二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?
第93話 ねつのどはなに
「なんでだよって……女の子に言わせる気ですか?」
上目遣いからの子犬のような目付きで問いかけてくる霧咲。
こんな表情を2次元ヒロインたちにやられたら一溜りもないだろうが、いかんせんやっているのは3次元代表の霧咲。
とあるルートを使ってこの表情を写メに撮って売ればかなりの高額になることは間違いないのだが……。
「どうしよう。俺はお前のことが全く分からない」
全く身に覚えもない俺にとっては、霧咲の問いかけてくる意味がさっぱり分からない。
というか、霧咲の考えてることを脳が理解しようとしない。
「なーんて嘘ですよ陽向さん。さすがの私もまだ女子高生なので陽向さんを襲い襲われたい気持ちはありますけど、ここにお世話になるにはまだ早いとは思ってたり思ってなかったりしてますよ」
「何が嘘なの!?ねぇ!!何が嘘なんだ?!しかも今しれっとよく分からないこと言ってなかったか!?てかもう全然理解できねぇ!!!」
おかしい!
霧咲は日本語を言っているはずなのに、俺にはなんでか日本語だとは思えねぇ!!
「せっかくこうして陽向さんと2人きりだなんて機会は滅多にないですからね。私に取っては初めてのデートなんですよ!」
言われてみれば確かにこれがちゃんとした罰ゲーmじゃないじゃない、デートかもしれない。
朝からこうして霧咲と二人きりで出かけるなんて今までにあっただろうか?
いや、ないな。
いつもは友人部の他のメンツ全員でどこかに行き、その場その場で2人ずつとかになるもののこういったのはない。
そんなしんみりと言われてしまうと、さっきまでぶっちゃけだるいとか迷惑だとか思っていた自分が
「なので、陽向さんの好きなライトノベルに沿ってデートしようと思ったんですっ!まぁでもここは将来陽向さんと来たいなっ!という願望がこもってるんですけどっ!」
居たけれども尚も継続してそう思っている自分がいるぜっ!!
☆
「しょうがないですね陽向さん。分かりましたよ。さすがにここは諦めるのでウェディングドレスでも見に行きますか?」
「どうしてお前はそんなしれっと提案できるんだ?」
おかしいな。
俺は今、霧咲と不本意ながらデートという拷問をしているはずだ。
なのになぜだ?
なぜ結婚式を挙げるカップルみたいになっている?
俺がおかしいのか?
そもそもデートってウェディングドレスを見るものなのか?
俺の大好きなライトノベルの横寺大先生が、俺の嫁たる小豆〇とデートした時はたしかにこんなデートしてみてぇ!と思ったが、実際やってみると、いや、女の子側からこんなデートを提案されるとなんか違う。
もう勘弁してくれ霧咲……(T^T)
「どうしてそんな悲しい顔をするんですかっ!さすがに傷つきますっ!」
「おう……そうだよな悪い。失礼だよな」
どんな場合であれ、女の子の前であからさまな落胆の態度を取るのは失礼だな。
そこは反省
「なら償いとしてホテルに行きましょう!」
できねぇよおおお!!!!
☆
「あの……大丈夫ですか?」
大声などを出しすぎていたせいか、心配して産婦人科の人が出てきてしまった。
なんというか、恥ずかしい!
一応病院の前で長居はしてるわ大声は出すわ心配されるわで恥ずかしすぎる!!
「あぁすいません。大丈夫です」
「もしかして彼女さんと揉めてました?若いカップルの方たちはけっこうあるんですよね。中でお話聞くのでよかったらどうぞ。彼女さんもお身体に触るでしょうし……ってあれ?陽向先輩……?」
全身をものすごい速さで悪寒が襲った。
今この人陽向って言わなかったか?
陽向って名前は結構多い名前だとは思うが、この状況で陽向と呼ばれると該当するのは俺くらい……。
しっかりと見ていなかった産婦人科の看護師と思われる人をよく見てみる。
看護師と思っていたが、服装はラフな格好でナース服は着ておらず、その顔は見覚えがあった。
「ねつのどはなに……」
「それは私を馬鹿にしてますか?」
新入部員、天舞ルルがそこに居た。
☆
「あの、どうしてうちの前で揉めてるんですか?」
「うちの家?」
看板を見てみる。
すると産婦人科とでかく書かれている横に天舞という名が書いてあった。
天舞産婦人科と。
「いや違うんだ天舞。これにはわけがあってだな」
「というか、陽向先輩って私と1個しか違わないですよね?なのにうちに用があるって……」
「待て。落ち着け天舞!お前は誤解をしているぞ!」
「て、霧咲先輩!?え、陽向先輩と霧咲先輩って……え!?」
「ふふ〜んっ!」
「なんでそこでドヤ顔ができるんだよ!霧咲っ!!」
「まさか……そんな……そんな関係だったとは……でもそうですよね…高校生ですもんね……大人ですもんね……シルフィも高校生で卒業するとかしないとか言ってたし……」
ものすごーく誤解されている!!
どうして何もしてないのにこんなに俺は色んな人に誤解されがちなんだ!?
怖いお兄さんたちには道をどいて欲しいだけなのに、なぜか喧嘩になるし!
桃を始めとるする女の子たちには、自分に都合がいい事と悪いこととはめっちゃ誤解するし!!
とりあえずこの誤解を解かなきゃいけないな、うん。
霧咲に説明でもしてもらえば1発で誤解が解けるのだろうが、見ての通り俺がイラッとするくらいのドヤ顔。
なんか、すげー勝ち誇った顔をしてる。
なんで今、お前はそんな顔をできるだよ!!
「ルーちゃん違うんだよ?陽向さんと私はね?」
「待ってください、霧咲先輩。その呼び方だととある方面からカレーとかの元を連想されそうなんですけど」
「そう?でも可愛いからルーちゃんって呼ぶねっ!」
「まぁ……呼びたいのならいいですけど」
ちょっと照れてるな天舞のやつ。
「で、私と陽向さんの関係なんだけどね?実はルーちゃんの言う通り産婦人科ここを使う関係なんだよ?」
「ちげぇええええええよぉおおおおお!!!」
閑静な住宅街に男子高校生の雄叫びが響き渡った。
というか、俺だった。
「あの……とりあえず中に入りません?」
☆
「今日は妊婦さん誰も来てないんで、とりあえずゆっくりしてください」
案内された産婦人科の中はこれといった変わり映えするようなものはなく、妊婦さんがくつろげる空間になっていた。
そとの木漏れ日が自然に入ってくるような造りは、妊婦さんのことを最優先にして考えられた造りだ。
まぁ、俺は詳しくないからよく分からんけどな。
てか、なんで俺は一生来ないであろう場所に同級生と来ているのだろうか。
「産婦人科でゆっくりしてけと言われてもな」
とりあえず、ちかくの椅子に腰をかける。
座り心地はいいのだが、居心地は悪い。
「で、その、陽向先輩?どうしてうちの前で揉めてたんですか?」
ぐっ。
改めて聞かれるとなんだかもどかしいな。
どー答えればいいか俺にはわかんねぇ。
素直に霧咲に連れてこられましたじゃ納得しないだろうしな。
「私が誘ったからだよ?」
と、ここで半端ねぇ先輩霧咲さんが、ぶっこんできた。
「さささ、誘った!?産婦人科ここに!?ですか!?」
「うん!ほんとはねホテルに行きたかったんだけど、陽向さんあんまり乗り気じゃないし、でも、せっかく2人で外に出たんだからって、この子の成長の様子でも見ようかなって」
そう饒舌な口でペラペラと喋る霧咲は、自分のお腹をスリスリと撫で始めた。
まるで、宿っているかのように。
宿っているかのように!!
大事なことなので2回言いました!!
「ほほほほ、ホテル!?ふふふふ2人のここここ子供!?ふぇ、ふぇ!?」
だめだ!
天舞の頭の回線がショートしやがった!!
霧咲のスピードに天舞が追いつけてない!!
霧咲は例えるなら、ストライクガン〇ムの4倍の性能はあるというフリーダムガン〇ムだからな。
霧咲フルバーストには天舞には耐えきれなかったか……。
「なーんて冗談だよ?ルーちゃん!ってあれ?」
「ふぇ〜陽向先輩は〜霧咲先輩を~××」
「ちょっと待て天舞!!××ってなんだ!?っておい!××ってなんだ!?」
もうやだ!
なんなんだよこの状況!!
「(๑>•̀๑)テヘペロ」
「霧咲ぃいいいい!!!」
産婦人科の中から男子高校生の野太い声が辺りに響き渡った。
上目遣いからの子犬のような目付きで問いかけてくる霧咲。
こんな表情を2次元ヒロインたちにやられたら一溜りもないだろうが、いかんせんやっているのは3次元代表の霧咲。
とあるルートを使ってこの表情を写メに撮って売ればかなりの高額になることは間違いないのだが……。
「どうしよう。俺はお前のことが全く分からない」
全く身に覚えもない俺にとっては、霧咲の問いかけてくる意味がさっぱり分からない。
というか、霧咲の考えてることを脳が理解しようとしない。
「なーんて嘘ですよ陽向さん。さすがの私もまだ女子高生なので陽向さんを襲い襲われたい気持ちはありますけど、ここにお世話になるにはまだ早いとは思ってたり思ってなかったりしてますよ」
「何が嘘なの!?ねぇ!!何が嘘なんだ?!しかも今しれっとよく分からないこと言ってなかったか!?てかもう全然理解できねぇ!!!」
おかしい!
霧咲は日本語を言っているはずなのに、俺にはなんでか日本語だとは思えねぇ!!
「せっかくこうして陽向さんと2人きりだなんて機会は滅多にないですからね。私に取っては初めてのデートなんですよ!」
言われてみれば確かにこれがちゃんとした罰ゲーmじゃないじゃない、デートかもしれない。
朝からこうして霧咲と二人きりで出かけるなんて今までにあっただろうか?
いや、ないな。
いつもは友人部の他のメンツ全員でどこかに行き、その場その場で2人ずつとかになるもののこういったのはない。
そんなしんみりと言われてしまうと、さっきまでぶっちゃけだるいとか迷惑だとか思っていた自分が
「なので、陽向さんの好きなライトノベルに沿ってデートしようと思ったんですっ!まぁでもここは将来陽向さんと来たいなっ!という願望がこもってるんですけどっ!」
居たけれども尚も継続してそう思っている自分がいるぜっ!!
☆
「しょうがないですね陽向さん。分かりましたよ。さすがにここは諦めるのでウェディングドレスでも見に行きますか?」
「どうしてお前はそんなしれっと提案できるんだ?」
おかしいな。
俺は今、霧咲と不本意ながらデートという拷問をしているはずだ。
なのになぜだ?
なぜ結婚式を挙げるカップルみたいになっている?
俺がおかしいのか?
そもそもデートってウェディングドレスを見るものなのか?
俺の大好きなライトノベルの横寺大先生が、俺の嫁たる小豆〇とデートした時はたしかにこんなデートしてみてぇ!と思ったが、実際やってみると、いや、女の子側からこんなデートを提案されるとなんか違う。
もう勘弁してくれ霧咲……(T^T)
「どうしてそんな悲しい顔をするんですかっ!さすがに傷つきますっ!」
「おう……そうだよな悪い。失礼だよな」
どんな場合であれ、女の子の前であからさまな落胆の態度を取るのは失礼だな。
そこは反省
「なら償いとしてホテルに行きましょう!」
できねぇよおおお!!!!
☆
「あの……大丈夫ですか?」
大声などを出しすぎていたせいか、心配して産婦人科の人が出てきてしまった。
なんというか、恥ずかしい!
一応病院の前で長居はしてるわ大声は出すわ心配されるわで恥ずかしすぎる!!
「あぁすいません。大丈夫です」
「もしかして彼女さんと揉めてました?若いカップルの方たちはけっこうあるんですよね。中でお話聞くのでよかったらどうぞ。彼女さんもお身体に触るでしょうし……ってあれ?陽向先輩……?」
全身をものすごい速さで悪寒が襲った。
今この人陽向って言わなかったか?
陽向って名前は結構多い名前だとは思うが、この状況で陽向と呼ばれると該当するのは俺くらい……。
しっかりと見ていなかった産婦人科の看護師と思われる人をよく見てみる。
看護師と思っていたが、服装はラフな格好でナース服は着ておらず、その顔は見覚えがあった。
「ねつのどはなに……」
「それは私を馬鹿にしてますか?」
新入部員、天舞ルルがそこに居た。
☆
「あの、どうしてうちの前で揉めてるんですか?」
「うちの家?」
看板を見てみる。
すると産婦人科とでかく書かれている横に天舞という名が書いてあった。
天舞産婦人科と。
「いや違うんだ天舞。これにはわけがあってだな」
「というか、陽向先輩って私と1個しか違わないですよね?なのにうちに用があるって……」
「待て。落ち着け天舞!お前は誤解をしているぞ!」
「て、霧咲先輩!?え、陽向先輩と霧咲先輩って……え!?」
「ふふ〜んっ!」
「なんでそこでドヤ顔ができるんだよ!霧咲っ!!」
「まさか……そんな……そんな関係だったとは……でもそうですよね…高校生ですもんね……大人ですもんね……シルフィも高校生で卒業するとかしないとか言ってたし……」
ものすごーく誤解されている!!
どうして何もしてないのにこんなに俺は色んな人に誤解されがちなんだ!?
怖いお兄さんたちには道をどいて欲しいだけなのに、なぜか喧嘩になるし!
桃を始めとるする女の子たちには、自分に都合がいい事と悪いこととはめっちゃ誤解するし!!
とりあえずこの誤解を解かなきゃいけないな、うん。
霧咲に説明でもしてもらえば1発で誤解が解けるのだろうが、見ての通り俺がイラッとするくらいのドヤ顔。
なんか、すげー勝ち誇った顔をしてる。
なんで今、お前はそんな顔をできるだよ!!
「ルーちゃん違うんだよ?陽向さんと私はね?」
「待ってください、霧咲先輩。その呼び方だととある方面からカレーとかの元を連想されそうなんですけど」
「そう?でも可愛いからルーちゃんって呼ぶねっ!」
「まぁ……呼びたいのならいいですけど」
ちょっと照れてるな天舞のやつ。
「で、私と陽向さんの関係なんだけどね?実はルーちゃんの言う通り産婦人科ここを使う関係なんだよ?」
「ちげぇええええええよぉおおおおお!!!」
閑静な住宅街に男子高校生の雄叫びが響き渡った。
というか、俺だった。
「あの……とりあえず中に入りません?」
☆
「今日は妊婦さん誰も来てないんで、とりあえずゆっくりしてください」
案内された産婦人科の中はこれといった変わり映えするようなものはなく、妊婦さんがくつろげる空間になっていた。
そとの木漏れ日が自然に入ってくるような造りは、妊婦さんのことを最優先にして考えられた造りだ。
まぁ、俺は詳しくないからよく分からんけどな。
てか、なんで俺は一生来ないであろう場所に同級生と来ているのだろうか。
「産婦人科でゆっくりしてけと言われてもな」
とりあえず、ちかくの椅子に腰をかける。
座り心地はいいのだが、居心地は悪い。
「で、その、陽向先輩?どうしてうちの前で揉めてたんですか?」
ぐっ。
改めて聞かれるとなんだかもどかしいな。
どー答えればいいか俺にはわかんねぇ。
素直に霧咲に連れてこられましたじゃ納得しないだろうしな。
「私が誘ったからだよ?」
と、ここで半端ねぇ先輩霧咲さんが、ぶっこんできた。
「さささ、誘った!?産婦人科ここに!?ですか!?」
「うん!ほんとはねホテルに行きたかったんだけど、陽向さんあんまり乗り気じゃないし、でも、せっかく2人で外に出たんだからって、この子の成長の様子でも見ようかなって」
そう饒舌な口でペラペラと喋る霧咲は、自分のお腹をスリスリと撫で始めた。
まるで、宿っているかのように。
宿っているかのように!!
大事なことなので2回言いました!!
「ほほほほ、ホテル!?ふふふふ2人のここここ子供!?ふぇ、ふぇ!?」
だめだ!
天舞の頭の回線がショートしやがった!!
霧咲のスピードに天舞が追いつけてない!!
霧咲は例えるなら、ストライクガン〇ムの4倍の性能はあるというフリーダムガン〇ムだからな。
霧咲フルバーストには天舞には耐えきれなかったか……。
「なーんて冗談だよ?ルーちゃん!ってあれ?」
「ふぇ〜陽向先輩は〜霧咲先輩を~××」
「ちょっと待て天舞!!××ってなんだ!?っておい!××ってなんだ!?」
もうやだ!
なんなんだよこの状況!!
「(๑>•̀๑)テヘペロ」
「霧咲ぃいいいい!!!」
産婦人科の中から男子高校生の野太い声が辺りに響き渡った。
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