どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
306
事態は無事に落ち着いた、とりあえず俺達はシズハさんから話しを聞くためにソファーに座っている。
あぁ因にだが、鬼騎とメェには帰ってもらった。
後はヴァームとロアとでなんとかすると言う事だ。
だから今部屋にいるのは、俺とアヤネとロアとヴァーム、あとはシズハさんだけだ。
「さて、シズハさん」
「なぁに?」
「貴女は此処に何しに来たのですか?」
こほんっと咳払いした後、ヴァームが喋りだす。
さきほどの状況が嘘の様に静かになった、だがヴァームとロアの心の中は静かじゃない、今も心の中で先程までの怒りの炎が燃えに燃えてるだろう。
それが爆発しないように気を付けよう。
「ここに来た理由ですかぁ」
シズハさんはのんびりと自分の髪の毛を弄る。
んー……と唸った後、思い出したかの様に手をぽんっと叩いた。
「それはぁ、アヤネちゃんを探す為ですよぉ」
「あ、それ……さっきも言ってたね」
にこぉ、て笑うシズハさん。
アヤネも思い出したかのように手を叩く。
そう言えば、そう言うことを説教? の間に言ってた気がする。
「なるほど、ですがどうして此処にアヤネさんがいると分かったのですか?」
そうだ、ヴァームの言う通りだ。
シズハさんには何の情報もなかった筈だ、つまり此処にアヤネがいるって事なんて分からない。
なのに何故ここに忍び込んだんだ?
「えぇ? あぁ……それはぁ、勘ですよぉ、ここにいたらアヤネちゃんに会えるよぉ……て思ったんですぅ。実際その通りだったからぁ、勘が的中しましたぁ。やったぁ」
「流石ママ、賢いね」
……。
なっなるほど、勘か……まぁシズハさんらしいと言えばらしいか……。
それとアヤネ、そこは突っ込みを入れる所だ。
んー……ここは色々と言わなきゃいけない所だが、目の前でにこぉと微笑ましい笑顔を見せられたら何も言う気にならない。
「そっそう……ですか」
「はいぃ、そうなんですぅ。迷ってお腹減ってぇ、ここに来たら大きくて首が3つある黒いお犬さんがいたんですぅ」
もしかして、それはケールの事か? そんな外見の犬はケール以外いないしな。
で、その話は置いといて……シズハさんがここに来た理由は分かった。
そして、シズハさんの勘の鋭さが分かった。
「あっ、それとぉ。すっごく渋いおじ様と出会ったんですぅ。なんかぁ格好良い事言ってたんだけどぉ、忘れちゃいましたぁ」
「……その人の事はどうでも良いです」
うん、俺もその人の事はどうでも良いかな。
と言うか、シズハさん以外にも人がここに来たんだな……。
その人も、ここに潜んでるって事はないよな?
「はぁ……どうでも良いんですかぁ?」
「はい」
そうですかぁ、と呟くシズハさん。
なんだか、子供と話してるみたいだ。
「そうですかぁ、残念ですぅ」
しゅんっ……と視線を落とす。
そしたら直ぐにアヤネの方を向き、にこぉと笑う。
さっきから表情の変化が激しすぎる。
「あの……アヤネさんは此処にいるわけですが、どうするのですか?」
「別にどうもしませんよぉ。居なくなって会いたいなぁって思ったから探しただけですよぉ」
「それは親としてどうかと思いますよ? 連れて帰るとかした方が良いんじゃないですか?」
「そんなのダメですよぉ、アヤネちゃんはきちんとしたい事を決めて出てったからぁ、連れて帰るのはダメですよぉ、アヤネちゃんは私に似てしっかりしてるから大丈夫ですぅ」
とっても心温まる良い事を言った……だっだが、シズハさんに似てるから心配……と言うのはスルーした方が良いのか?
「そっ……そうですか」
「はいぃ」
ヴァームは、「むぅ……」と唸る。
「どうしますかロア様? シズハさんをどうしますか」
「えぇ!? わっわらわに聞かれても困るのじゃ!」
そしたら、小声でヴァームとロアが会話し始めた。
何を話してるんだ?
「とっ取り合えず……勝手に入ってきたんじゃし……帰って貰うかえ?」
「はい、そうした方がよろしいかと」
……会話が終わったみたいだな。
2人はシズハさんの方を向く、そして何かを喋るその前に。
「あのぅ、ちょっと良いですかぁ」
シズハさんが先に喋る。
「なんですか?」
「ふふふぅ、さっき言ってた事に、私から提案があるんですぅ」
ん? さっき言ってた事? なんの事だ?
「なんの事を言ってるのでしょうか?」
「忘れたんですかぁ? ほらぁ、ハロウィンの衣装がどうとかぁってのですよぉ」
「……あぁ、確かに話していました。って……あの話し聞いてたのですか?」
「はいぃ、こっそり聞いてましたぁ」
そう言えば、その話しをしてた時にシズハさんが現れたんだったな。
で、なんでその話しを今する? まぁ、話したい気分だからなんだろうけど……。
「でですねぇ……私から提案があるんですぅ。聞きたいですかぁ」
「提案……ですか」
んー……と唸るヴァーム、隣にいるロアが「おっおい、会って間もない者から聞くつもりかえ!?」って驚く。
俺は眉をひそめる。
……嫌な感じがする、この話のながれ、とっても嫌な予感がする。
「話だけ、聞いておきましょうか」
「ヴァーム!? わっ分かっておるのかえ? この者は……」
「えぇ、存じております。しかし……今は誰の提案でも聞いておきたいのです。正直良いアイデアが思いつきませんから」
「うっうむぅ……しかしじゃなぁ……」
ぶつぶつ言いながら下を向くロア。
なんだか話が俺にとって、都合が悪い方向へ行っている気がする。
 
「では、話してくれませんか?」
「はぁい、話しまぁす」
シズハさんはにこぉっと笑って、「あのですねぇ……」と話始めた。
あぁ因にだが、鬼騎とメェには帰ってもらった。
後はヴァームとロアとでなんとかすると言う事だ。
だから今部屋にいるのは、俺とアヤネとロアとヴァーム、あとはシズハさんだけだ。
「さて、シズハさん」
「なぁに?」
「貴女は此処に何しに来たのですか?」
こほんっと咳払いした後、ヴァームが喋りだす。
さきほどの状況が嘘の様に静かになった、だがヴァームとロアの心の中は静かじゃない、今も心の中で先程までの怒りの炎が燃えに燃えてるだろう。
それが爆発しないように気を付けよう。
「ここに来た理由ですかぁ」
シズハさんはのんびりと自分の髪の毛を弄る。
んー……と唸った後、思い出したかの様に手をぽんっと叩いた。
「それはぁ、アヤネちゃんを探す為ですよぉ」
「あ、それ……さっきも言ってたね」
にこぉ、て笑うシズハさん。
アヤネも思い出したかのように手を叩く。
そう言えば、そう言うことを説教? の間に言ってた気がする。
「なるほど、ですがどうして此処にアヤネさんがいると分かったのですか?」
そうだ、ヴァームの言う通りだ。
シズハさんには何の情報もなかった筈だ、つまり此処にアヤネがいるって事なんて分からない。
なのに何故ここに忍び込んだんだ?
「えぇ? あぁ……それはぁ、勘ですよぉ、ここにいたらアヤネちゃんに会えるよぉ……て思ったんですぅ。実際その通りだったからぁ、勘が的中しましたぁ。やったぁ」
「流石ママ、賢いね」
……。
なっなるほど、勘か……まぁシズハさんらしいと言えばらしいか……。
それとアヤネ、そこは突っ込みを入れる所だ。
んー……ここは色々と言わなきゃいけない所だが、目の前でにこぉと微笑ましい笑顔を見せられたら何も言う気にならない。
「そっそう……ですか」
「はいぃ、そうなんですぅ。迷ってお腹減ってぇ、ここに来たら大きくて首が3つある黒いお犬さんがいたんですぅ」
もしかして、それはケールの事か? そんな外見の犬はケール以外いないしな。
で、その話は置いといて……シズハさんがここに来た理由は分かった。
そして、シズハさんの勘の鋭さが分かった。
「あっ、それとぉ。すっごく渋いおじ様と出会ったんですぅ。なんかぁ格好良い事言ってたんだけどぉ、忘れちゃいましたぁ」
「……その人の事はどうでも良いです」
うん、俺もその人の事はどうでも良いかな。
と言うか、シズハさん以外にも人がここに来たんだな……。
その人も、ここに潜んでるって事はないよな?
「はぁ……どうでも良いんですかぁ?」
「はい」
そうですかぁ、と呟くシズハさん。
なんだか、子供と話してるみたいだ。
「そうですかぁ、残念ですぅ」
しゅんっ……と視線を落とす。
そしたら直ぐにアヤネの方を向き、にこぉと笑う。
さっきから表情の変化が激しすぎる。
「あの……アヤネさんは此処にいるわけですが、どうするのですか?」
「別にどうもしませんよぉ。居なくなって会いたいなぁって思ったから探しただけですよぉ」
「それは親としてどうかと思いますよ? 連れて帰るとかした方が良いんじゃないですか?」
「そんなのダメですよぉ、アヤネちゃんはきちんとしたい事を決めて出てったからぁ、連れて帰るのはダメですよぉ、アヤネちゃんは私に似てしっかりしてるから大丈夫ですぅ」
とっても心温まる良い事を言った……だっだが、シズハさんに似てるから心配……と言うのはスルーした方が良いのか?
「そっ……そうですか」
「はいぃ」
ヴァームは、「むぅ……」と唸る。
「どうしますかロア様? シズハさんをどうしますか」
「えぇ!? わっわらわに聞かれても困るのじゃ!」
そしたら、小声でヴァームとロアが会話し始めた。
何を話してるんだ?
「とっ取り合えず……勝手に入ってきたんじゃし……帰って貰うかえ?」
「はい、そうした方がよろしいかと」
……会話が終わったみたいだな。
2人はシズハさんの方を向く、そして何かを喋るその前に。
「あのぅ、ちょっと良いですかぁ」
シズハさんが先に喋る。
「なんですか?」
「ふふふぅ、さっき言ってた事に、私から提案があるんですぅ」
ん? さっき言ってた事? なんの事だ?
「なんの事を言ってるのでしょうか?」
「忘れたんですかぁ? ほらぁ、ハロウィンの衣装がどうとかぁってのですよぉ」
「……あぁ、確かに話していました。って……あの話し聞いてたのですか?」
「はいぃ、こっそり聞いてましたぁ」
そう言えば、その話しをしてた時にシズハさんが現れたんだったな。
で、なんでその話しを今する? まぁ、話したい気分だからなんだろうけど……。
「でですねぇ……私から提案があるんですぅ。聞きたいですかぁ」
「提案……ですか」
んー……と唸るヴァーム、隣にいるロアが「おっおい、会って間もない者から聞くつもりかえ!?」って驚く。
俺は眉をひそめる。
……嫌な感じがする、この話のながれ、とっても嫌な予感がする。
「話だけ、聞いておきましょうか」
「ヴァーム!? わっ分かっておるのかえ? この者は……」
「えぇ、存じております。しかし……今は誰の提案でも聞いておきたいのです。正直良いアイデアが思いつきませんから」
「うっうむぅ……しかしじゃなぁ……」
ぶつぶつ言いながら下を向くロア。
なんだか話が俺にとって、都合が悪い方向へ行っている気がする。
 
「では、話してくれませんか?」
「はぁい、話しまぁす」
シズハさんはにこぉっと笑って、「あのですねぇ……」と話始めた。
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