラムエディットを行っていた。

 第二部では、十二歳の姿のままで過ごしている。その理由は不明。


【ハリー騎士団のメンバー】
エスティ・パロング
皇暦七〇九年八月二十三日生まれ(十歳→十一歳[死亡])

 崇人曰く「美少女」と呼ばれる少女。家は洋裁店を務めている。
 十七話において大会メンバーに選出される。
 崇人に好意を抱いている。
 専用機はイエローニュンパイ。
 九十八話にて命を落としたあと、シリーズの手により記憶を洗い落とされ、『バンダースナッチ』の器とされた。


ヴィエンス・ゲーニック
皇暦七〇九年五月十七日生まれ(十歳→十一歳→十二歳→二十二歳[第二部])

 崇人をライバル視する少年。リリーファー実技の成績は崇人に次いで二位。
 十七話において大会メンバーに選出される。
 第四十七話において戦争孤児と判明。
 専用機はグリーングリーンニュンパイ。
 第二部ではハリー=ティパモール共和国に所属。

コルネリア・バルホント
皇暦七〇九年七月二十二日生まれ(十歳→十一歳→十二歳→二十二歳[第二部])

 リリーファーのコントロールが常に早いことから『女豹』と呼ばれている。アーデルハイト曰く、パイロット・オプションを持っているものと見られている。
 パイロット・オプションは『英断の目』。目を見つめるだけでその人間が何を考えているか解るというもの。
 第二部では反政府組織「レーヴ」のリーダーを務めている。


 ――茶がかったショートヘアの少女だった。桜の花びらをそのまま貼り付けたような唇と、見ていると全て吸い込まれそうな眼は、見ている者を圧倒させる。(第二十五話)




マーズ・リッペンバー
皇暦七〇一年十一月二十二日生まれ(十八歳→十九歳→三十歳[第二部])

 リリーファー起動従士。起動従士の間では、『女神』と称えられている。彼女のファンクラブは会員が一万人を超えるという(噂では国王が開設したと言われている)。
 起動従士に就いたのは十一歳の時で、当時は史上最年少だった。当時彼女はまだ学生だったが、大会に初めて参加したときに王であるラグストリアル・リグレーに見初められ、起動従士へと選ばれる。以後、彼女は七年もの間第一線で活動していった。
 専用機は『アレス』。
 王様に気に入られている人間の一人である。
 身長が小さいことを言われるのが嫌い。
 ハリー騎士団副団長を務める。
 第二部ではハリー=ティパモール共和国代表を務める。

【その他のメンバーたち】
メリア・ヴェンダー
皇暦七〇四年十一月十八日生まれ(十五歳→十六歳→二十七歳[第二部])

 天才科学者として世間でも注目を浴びている人間。服装はいつもブラジャーとパンツの上に白衣である。ライアンという幼馴染がいる。
 かつて学校に通っていたのだが魔法科学組織『ヴンダー』によりその天才な知識とともに捕縛され、彼らの下で半年間リリーファーの製造に携わった。
 マーズがそこを襲撃し、メリアを救い出したことからマーズとは親友になる。
 一度、科学力を駆使して人間を生き返らせたことがあるらしい。
 第二部ではハリー=ティパモール共和国に所属している。

アーデルハイト・ヴェンバック
皇暦七〇九年四月二十日生まれ(十一歳→十二歳[死亡])

 趣味はシューティングゲーム。
 「人を殺したい」という衝動にかられ、かつては道を誤りかけたが、ある人間によって既のところで道を正される。
 ヴィエンスのことが好き。
 十七話において大会メンバーに選出される。
 ペイパス王国の起動従士であったが、カーネル独立騒動前に彼女のリリーファー『アルテミス』もろとも姿を消した。そのため、カーネル独立騒動以降ペイパスから除名されている。
 その後進級試験編[7章]にて登場し、起動従士の自由を求めリリーファーシミュレートセンターを襲ったが、計画が失敗し自ら命を絶った。

ヴィーエック・タランスタッド
皇暦七〇九年十一月三日生まれ(十歳[死亡])

 母親がアースガルズ人であり、ハーフ。母親譲りの美しい金髪であるが、彼自身はそれをあまり好んでいない(彼は父親の妾の子供であるから)。
 十七話において大会メンバーに選出される。
 三十六話で二代目『ハートの女王』となる。
 崇人と同様、元の世界から来た人間と言っているが、真偽は不明。
 燃え尽きぬ赤い翼編[5章]にて赤い翼を率いたが、自ら命を絶った。

【単語】
オーバー・ベイビー
 名前の通り、『増えすぎた子供』という意味を持つ単語であり、それは社会現象にもなりつつあるものである。要するに『捨てられた子供』のことである。その場合、OBSS――『過剰増加児童支援機構(オーバー・ベイビー・サポーティング・システム)』によりオーバー・ベイビーと認定され支援されることとなる。しかしながら、その場合、彼ら彼女らの基本的人権はOBSSへと移譲される。
 世間的にはOBSSはオーバー・ベイビーの管理・社会復帰に貢献しているため高い評価を得ているが、実際にはOBSSがやっていることは人道的行為とはかけ離れた行為であることは間違っていない。
 そして、そんな組織だとは知らずに(もっと言うなら真逆の意味に捉えられているにもかかわらず)、そこに入れられてしまう。悲しいことではあるが、これが今のヴァリエイブル連合王国の大きな『必要悪』の一つでもある。

【リリーファー】
・≪インフィニティ≫
 最強のリリーファー。銀の躯体に黒いカラーリング。科学者であり魔術師でもあった"O"によって制作された唯一のリリーファーで、彼の最高傑作と言われている。エネルギーを自動で生成でき、そのエネルギーは毎時十エクサ電子ボルトとも言われている。タカト・オーノが起動従士である。
 第二部ではハリー=ティパモール共和国に奪われ、そのエネルギー源となっている。

(主な機能)

・音声制御OS『フロネシス』 
 インフィニティを制御するために用いるOS。後発のリリーファーとは異なる大きな特徴のひとつで、不測の事態が発生した際自己判断基準を修正する≪オート・リテイカー≫や、サーモグラフィーを利用した起動従士の心理状態を判明させることも出来る。

(崇人が想像した姿)
<a href="//7387.mitemin.net/i152556/" target="_blank"><img src="//7387.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i152556/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a>

・『エクサ・チャージ』
 エネルギーの消費が莫大すぎる故に後発のリリーファーでは廃止された荷電粒子砲。インフィニティは自らが生み出すエネルギーのみに於いてまかなうために、存在している。
 インフィニティが基本的な動作で使うエネルギーが毎時一電子エクサボルトに満たないので、エネルギーをフルに使うこともなく、生み出すエネルギーもそれに合わせて減少させるのだが、『エクサ・チャージ』では一発で九エクサ電子ボルトのエネルギーを消費する。場合によっては強制的に稼働が停止することも有り得る――という反動を持つ。しかし、それほどのエネルギーがあれば、莫大な加速度が生じ、それがエネルギーに値する。≪インフィニティ≫を解析した学者が「無限に加速すればそのエネルギーは理論上無限となる。よってインフィニティは無限のエネルギーを得ている」と学会に報告しているが、「物理法則を違反している」として理論上には成立しないものとなっている。(検証がされていないため、現時点では判定不可能)


・『リパルジョン』
 インフィニティにか存在しえない『斥力発生装置』のこと。
 リパルジョン……Repulsionは日本語で『斥力』という。例えば、正負の等しい電荷をある一定距離離れて置くと斥力、互いに離れようとする力、が生じる。互いに離れようとする力はその二つのものの距離が近ければ近いほど大きくなり、遠ざかれば小さくなっていく。つまり電荷における斥力は距離に反比例している。
 これを電荷ではなく、リリーファーとリリーファー、もしくはリリーファーと他の何かに見立てる。リリーファー同士の場合、少なくともリリーファーには電流が流れている。電流が流れているということは電子がある。電子があるということは電荷がある。
 それを考えると、そこにある電荷はマイナスかプラスのどちらかということになる。それを≪インフィニティ≫はどちらか確認し、≪インフィニティ≫はそれとは異なる電荷を躯体の表面に帯電させる。するとプラスの電荷とマイナスの電荷のように、正負が異なる電荷の間には斥力が生じる。さらに、それは距離に反比例する。
 距離を極限まで小さくすることが出来れば、その力は増大である。無論それは≪インフィニティ≫にもかかる。しかし、それを残りのエネルギーで強引に塞き止めるために≪インフィニティ≫だけはノーダメージで済むということだ。
 しかしながら、反動として、リパルジョンは『エクサ・チャージ』に次いで稼働させることが出来ない。エクサ・チャージ程ではないが莫大なエネルギーを消費するためである。
 なお、インフィニティ解析の際「パイロットは帯電しないのか?」という議論が為されたが結果として「電気を通さない仕組みになっているのではないか」という断定的な結論をもって議論が終了している。

・≪インフィニティ・シュルト≫
 インフィニティ第二形態。「暴走モード」とも取れる。
 このモードはフロネシスと起動従士が同調することで稼働する。
 躯体が大きく変化し、ロボットの形として人間の形とはかけ離れたものであったが、当モードでは青い躯体で、人間らしいボディラインである。理性を犠牲にして体力・運動神経その他の駆動力が倍増している。
 帽子屋が提言するインフィニティ計画の目標の一つ。

・ニュンパイ
 量産機型リリーファー。コイルガンが標準装備されている。しかし、アレス等に比べると性能が劣る。重厚な装甲であるため、数発のコイルガンまでならばコックピットに傷が付くことはない。
 ハリー騎士団団員が標準的に所持している。

・アレス
 マーズ・リッペンバー専用機。自由電子レーザーが装備されている。他のリリーファーとはことなり、出力が他のリリーファーの何十倍にもなる。
 しかしながら、自由電子レーザーがあまりにも重すぎるためか、装甲は若干薄い。また、空気を足元から噴射する『エアープレッシャー』を用いて、アクロバティックな操縦を可能としている。

・ムラサメ
 機械都市カーネル(またはラトロ)が製造した最新型リリーファー。量産機型リリーファー『ニュンパイ』の上位互換といえる。機械都市カーネルが自ら教育した『魔法剣士団マジックフェンサーズ』が載っている。
 武器は腰に携えし剣であるが、これはもともとリリーファー内部に収納されている。
 リリーファーのコントロールはコンピュータのキーボードのような幾つもの板によって制御する。操縦が複雑であり、時には人間の雑念が入る従来のリリーファーコントローラーと比べて体感的に操縦することが出来ないためである。

(主な機能)

・『人工降雨』
 ドライアイスの込められた弾丸を空に撃つことで、人工的に雨雲を生成する。雨粒はムラサメには無害だが、ほかのリリーファーの躯体を溶かしてしまうほど強力な酸性雨である。

・『PR型エンジン』
 メリア・ヴェンダーが提唱したピークス-ループ理論を適用したエンジン。小さな立方体に円球を入れ、その立方体に微小なエネルギーを加えることで、壁にぶつかる。反発係数が一以上に設定されている物質で作られているため、エネルギーが無限に生成される。
 なお、一個一個は小型であるため、ムラサメにはこれが二十個装備されている。

・アシュヴィン
 エルフィー、マグラスの専用機(第二百七十二話まで)。群青色の躯体である。腕が四本あり、二人の起動従士がそれぞれコックピットに乗り込んで操縦する。
 命令形式が特殊なリリーファーであり、コントローラーではなく、キーボードを用いてコマンドを入力する。『ムラサメ』のプロトタイプともいえるリリーファー。『ファーストコックピット』と『セカンドコックピット』がある。ファーストから半分命令を送って、セカンドでもう半分送ることで命令が成立したり、その逆もある。また、ファーストとセカンドが命令を送るのが何回か繰り返されるのもある。
 装備はアレスの装備を少し強化したものとなる。
 第二百七十二話においてエルフィー、マグラス両氏が殺害されたため、現在フリーとなっている。

・ベスパ
 基本となるリリーファー。
 第三章、第九章では大会参加者用に用いられていた。
 性能はいたって普通。

(主な機能)
・アマトール弾ライフル
 弾丸にアマトールを用いているライフル。八弾装填されている。
(アマトール:トリニトロトルエン+硝酸アンモニウム)
 黒い煙がよく出る。威力はコンポジション爆薬に比べると低い。

・『巨大スタンガン装置』
 リリーファー内部に高電圧発生装置を搭載している。リリーファーにある金属間の電位を極端に上げることで高電圧を相手にかけて攻撃する。大抵リリーファーの装甲では耐えられないことが多く、さらにはパイロットが即死する。しかし、これはリリーファー内部のエネルギーをも生成する発電装置からエネルギーを得ているために、一発放つと再び放つために幾らかの時間を必要とする。
(ゼウスにあったものの改良版)
――


【アリス・シリーズ】
 世界成立時に気がつけば存在していたシリーズ。それが生物であること以外は人間たちには不可解なことばかりである。アリス・シリーズには次のような特徴が存在する。

・アリス・シリーズは七種類存在する。
・アリス・シリーズは「コア」を壊さない限り、死ぬことはなく、永遠と復活する。
・アリス・シリーズの目的は『インフィニティ計画』を達成することだが、その計画の概要は不明である。

 以下にアリス・シリーズのメンバーを記す。

・ハートの女王
 四話で倒された(初代)が、後に第三十六話においてヴィーエックが二代目となる。
 合言葉は、『悪人を処罰せよ!』。これにより従えている兵士を一同に攻撃させることが可能。

・ジャバウォック
 本編において、未登場。

・白ウサギ
 四十七話にて初登場。その名のとおり、目が赤い少女。帽子屋と仲がいい。

・チェシャ猫
 三十三話にて初登場。姿を変える。世界の凡てを知っているらしい。計画に違和感を抱き帽子屋に提言したが、帽子屋に破壊される。

・帽子屋
 白の部屋に住む少年で、崇人に興味津々。『インフィニティ計画』の考案者でもあり、元は人間だった。

・ハンプティダンプティ
 白の部屋自体であるが、幼女に擬態出来る(というより、何でも擬態出来る)。

・バンダースナッチ
 八十話にて初登場。いつもは世界を散策している、白い髪の少女。
 帽子屋に破壊され、現在はエスティ・パロングになっている。

世界
1.【クローツ】
1-1.【ヴァリエイブル連合王国について】

 ヴァリエイブル連合王国は三つの内国家で別れており、その中の一番大きな国家――ヴァリス王国を事実上の主権国としている。
 国際的立場においてはこのヴァリス王国がヴァリエイブルの代表として立つこととなる。

 人口は300万人、面積は35,710ヘクテクス(1ヘクテクス=1ヘクタール)。


・ヴァリス王国
 『政治』の中心で、ヴァリエイブル連合王国の主権国。皇暦二三七年において『三合の意』を経てヴァリエイブル連合王国が成立した。国王は第六十三代、ラグストリアル・リグレー。
 南のエイテリオ王国の国境付近に『機械都市カーネル』がある。この街の中心にはラトロがあり、ここで民有リリーファーが製造・出荷されていく。
 カーネルより北方の位置に新興工業都市となるラターニャがある。ラターニャには『ヘヴンズゲートタワー』と呼ばれる墓石があり、その中には無数の墓が存在する。

・ティパモール
 ヴァリエイブル連合王国にある一区画。七〇二年から十年間内乱が繰り広げられ、その結果として大半が崩壊した。現在は生き残っているティパモール人が住んでいる程度である。
 かつては十五の地区に分かれており、ティパ教という宗教があった。しかしヴァリエイブルとの談話中、軍が誤って市民を殺害。それによりティパモールの中に独立の意思が高まり内乱へと発展した。
 砂漠の中心にあるオアシス的立ち位置であり、水が滾滾と湧き出ている。ブラーシモ協会が水を買い占めて以降人々の不満がヴァリエイブルへと集中したのも内乱の原因ではないかと言われている。
 ティパ教は戒律が厳しく、結果として屈強な僧が出来上がる。ティパモールに住む人間(特に男性)の大半は僧になると言われているくらいで、彼らは内乱中戦地へと駆り出されていた。
 なお、ティパモール内乱はマーズ・リッペンバーの初陣でもある。

・エイテリオ王国
 『貿易』の中心。巨大な港がある。たくさんの物資が運ばれるため交通網が発達した。

・エイブル王国
 『経済』の中心。一応“王国”の形をとっているとはいえ、その首都は高層ビルが軒を連ねており、その内部では国際的な経済大学や株取引のセンターまで設けられている。


1-2.【ほかの国について】
・法王庁自治領
 首都は『自由都市ユースティティア』。塀で覆われ、そこに住む人間は『自由』の権利が与えられる。法王庁が自治しているため、宗教は法王庁と言っても過言ではない。殆ど自給自足である。また、リリーファー『聖騎士セイクリッド』を管理している。

・ペイパス王国
 ヴァリエイブルの南に位置している。ヴァリエイブルとは戦争を繰り広げているが、現在はアーデルハイトがヴァリエイブルにいるため休戦中。

・アースガルド王国
 首都はルースライド。自らが生まれた場所を『神の大地』と呼び、称えている(大地信仰が盛ん)。アースガルド王国の中心には、『マホロバ』と呼ばれる都市があり、そこは『カミサマがお作りになられた素晴らしい場所』であると歴史に載せられている。

1-3.【世界地図】
<a href="//7387.mitemin.net/i87349/" target="_blank"><img src="//7387.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i87349/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a>
(地図は修正されていません。)



<その他>

[第9章における『大会』の仕様変更について]

・競技種目について
 各校からひとつの競技にエントリー出来るのは三名までであり、ただし、ひとりの選手が同時に参加することは二種目までしか許容されない。参加は一年生が八割以上占めることが限定されており、即ち大会は『一年生の優れた学生をお披露目する場』と言われることもある。
 しかしながら、二年生以上も参加してはいけないというルールは存在しない。実質存在している規約として、選手が守らなくてはならないのは、既に起動従士として活動している人間のみ、である。

・スコアについて
 大会ルールの変更に基づき、勝敗は各校が取得したポイントの合計で決定される。一位に四十ポイント、二位に二十ポイント、三位に十ポイントが配分される。四位以下はポイントを取得出来ない。今回の目玉種目としてある『アンリアル・アスレティックス』は配点が倍加される(一位:八十ポイント、二位:四十ポイント、三位:二十ポイント、四位:十ポイント、五位:五ポイント)。

・競技について
1.キュービック・ガンナー
 立方体のエリアにそれぞれ相手のリリーファー二体を閉じ込める。武器はツインマシンガン及びアサルトライフル(もちろんこの競技用に修正されているタイプである)のみ使用できる。リリーファーに設置されている的に先にすべて命中させたほうの勝ちとなる。この勝負は三人ひと組となって戦うこととなり、即ち二勝することでチームの勝利が決定することとなる。

2.ドウル・アタッカーズ
 スタジアム内に放り込まれた複数体の『ドウル(後述)』から一体のドウルを見つけ出す競技。なお、この競技はいちはやく見つけたものが勝利とするため、一位のみ配点を付与する。何回も実施されるので、場合によっては一チームが多くの得点を有することが可能になる。

3.アンリアル・アスレティックス
 仮想空間内部に設置されたアスレティックコースを走破する競技。当然ながら、リリーファーに乗って走破することが条件とされている。


[注記]
ドウル……無人のリリーファーのこと。ドウルはプログラムで決められた動きをする。

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