どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
340
時間は少し巻き戻る。
これは、ひとりハロウィン仕様になった城下街地下を歩くラキュの話であるっ。
「わ、ドラゴンコスのラキュたんだっ。まじかわゆすっ!」
「あの尻尾がピクピクしてるとこ、マジでかわゆす!」
ただ中央通りを歩いてるだけで不快な声が聞こえる。
そんな事言った魔物共を睨んでやった。
そしたら「うぉぅっ、睨み来たぁぁっ! 」と「ありがとうございます!」って叫んだ。
はぁ……。
あぁ言う奴、今日で何回会ったかなぁ。
多分、10は越えてると思うんだけど……って、そんな無駄な事考えるのは止めようか、考えてもイラつくだけだしね。
ふぅ……。
疲れ気味に息をはいた後、上を見てみる。
カボチャが浮いてるね、あとゴーストが飛んでる……。
ゴーストに関してはいつもの城下街地下でもたまに飛んでるから良いとして。
「カボチャを浮かせる意味ってあるのかな?」
ぷかぷか黄色いカボチャが浮いてるけどさ……不思議で不思議で仕方無いんだよね。
人間のハロウィンでもそうなのかな? いやいや、流石にそんな事無いよね? もしそうだったら驚きだよ。
って、うわぁっ……また不快な視線を感じる。
ストレスたまるなぁ、今すぐに何かに八つ当たりしたくなってくる。
……よし、決めた。
このイライラは鬼騎をからかって解消しよう。
「あ、ラキュ様!」
「……ん?」
なんて事考えてたら、聞き覚えのある声が聞こえたね。
ふとその方を向いてみると……鬼のコスプレしてるメェとマミーのコスプレをしてる鬼騎がいた。
驚いた、偶然会ったね。
「ここになにしてるです?」
「ただ歩いてただけだね」
ただ歩いて暇を潰してたよ、お菓子貰いにいっても良いけど……それは後で良いかな? と思ったんだ。
「ふぅん、そですか。メェときぃ君は……でっデートしてたですよ」
「なるほど、デートね」
緊張してはいるけど、はっきり言ったね。
前までとは大違いだ、以前だったら、ただ歩いてたぁ……とか言いそうなのに。
「そう、まぁ楽しみなよ」
「はっはいですっ!」
おぉ、気合いの入った返事だ。
それに比べて脳筋はさっきから黙ったまま……。
かなり緊張してるねぇ、まぁ……初デートっぽいし仕方無いか。
「脳筋、しっかりアプローチしなよ? その筋肉が飾りじゃ無いんならね」
それでも一応からかっておこう。
さっきのうっぷん張らしの溜めにね、ふぅ……ちょっとスッキリしたよ。
「おっおぅ、まっままっ任せとけや!」
あっあれ? てっきり反論してくると思ったけど、偉く素直だ、ガッツポーズまで見せ付けて、偉く気合いが入ってるじゃないか。
そんな事されると調子狂うから止めてよね……。
あっでも、メェの前でガッチガチに緊張してるのはいつもと同じだね。
「きぃ君、アプローチしてくれるです?」
「ふぇぁっ!? えっ……あっ……ひゃぁ!?」
おぉ、何時も以上に何言ってるのか分かんないね。
前言撤回、やっぱりいつもと変わらないかも。
「にしし、顔真っ赤ですっ……かぁいいですぅ」
「え? 顔包帯ぐるぐる巻きなのに紅いとか分かるの?」
「分かるですっ、メェは天才なんですっ!」
「ふぅん……」
良く分かんないけど、分かるのって凄いね。
……おっと、そろそろ行こうか、ずっと話してるのと邪魔になるしね。
「じゃ、そろそろ行くよ」
「え、突然ですね、もう行くですか?」
「うん。また歩いてくるよ」
「そですか、じゃメェも行くです!」
メェはそう言って歩いていった。
その時「きぃ君、行くですよ!」と言って引っ張っていった。
あぁあ……さっき「任せとけや!」って言ったのにメェにアプローチされてるね。
「まったく、相変わらずヘタレだねぇ」
やれやれって呆れた後、暫く2人をじぃっと見る。
……なんか、わちゃわちゃやってる。
脳筋の方は遠くから見ても緊張してるのが分かる。
メェの方はいつもと変わらず脳筋にベタベタ、カップルになってもその辺は変わらないんだね。
付き合うとそう言う所変わると思ったけど、そうでもないんだ……。
「さぁ、今度こそ行こう」
ここ、中央通りだから視線が集まってるんだよね。
さっきから注目されて気分がよろしくない……。
その気分から逃げ出す様に早足で歩いていく。
そしたら、尻尾を蹴ってしまう。
あぁもぅっ、邪魔だなこの尻尾!
ばしっ! と蹴っ飛ばして歩いていく。
もう、持って歩こうかな? それだとかえって目立つからやりたくないけどね……。
「あぁ……。もう着替えたい」
速攻シルク君の店に行って着替えたい。
そして城に帰って自室に引きこもりたい! でもそれが出来たら苦労しないんだよなぁ……。
「そう言えば……皆、どうしてるのかな?」
突然、ぽっと思い付いた。
姉上、シルク君と2人きりになれたのかな? それで良い関係になってるのかな?
その為にハロウィン開催したんだから、そうなってなかったら何やってんだ……って話だよね。
「様子見に行こう、どこいるか分かんないけど……」
何処行く用事もないし見に行こう。
歩いてれば見付かるよね?
じゃぁ……さっさと行こう。
という訳で、僕はシルク君と姉上を探しに行った。
これは、ひとりハロウィン仕様になった城下街地下を歩くラキュの話であるっ。
「わ、ドラゴンコスのラキュたんだっ。まじかわゆすっ!」
「あの尻尾がピクピクしてるとこ、マジでかわゆす!」
ただ中央通りを歩いてるだけで不快な声が聞こえる。
そんな事言った魔物共を睨んでやった。
そしたら「うぉぅっ、睨み来たぁぁっ! 」と「ありがとうございます!」って叫んだ。
はぁ……。
あぁ言う奴、今日で何回会ったかなぁ。
多分、10は越えてると思うんだけど……って、そんな無駄な事考えるのは止めようか、考えてもイラつくだけだしね。
ふぅ……。
疲れ気味に息をはいた後、上を見てみる。
カボチャが浮いてるね、あとゴーストが飛んでる……。
ゴーストに関してはいつもの城下街地下でもたまに飛んでるから良いとして。
「カボチャを浮かせる意味ってあるのかな?」
ぷかぷか黄色いカボチャが浮いてるけどさ……不思議で不思議で仕方無いんだよね。
人間のハロウィンでもそうなのかな? いやいや、流石にそんな事無いよね? もしそうだったら驚きだよ。
って、うわぁっ……また不快な視線を感じる。
ストレスたまるなぁ、今すぐに何かに八つ当たりしたくなってくる。
……よし、決めた。
このイライラは鬼騎をからかって解消しよう。
「あ、ラキュ様!」
「……ん?」
なんて事考えてたら、聞き覚えのある声が聞こえたね。
ふとその方を向いてみると……鬼のコスプレしてるメェとマミーのコスプレをしてる鬼騎がいた。
驚いた、偶然会ったね。
「ここになにしてるです?」
「ただ歩いてただけだね」
ただ歩いて暇を潰してたよ、お菓子貰いにいっても良いけど……それは後で良いかな? と思ったんだ。
「ふぅん、そですか。メェときぃ君は……でっデートしてたですよ」
「なるほど、デートね」
緊張してはいるけど、はっきり言ったね。
前までとは大違いだ、以前だったら、ただ歩いてたぁ……とか言いそうなのに。
「そう、まぁ楽しみなよ」
「はっはいですっ!」
おぉ、気合いの入った返事だ。
それに比べて脳筋はさっきから黙ったまま……。
かなり緊張してるねぇ、まぁ……初デートっぽいし仕方無いか。
「脳筋、しっかりアプローチしなよ? その筋肉が飾りじゃ無いんならね」
それでも一応からかっておこう。
さっきのうっぷん張らしの溜めにね、ふぅ……ちょっとスッキリしたよ。
「おっおぅ、まっままっ任せとけや!」
あっあれ? てっきり反論してくると思ったけど、偉く素直だ、ガッツポーズまで見せ付けて、偉く気合いが入ってるじゃないか。
そんな事されると調子狂うから止めてよね……。
あっでも、メェの前でガッチガチに緊張してるのはいつもと同じだね。
「きぃ君、アプローチしてくれるです?」
「ふぇぁっ!? えっ……あっ……ひゃぁ!?」
おぉ、何時も以上に何言ってるのか分かんないね。
前言撤回、やっぱりいつもと変わらないかも。
「にしし、顔真っ赤ですっ……かぁいいですぅ」
「え? 顔包帯ぐるぐる巻きなのに紅いとか分かるの?」
「分かるですっ、メェは天才なんですっ!」
「ふぅん……」
良く分かんないけど、分かるのって凄いね。
……おっと、そろそろ行こうか、ずっと話してるのと邪魔になるしね。
「じゃ、そろそろ行くよ」
「え、突然ですね、もう行くですか?」
「うん。また歩いてくるよ」
「そですか、じゃメェも行くです!」
メェはそう言って歩いていった。
その時「きぃ君、行くですよ!」と言って引っ張っていった。
あぁあ……さっき「任せとけや!」って言ったのにメェにアプローチされてるね。
「まったく、相変わらずヘタレだねぇ」
やれやれって呆れた後、暫く2人をじぃっと見る。
……なんか、わちゃわちゃやってる。
脳筋の方は遠くから見ても緊張してるのが分かる。
メェの方はいつもと変わらず脳筋にベタベタ、カップルになってもその辺は変わらないんだね。
付き合うとそう言う所変わると思ったけど、そうでもないんだ……。
「さぁ、今度こそ行こう」
ここ、中央通りだから視線が集まってるんだよね。
さっきから注目されて気分がよろしくない……。
その気分から逃げ出す様に早足で歩いていく。
そしたら、尻尾を蹴ってしまう。
あぁもぅっ、邪魔だなこの尻尾!
ばしっ! と蹴っ飛ばして歩いていく。
もう、持って歩こうかな? それだとかえって目立つからやりたくないけどね……。
「あぁ……。もう着替えたい」
速攻シルク君の店に行って着替えたい。
そして城に帰って自室に引きこもりたい! でもそれが出来たら苦労しないんだよなぁ……。
「そう言えば……皆、どうしてるのかな?」
突然、ぽっと思い付いた。
姉上、シルク君と2人きりになれたのかな? それで良い関係になってるのかな?
その為にハロウィン開催したんだから、そうなってなかったら何やってんだ……って話だよね。
「様子見に行こう、どこいるか分かんないけど……」
何処行く用事もないし見に行こう。
歩いてれば見付かるよね?
じゃぁ……さっさと行こう。
という訳で、僕はシルク君と姉上を探しに行った。
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