二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?
第95話 女子高生ぽいでしょ?
「お待たせ瀬尾」
「すげー待ったぞおい」
「だって普通に待ち合わせしても来ないでしょ?あんた」
「まぁ間違いなく来ないな」
「何その自信?じゃあこれが1番正しいやり方」
「朝6時から3時間も待たされてるんですけどねぇ!?」
「篠原にそのセリフ言ってもいい?」
「すんませんしたっ!!」
桃、霧咲と来て次の拷問デートは柏木だ。
バックレようかと思っていたのだが、今日の早朝に柏木からLINEが飛んできた。
ふんふんマートで朝6時から限定のマロンちゃんのクリアファイルが発売するらしい。
寝ぼけ半分で見ていた俺だが、まるで翼が生える飲み物を飲んだかのようにかっと目は見開き、一気にエネルギーが溢れてきた。
そして、俺は愛しのマロンちゃんのクリアファイルをGETするためにふんふんマートへと走りに行ったのだが……。
なかった。そんなものはなかった。
人見知りの俺は店員さんに聞くこともできず、あとから買いに来るという柏木をひたすら待った。
そして、柏木が到着する5分前にあ、嘘だから。そんなものは発売しない。もうちょいで着くから待ってて。帰ったら……
という最後ちょっと怖いLINEが飛んできたというわけだ。
まぁ、だよなーいくらネット検索かけても画像どころか情報すら出てこなかったもんなー。
くそー俺が店員さんに聞ければこんなことには!!
てかよく早朝に俺が起きてると柏木も分かったよな。
狙ったタイミングだったな寝ようと思ってたのに。
「瀬尾の考えることなんてお見通し。寝るなんて失礼だから」
「ナチュラルに心を読んで会話するな」
「篠原ほどじゃないけどね」
「あいつはナチュラルに心を読むけどナチュラルじゃないからな。スーパー〇ーディネーターだからな」
つーかスーパー〇ーディネーターでも心を読むなんて出来ねぇよ。できて守りたい世界を守るだけだっての。
それなのに、あいつはどんだけスペックが高いんだよ。
「で、帰っていか?」
「殺すよ?」
「普通に殺害宣言すんなよ。……チビっただろ」
目が据わってるだもん!
眼光が凄いんだもん!
怖いんだもん!
チビるのはしょうがないもん!
「でもこれからどうすんだ?こんな朝っぱらから」
「大丈夫。それについてはちゃんと考えてきた。それにもう9時過ぎてる」
「俺の休日はこんな朝早くから始動しねぇんだよ。あー眠い」
「眠いの?そっか。じゃあ瀬尾は寝ちゃうかもね」
そう言った柏木は少し落ち込んだ表情をしていた。
寝ちゃう?
そんなに落ち着いた場所に柏木は行こうとしてるのか?
それに落ち込んだ表情を見る限り、柏木の行きたい場所は、柏木にとって楽しみにしていた場所なのかもしれない。
「ドキドキ映画館デート考えてきたのに」
「もっとテンションあげて言えよな」
「瀬尾には言われたくない」
「ぐっ」
まぁ確かに、一応女の子とのデートだってのにこんなにテンションの低い男子高校生も居ないだろうなぁ。
自分で言うのもなんだが。
「でも映画館には行かない」
「え?映画館に行かないのか?」
「うん。映画館にはちょっと用事があるだけ。でもそれも関に頼んでミッションコンプリートしてもらった」
「どういうことだ?」
霧咲の支離滅裂な訳分からん発言は全くもって全然理解できないのだが、今の柏木の発言も理解できない。
映画館デートと言ったのに、映画館に行かない?
映画館には用事があるだけだがそれも智和に頼んでやってもらった?
冷静になって考えてみたら、分かるような分からないような……。
柏木の意図が見えてこない。
「今このパンフレット見ただけでも面白くないオーラがダダ漏れのB級映画を見ると、遊園地のタダ券を貰えるの」
「おい。とりあえず作ったスタッフさんたちに謝れ!」
「私は嘘はつきたくない」
「なんだその確固たる意思は」
「それにタダ券を特典につけて客を呼ぼうとする魂胆が許せない」
「どんどけ許せねぇんだよ」
目が本気になってんだけど。
怖いんですけど!
「でもそのタダ券が欲しかったんだけど、どう見てもつまんなそうだから関に頼んで見てもらったの。2回」
「2回も!?」
「だって2枚必要でしょ?」
「まぁそうだが」
「だから軽く脅迫おねがいしたら快く引き受けてくれたよ関は。瀬尾はいい友達持った」
「はは。それはそれはどうも」
なんか今感じとルビが合ってなかった気がするんですけど気のせいですかね??
いい友達を持ったっ言われて嬉しいには嬉しいけど、なんか使い勝手がいいって勝手に解釈してしまったんだが、気のせいだよな?
「関は震えながらタダ券を渡してくれたよ」
「どんな脅迫したんだよ……」
ドキドキって智和からしたらドキドキじゃねぇーかよ!
智和……お前も俺の知らない所で頑張ってるんだな!
南無。
てか結局遊園地って寝させる気さらさらねぇじゃねーかよ!
☆
おかしい。
すごくおかしいぞこれは。
今日は休日だ。それは確かだ。紛れのない事実だ。
休日ということは、人でごった返すと言うことだろう。
特に電車なんて行く場所によっては激混みのはずだ。
なのにだ。なのに!
「なぁ柏木?」
「なぁに?瀬尾」
「車内って結構混んでるよな?」
「そうだな。休日だし、私たちの行くところなんて電車で行く人が多いだろうから特に人が集中するだろうな」
「だよなー」
柏木もそう思うよなー。
俺達の行こうとしている遊園地は電車で行くのが1番利便性がいいから、俺達も電車を使って目指しているわけなんだが。
「俺らの周り人が全然居ねぇなぁ……」
「瀬尾の目付きが鋭いからな」
「は?俺のせい?」
俺はてっきり柏木の放つ不良の独特なオーラが人を寄り付かせないと思っていたのに、まさか俺のせい?だとは。
「いやいや俺のせいなわけ」
「いや瀬尾は1回自覚した方がいい。普段目付きが鋭いって」
「俺ってそんなに鋭いのか?」
「結構」
「まじか……」
だからさっきからチラチラ俺の方を見てはキョロキョロするおっさんとかがいるんですね。
あの、不良が電車に乗ってて、迷惑だけど、関わわらないようにしようとするあの態度を。
「瀬尾は見た目は怖いから」
「それを言ったらお前もだけどな」
「殺すよ?」
「いいか?柏木。普通の女子高生はな?そんな爽やかな笑顔で脅しなんてしねぇんだよ」
全く……。
チビっただろ。
「あ、良ければ席」
「え、いいんですか?」
おもむろに席から立ち上がった柏木は、小さい子供を引き連れていた母親に声をかけていた。
「はい。そこのヘタレなんちゃってDQNもどくと思うので」
「誰がヘタレなんちゃってDQNだよ。どう見ても好青年だろうが」
俺も柏木に促される形で、親子に席を譲った。
「瀬尾。辞書で好青年を調べて見た方がいい」
「お前は俺をどんだけ馬鹿にしてんだよ」
俺とテストだとドベの争いしてるじゃねーか!
「ありがと!お姉ちゃん!お兄ちゃん!」
席を譲った子供からお礼の返事をもらった。
柏木は軽く手を上げて会釈すると、満足気な顔でこっちをみてきた。
「普通の女子高生ぽいでしょ?」
「そんな見た目で思いやりの優しさ出されたら逆に怖いけどな」
…………思いっきり足を踏まれた。
ちょーー痛い!!!
「お姉ちゃんたちはかっぷるなの?」
爛々とした目で子供は聞いてきた。
母親はすいませんと言いながら、子供を喋らせないようにしていたが、柏木が子供の問いに答えた。
「そうだよー。これからデートなんだー」
普段の柏木からは想像ができない、女の子らしい高い声を俺は聞いた。
「ん?どうした?瀬尾」
「普通の女子高生みたいだった」
「どういう意味?」
足を思いっきり踏まれました(2回目)
「すげー待ったぞおい」
「だって普通に待ち合わせしても来ないでしょ?あんた」
「まぁ間違いなく来ないな」
「何その自信?じゃあこれが1番正しいやり方」
「朝6時から3時間も待たされてるんですけどねぇ!?」
「篠原にそのセリフ言ってもいい?」
「すんませんしたっ!!」
桃、霧咲と来て次の拷問デートは柏木だ。
バックレようかと思っていたのだが、今日の早朝に柏木からLINEが飛んできた。
ふんふんマートで朝6時から限定のマロンちゃんのクリアファイルが発売するらしい。
寝ぼけ半分で見ていた俺だが、まるで翼が生える飲み物を飲んだかのようにかっと目は見開き、一気にエネルギーが溢れてきた。
そして、俺は愛しのマロンちゃんのクリアファイルをGETするためにふんふんマートへと走りに行ったのだが……。
なかった。そんなものはなかった。
人見知りの俺は店員さんに聞くこともできず、あとから買いに来るという柏木をひたすら待った。
そして、柏木が到着する5分前にあ、嘘だから。そんなものは発売しない。もうちょいで着くから待ってて。帰ったら……
という最後ちょっと怖いLINEが飛んできたというわけだ。
まぁ、だよなーいくらネット検索かけても画像どころか情報すら出てこなかったもんなー。
くそー俺が店員さんに聞ければこんなことには!!
てかよく早朝に俺が起きてると柏木も分かったよな。
狙ったタイミングだったな寝ようと思ってたのに。
「瀬尾の考えることなんてお見通し。寝るなんて失礼だから」
「ナチュラルに心を読んで会話するな」
「篠原ほどじゃないけどね」
「あいつはナチュラルに心を読むけどナチュラルじゃないからな。スーパー〇ーディネーターだからな」
つーかスーパー〇ーディネーターでも心を読むなんて出来ねぇよ。できて守りたい世界を守るだけだっての。
それなのに、あいつはどんだけスペックが高いんだよ。
「で、帰っていか?」
「殺すよ?」
「普通に殺害宣言すんなよ。……チビっただろ」
目が据わってるだもん!
眼光が凄いんだもん!
怖いんだもん!
チビるのはしょうがないもん!
「でもこれからどうすんだ?こんな朝っぱらから」
「大丈夫。それについてはちゃんと考えてきた。それにもう9時過ぎてる」
「俺の休日はこんな朝早くから始動しねぇんだよ。あー眠い」
「眠いの?そっか。じゃあ瀬尾は寝ちゃうかもね」
そう言った柏木は少し落ち込んだ表情をしていた。
寝ちゃう?
そんなに落ち着いた場所に柏木は行こうとしてるのか?
それに落ち込んだ表情を見る限り、柏木の行きたい場所は、柏木にとって楽しみにしていた場所なのかもしれない。
「ドキドキ映画館デート考えてきたのに」
「もっとテンションあげて言えよな」
「瀬尾には言われたくない」
「ぐっ」
まぁ確かに、一応女の子とのデートだってのにこんなにテンションの低い男子高校生も居ないだろうなぁ。
自分で言うのもなんだが。
「でも映画館には行かない」
「え?映画館に行かないのか?」
「うん。映画館にはちょっと用事があるだけ。でもそれも関に頼んでミッションコンプリートしてもらった」
「どういうことだ?」
霧咲の支離滅裂な訳分からん発言は全くもって全然理解できないのだが、今の柏木の発言も理解できない。
映画館デートと言ったのに、映画館に行かない?
映画館には用事があるだけだがそれも智和に頼んでやってもらった?
冷静になって考えてみたら、分かるような分からないような……。
柏木の意図が見えてこない。
「今このパンフレット見ただけでも面白くないオーラがダダ漏れのB級映画を見ると、遊園地のタダ券を貰えるの」
「おい。とりあえず作ったスタッフさんたちに謝れ!」
「私は嘘はつきたくない」
「なんだその確固たる意思は」
「それにタダ券を特典につけて客を呼ぼうとする魂胆が許せない」
「どんどけ許せねぇんだよ」
目が本気になってんだけど。
怖いんですけど!
「でもそのタダ券が欲しかったんだけど、どう見てもつまんなそうだから関に頼んで見てもらったの。2回」
「2回も!?」
「だって2枚必要でしょ?」
「まぁそうだが」
「だから軽く脅迫おねがいしたら快く引き受けてくれたよ関は。瀬尾はいい友達持った」
「はは。それはそれはどうも」
なんか今感じとルビが合ってなかった気がするんですけど気のせいですかね??
いい友達を持ったっ言われて嬉しいには嬉しいけど、なんか使い勝手がいいって勝手に解釈してしまったんだが、気のせいだよな?
「関は震えながらタダ券を渡してくれたよ」
「どんな脅迫したんだよ……」
ドキドキって智和からしたらドキドキじゃねぇーかよ!
智和……お前も俺の知らない所で頑張ってるんだな!
南無。
てか結局遊園地って寝させる気さらさらねぇじゃねーかよ!
☆
おかしい。
すごくおかしいぞこれは。
今日は休日だ。それは確かだ。紛れのない事実だ。
休日ということは、人でごった返すと言うことだろう。
特に電車なんて行く場所によっては激混みのはずだ。
なのにだ。なのに!
「なぁ柏木?」
「なぁに?瀬尾」
「車内って結構混んでるよな?」
「そうだな。休日だし、私たちの行くところなんて電車で行く人が多いだろうから特に人が集中するだろうな」
「だよなー」
柏木もそう思うよなー。
俺達の行こうとしている遊園地は電車で行くのが1番利便性がいいから、俺達も電車を使って目指しているわけなんだが。
「俺らの周り人が全然居ねぇなぁ……」
「瀬尾の目付きが鋭いからな」
「は?俺のせい?」
俺はてっきり柏木の放つ不良の独特なオーラが人を寄り付かせないと思っていたのに、まさか俺のせい?だとは。
「いやいや俺のせいなわけ」
「いや瀬尾は1回自覚した方がいい。普段目付きが鋭いって」
「俺ってそんなに鋭いのか?」
「結構」
「まじか……」
だからさっきからチラチラ俺の方を見てはキョロキョロするおっさんとかがいるんですね。
あの、不良が電車に乗ってて、迷惑だけど、関わわらないようにしようとするあの態度を。
「瀬尾は見た目は怖いから」
「それを言ったらお前もだけどな」
「殺すよ?」
「いいか?柏木。普通の女子高生はな?そんな爽やかな笑顔で脅しなんてしねぇんだよ」
全く……。
チビっただろ。
「あ、良ければ席」
「え、いいんですか?」
おもむろに席から立ち上がった柏木は、小さい子供を引き連れていた母親に声をかけていた。
「はい。そこのヘタレなんちゃってDQNもどくと思うので」
「誰がヘタレなんちゃってDQNだよ。どう見ても好青年だろうが」
俺も柏木に促される形で、親子に席を譲った。
「瀬尾。辞書で好青年を調べて見た方がいい」
「お前は俺をどんだけ馬鹿にしてんだよ」
俺とテストだとドベの争いしてるじゃねーか!
「ありがと!お姉ちゃん!お兄ちゃん!」
席を譲った子供からお礼の返事をもらった。
柏木は軽く手を上げて会釈すると、満足気な顔でこっちをみてきた。
「普通の女子高生ぽいでしょ?」
「そんな見た目で思いやりの優しさ出されたら逆に怖いけどな」
…………思いっきり足を踏まれた。
ちょーー痛い!!!
「お姉ちゃんたちはかっぷるなの?」
爛々とした目で子供は聞いてきた。
母親はすいませんと言いながら、子供を喋らせないようにしていたが、柏木が子供の問いに答えた。
「そうだよー。これからデートなんだー」
普段の柏木からは想像ができない、女の子らしい高い声を俺は聞いた。
「ん?どうした?瀬尾」
「普通の女子高生みたいだった」
「どういう意味?」
足を思いっきり踏まれました(2回目)
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