どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
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「さて、始まりました。突発的料理勝負、シルク様の舌を唸らせろ。真の嫁はどっちでショウのお時間です。実況は私ヴァームと」
「なんか分からないけど実況やらされてるラキュ」
「同じく、なんか知らんが解説担当をやらされてる鬼騎」
「そのサポートのメェ」
「以上の4名でお送り致します」
…………なんか、始まった。
舞台は食堂、厨房で向かい合うロアとアヤネ、それぞれエプロンを着て気合いをいれている。
で、さっき茶番じみた事を言った4人は、厨房が見える位置にテーブルと椅子を置いて、そこに座っている。
因みに俺は、その椅子の隣に座ってる。
テーブルには"審査員"と書かれている、なるほど……これが俺の役割か。
今度は腹を壊さない料理が出てくる事を頼む。
あ……そうだ、実はもう1人審査員がいる、それは……。
「うふふふ、あぁ……なんて事でしょう。あたしが料理の審査員を出来るなんて……さいっこうですわぁぁぁっ」
ラムである。
前の料理対決で、アヤネの料理から出て来た湯気が原因で身体が沸騰して蒸気になって換気線から空へ逝ったと言うのに……偉く元気だ。
身体をごぼごぼしてる、興奮で沸騰してるのか……こいつもこいつで訳がわからない。
「うふふふぅ、勝負とは言え、ロア様の料理が一番に食べられる、これは役得だと思いませんこと、シルク様?」
「え、あぁ……うっうん、そうだな」
良く分からないが、一応同意しておく。
ロアの料理ならお前も食べた事あるだろうに……それなに嬉しそうにぷるぷる身体を揺らして言うことか?
というか、この勝負で酷い目にあったのに……怖くないのか?
……あ、そうか、忘れてた……そう言えばラムって、ドMだったな。
だから何事も無かったかの様に振る舞えるのか……。
そう納得して頷いてると……ヴァームがこほんっと咳払いする。
「えぇ……では、突然始まったこの迷惑きわまり……こほんっ……勝負のルールを説明させて頂きます」
いま、迷惑極まりないって言いそうになったな。
そうか……ヴァームも迷惑だと思ってるんだな。
「おふた方には簡単な料理を作って頂きます。以前と同じだと……色々と大変な事が起こりそうなので」
そうヴァームが言うと、アヤネを覗く全員が首を縦に振るう。
アヤネは「ん?」と言いたげに首を傾げていた。
ヴァーム、ナイスな判断だ。
変に凝った物だと、料理を語った兵器が出てくるからな。
しかし……簡単な料理って、何にするつもりだ?
「簡単な料理と言っても沢山あります……そのお題である料理は、鬼騎に言ってもらいます」
そう言われた鬼騎は、すくっと立ち上がる。
さぁ、お題の料理は……なんになるんだ?
「あぁ……。二人に作って貰う料理は」
皆が鬼騎に注目する。
ごくりっと唾を飲み込むものもいた。
……こんな時に思う事じゃないと思うが、なんでこんな盛大な感じになってるんだ? これも……ロアの指示なんだろうか?
だとしたら、こんなに派手にやらなくても良いのに。
そう思った時……鬼騎がお題を発表した。
「おにぎりだ!」
……おぉ、おにぎりか。
確か、米を炊いて握る料理だったな、うん……簡単だ。
料理勝負にしては地味な勝負だが……これで良い、これなら変な料理が出てくる事は無い!
「はい、お題が発表されました。ではロア様、アヤネ様、各自調理を開始して下さい」
「うむっ」
「わかった」
ヴァームがそう言った瞬間、口々に返事してロアとアヤネは食材を取りに行った。
……お題はおにぎり。
簡単なお題だから安心して見てられるな。
うん、安心安心……黙って見守ろうじゃないか。
そう思って俺は、ふぅと一息ついた。
……何も起きない、よな?
「なんか分からないけど実況やらされてるラキュ」
「同じく、なんか知らんが解説担当をやらされてる鬼騎」
「そのサポートのメェ」
「以上の4名でお送り致します」
…………なんか、始まった。
舞台は食堂、厨房で向かい合うロアとアヤネ、それぞれエプロンを着て気合いをいれている。
で、さっき茶番じみた事を言った4人は、厨房が見える位置にテーブルと椅子を置いて、そこに座っている。
因みに俺は、その椅子の隣に座ってる。
テーブルには"審査員"と書かれている、なるほど……これが俺の役割か。
今度は腹を壊さない料理が出てくる事を頼む。
あ……そうだ、実はもう1人審査員がいる、それは……。
「うふふふ、あぁ……なんて事でしょう。あたしが料理の審査員を出来るなんて……さいっこうですわぁぁぁっ」
ラムである。
前の料理対決で、アヤネの料理から出て来た湯気が原因で身体が沸騰して蒸気になって換気線から空へ逝ったと言うのに……偉く元気だ。
身体をごぼごぼしてる、興奮で沸騰してるのか……こいつもこいつで訳がわからない。
「うふふふぅ、勝負とは言え、ロア様の料理が一番に食べられる、これは役得だと思いませんこと、シルク様?」
「え、あぁ……うっうん、そうだな」
良く分からないが、一応同意しておく。
ロアの料理ならお前も食べた事あるだろうに……それなに嬉しそうにぷるぷる身体を揺らして言うことか?
というか、この勝負で酷い目にあったのに……怖くないのか?
……あ、そうか、忘れてた……そう言えばラムって、ドMだったな。
だから何事も無かったかの様に振る舞えるのか……。
そう納得して頷いてると……ヴァームがこほんっと咳払いする。
「えぇ……では、突然始まったこの迷惑きわまり……こほんっ……勝負のルールを説明させて頂きます」
いま、迷惑極まりないって言いそうになったな。
そうか……ヴァームも迷惑だと思ってるんだな。
「おふた方には簡単な料理を作って頂きます。以前と同じだと……色々と大変な事が起こりそうなので」
そうヴァームが言うと、アヤネを覗く全員が首を縦に振るう。
アヤネは「ん?」と言いたげに首を傾げていた。
ヴァーム、ナイスな判断だ。
変に凝った物だと、料理を語った兵器が出てくるからな。
しかし……簡単な料理って、何にするつもりだ?
「簡単な料理と言っても沢山あります……そのお題である料理は、鬼騎に言ってもらいます」
そう言われた鬼騎は、すくっと立ち上がる。
さぁ、お題の料理は……なんになるんだ?
「あぁ……。二人に作って貰う料理は」
皆が鬼騎に注目する。
ごくりっと唾を飲み込むものもいた。
……こんな時に思う事じゃないと思うが、なんでこんな盛大な感じになってるんだ? これも……ロアの指示なんだろうか?
だとしたら、こんなに派手にやらなくても良いのに。
そう思った時……鬼騎がお題を発表した。
「おにぎりだ!」
……おぉ、おにぎりか。
確か、米を炊いて握る料理だったな、うん……簡単だ。
料理勝負にしては地味な勝負だが……これで良い、これなら変な料理が出てくる事は無い!
「はい、お題が発表されました。ではロア様、アヤネ様、各自調理を開始して下さい」
「うむっ」
「わかった」
ヴァームがそう言った瞬間、口々に返事してロアとアヤネは食材を取りに行った。
……お題はおにぎり。
簡単なお題だから安心して見てられるな。
うん、安心安心……黙って見守ろうじゃないか。
そう思って俺は、ふぅと一息ついた。
……何も起きない、よな?
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