どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
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朝食、それから時間がぐぐぅっと進む。
今は……多分昼過ぎ位じゃな、昼食食べてそんなに立っておらんしの。
「よし、一応ざっくりと情報は伝えた。後は奴の所にいかねばな」
わらわは足早に城下街地下へと向かう。
ふぅ……幾らわらわと言えど城下街全員の住民に伝えに行くのは骨がおれたのぅ。
分身魔法を駆使せんと不可能じゃったろうなぁ……まぁ、無事伝えたから由とするかの。
ん、何を伝えに言ったのかじゃと? ハロウィン開催についてじゃよ。
明日やると決めたからの、ぶっちゃけ準備は魔法でちゃちゃっと出来るから余裕じゃ。
ヴァームの衣装作りもなんとかなるじゃろう。
後は奴の準備じゃ、1度奴の家に言った時伝えたが……出来ておるのかのぅ?
まぁ、出来てると信じて向かうとするか。
「よしっ……」
と、こんな事考えておったら城下街地下への入り口まで辿り着いたの……わらわはその入り口に勢い良く飛び入る。
ひゅぅぅぅぅぅっとわらわは落ちて行き、スタッと軽快に着地を成功させる。
「ふむ、いつ来てもここは不思議な雰囲気がするのぅ」
きょろっと見てみると、そう言う雰囲気を感じる。
あ、皆がわらわを見て驚いてるのぅ。
「え、ロア様?」
「なっなんでここに?」
「褐色肌、ふつくしい……」
何言っておるか分からぬが、ざわざわしておるのぅ。
そりゃそうか、突然魔王が現れたからのぅ、驚きもするじゃろう。
そんな視線を気にせず、わらわはとある家に向けて歩き出す、あやつの家はデカい目印があるからのぅ、行き易くて助かるわ。
「さて、辿り着いたわかじゃが……相変わらずこの家は目立つのぅ」
あれから暫く歩いてその家の前までやって来た。
まじまじその家を見てみる、何度見てもインパクトあるのぅ……。
「よし、入るとするかの」
意を決して、その家の扉をコンコンコンッ、とノックする。
暫く待ってると、ガチャリッと部屋の主が扉を開けた。
「なっなにか……ご用っ、ひゃぁぁっ、まっ魔王様ぁぁぁっ!?」
「うむ、突然たずねてすまんな。……して、相変わらず緊張しぃじゃの」
現れたのは、カボチャの被り物を被る魔物、クータンじゃ。
そやつの家と言うのが、カボチャじゃ……巨大カボチャを模した家なのじゃ。
まぁそれは前来た時に見たし、説明は省くかの。
「ちと、話があるんじゃが……お邪魔して良いかの?」
「はっはひっ!! どっどどっどうぞ!」
ガチガチとした動きでわらわを案内するクータン、わらわは家に入っていく。
「どっどうぞ……お茶でっでしゅ」
案内され、ソファに座ってるとクータンが紅茶を持ってきた。
ふむ、良い香りじゃ。
その後、わらわの前の席に座る。
さて、話す前に紅茶を頂くかの……うん、旨いっ。
「おっお口に……あ、合いますか?」
「うむ、大変美味じゃったぞ」
「そっそうですか……良かったです」
むぅ……おどおどせんと、もっとどぉーんと構えておれば良いのに。
……さて、飲み終わったし本題に入るかの。
ティーカップをコトンっとテーブルに置き、わらわは話す事にした。
「クータンよ」
「はっはい!」
びくんっ……。
クータンの身体が跳ね上がった、わらわ……そこまでのリアクション取らせる程の事言ったかの?
まっまぁ……気にせず話そうかの。
「頼んでおいたアレは出来ておるかえ?」
「へ!? あっ、はい……それは、その……出来てますっ、あっあたいの収納空間の中に……はっ入って……ます」
「ふむ、そうか。それなら良いのじゃ」
それを聞いて、わらわは安堵のため息をもらす。
良かった、準備は出来ておったか。
これで明日の事は悩む必要は無くなったのぅ。
「あっあの」
「ん?」
少しだけ手を上げて、申し訳無さそうに言ってきた。
「あっ明日……上の方達が、こっここに……来るん……ですよね?」
「あぁ、そうじゃが?」
「そっそう……ですか、はぅぅぅ」
むぅ……。
まぁ、予想はついておったが不安か。
聞けばクータンは人見知りで緊張しい、そして話すのが苦手と来た。
こう言うイベントは苦手かもしれんの。
しかしじゃ、これもわらわとシルクがくっつく為……すまないが、我慢してもらうぞ……クータンよ。
明日のハロウィンは、楽しむのは勿論、シルクとの距離を更に縮める目的があるからの……気合いを入れねばならん。
ぐっ、と拳をつくり気合いを入れる。
明日のハロウィンを糧に、わらわはシルクに好かれて貰うのじゃ、頑張るのじゃぞっわらわ!
決意を胸に抱きながら、わらわはそれから暫くクータンとハロウィンの事を話したのであった……。
場所は変わり魔王城、時刻は午後1時くらい、俺はロアの部屋にいた。
「あぁぁ、落ち着くなぁ。普段着を着てこんなに落ち着いたのは初めてだ。まぁその普段着も女物に変えられてるけどな……」
朝食を食べてから着替えて、昼食を食べまたロアの部屋に来たんだが……改めてそう思うんだ。
だがしかし! さっきのサキュバスの服よりかは遥かにましだ。
「だけど、明日は落ち着いてられないんだよな……」
そう、明日はロア発案のハロウィンパーティが始まる。
正直何が起きるか分からないし、参加したくない。
だがなんやかんやで参加させられる、それが俺の運命だ……悲しい事に逃れる事など出来ないんだ。
「明日、何か大きな事件とか起きてハロウィン中止にならないかなぁ」
まぁそうなったとしても、ロアなら魔法とか使って強行するんだろうな。
ほんっと嫌になるな、俺のその嫌ぁな気持ちは翌日まで続いた、あぁ……これほどまでに明日が来るなと願った事はないだろうな。
 憂鬱な気分になるシルク、己の想いの為に行動するロアとアヤネ、自分の想いに悩むラキュ、それぞれが悩み時間は進んでいった……。
楽しいイベント、ハロウィン。
果たしてそれは楽しい物になるのか? 全てはそれまで分からない、待ち望んでいる者もそうでない者も、その時まで待つのであった。
今は……多分昼過ぎ位じゃな、昼食食べてそんなに立っておらんしの。
「よし、一応ざっくりと情報は伝えた。後は奴の所にいかねばな」
わらわは足早に城下街地下へと向かう。
ふぅ……幾らわらわと言えど城下街全員の住民に伝えに行くのは骨がおれたのぅ。
分身魔法を駆使せんと不可能じゃったろうなぁ……まぁ、無事伝えたから由とするかの。
ん、何を伝えに言ったのかじゃと? ハロウィン開催についてじゃよ。
明日やると決めたからの、ぶっちゃけ準備は魔法でちゃちゃっと出来るから余裕じゃ。
ヴァームの衣装作りもなんとかなるじゃろう。
後は奴の準備じゃ、1度奴の家に言った時伝えたが……出来ておるのかのぅ?
まぁ、出来てると信じて向かうとするか。
「よしっ……」
と、こんな事考えておったら城下街地下への入り口まで辿り着いたの……わらわはその入り口に勢い良く飛び入る。
ひゅぅぅぅぅぅっとわらわは落ちて行き、スタッと軽快に着地を成功させる。
「ふむ、いつ来てもここは不思議な雰囲気がするのぅ」
きょろっと見てみると、そう言う雰囲気を感じる。
あ、皆がわらわを見て驚いてるのぅ。
「え、ロア様?」
「なっなんでここに?」
「褐色肌、ふつくしい……」
何言っておるか分からぬが、ざわざわしておるのぅ。
そりゃそうか、突然魔王が現れたからのぅ、驚きもするじゃろう。
そんな視線を気にせず、わらわはとある家に向けて歩き出す、あやつの家はデカい目印があるからのぅ、行き易くて助かるわ。
「さて、辿り着いたわかじゃが……相変わらずこの家は目立つのぅ」
あれから暫く歩いてその家の前までやって来た。
まじまじその家を見てみる、何度見てもインパクトあるのぅ……。
「よし、入るとするかの」
意を決して、その家の扉をコンコンコンッ、とノックする。
暫く待ってると、ガチャリッと部屋の主が扉を開けた。
「なっなにか……ご用っ、ひゃぁぁっ、まっ魔王様ぁぁぁっ!?」
「うむ、突然たずねてすまんな。……して、相変わらず緊張しぃじゃの」
現れたのは、カボチャの被り物を被る魔物、クータンじゃ。
そやつの家と言うのが、カボチャじゃ……巨大カボチャを模した家なのじゃ。
まぁそれは前来た時に見たし、説明は省くかの。
「ちと、話があるんじゃが……お邪魔して良いかの?」
「はっはひっ!! どっどどっどうぞ!」
ガチガチとした動きでわらわを案内するクータン、わらわは家に入っていく。
「どっどうぞ……お茶でっでしゅ」
案内され、ソファに座ってるとクータンが紅茶を持ってきた。
ふむ、良い香りじゃ。
その後、わらわの前の席に座る。
さて、話す前に紅茶を頂くかの……うん、旨いっ。
「おっお口に……あ、合いますか?」
「うむ、大変美味じゃったぞ」
「そっそうですか……良かったです」
むぅ……おどおどせんと、もっとどぉーんと構えておれば良いのに。
……さて、飲み終わったし本題に入るかの。
ティーカップをコトンっとテーブルに置き、わらわは話す事にした。
「クータンよ」
「はっはい!」
びくんっ……。
クータンの身体が跳ね上がった、わらわ……そこまでのリアクション取らせる程の事言ったかの?
まっまぁ……気にせず話そうかの。
「頼んでおいたアレは出来ておるかえ?」
「へ!? あっ、はい……それは、その……出来てますっ、あっあたいの収納空間の中に……はっ入って……ます」
「ふむ、そうか。それなら良いのじゃ」
それを聞いて、わらわは安堵のため息をもらす。
良かった、準備は出来ておったか。
これで明日の事は悩む必要は無くなったのぅ。
「あっあの」
「ん?」
少しだけ手を上げて、申し訳無さそうに言ってきた。
「あっ明日……上の方達が、こっここに……来るん……ですよね?」
「あぁ、そうじゃが?」
「そっそう……ですか、はぅぅぅ」
むぅ……。
まぁ、予想はついておったが不安か。
聞けばクータンは人見知りで緊張しい、そして話すのが苦手と来た。
こう言うイベントは苦手かもしれんの。
しかしじゃ、これもわらわとシルクがくっつく為……すまないが、我慢してもらうぞ……クータンよ。
明日のハロウィンは、楽しむのは勿論、シルクとの距離を更に縮める目的があるからの……気合いを入れねばならん。
ぐっ、と拳をつくり気合いを入れる。
明日のハロウィンを糧に、わらわはシルクに好かれて貰うのじゃ、頑張るのじゃぞっわらわ!
決意を胸に抱きながら、わらわはそれから暫くクータンとハロウィンの事を話したのであった……。
場所は変わり魔王城、時刻は午後1時くらい、俺はロアの部屋にいた。
「あぁぁ、落ち着くなぁ。普段着を着てこんなに落ち着いたのは初めてだ。まぁその普段着も女物に変えられてるけどな……」
朝食を食べてから着替えて、昼食を食べまたロアの部屋に来たんだが……改めてそう思うんだ。
だがしかし! さっきのサキュバスの服よりかは遥かにましだ。
「だけど、明日は落ち着いてられないんだよな……」
そう、明日はロア発案のハロウィンパーティが始まる。
正直何が起きるか分からないし、参加したくない。
だがなんやかんやで参加させられる、それが俺の運命だ……悲しい事に逃れる事など出来ないんだ。
「明日、何か大きな事件とか起きてハロウィン中止にならないかなぁ」
まぁそうなったとしても、ロアなら魔法とか使って強行するんだろうな。
ほんっと嫌になるな、俺のその嫌ぁな気持ちは翌日まで続いた、あぁ……これほどまでに明日が来るなと願った事はないだろうな。
 憂鬱な気分になるシルク、己の想いの為に行動するロアとアヤネ、自分の想いに悩むラキュ、それぞれが悩み時間は進んでいった……。
楽しいイベント、ハロウィン。
果たしてそれは楽しい物になるのか? 全てはそれまで分からない、待ち望んでいる者もそうでない者も、その時まで待つのであった。
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