どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
254
わいわいっ、がやがや……。
今日も今日とて、こんな感じに店は騒がしい。
魔物達がやってきて、俺にセクハラ発言していやらしく笑う。
はぁ……ストレスの溜まる職場だ。
止めてたいがそうも行かない、働かないと何か悪い気がするし……ナハトとの約束の為に頑張らないといけない。
普段から頑張る頑張る思ってる俺だが、夢の実現に関しては頑張って無いんじゃないか? そう思う事があって、夢の為に頑張ってる。
ロアから貰ったこの店、ここで沢山稼いで、俺の夢を実現しないといけない。
……そう思うようになってから、店を開いてる。
だが、出来る事なら開きたくない、だって……。
「はぁはぁ、しっシルクたん……おでとメイド服きて御奉仕してくだたい」
こんな感じに変態発言してくる輩が山程いるからだ。
その度に俺は胃を痛めてる、だからそんな奴はこう言ってやる。
「そうか。なら今すぐこの場から居なくなれ、そうしたら気が向いたらしてやるよ」
出来るだけ、ぶっきらぼうに言ってやる。
この時大事なのは決して怒った表情を見せないこと、そんな顔をしたら奴等は「うひょぉぉっ、シルクたんの怒り顔かわゆすぅぅっ」とか言うからだ。
だから無だ、何も思わず、何も考えず無表情になる。
これを体得したのは最近の事だ。
大変だった、そんな事言われたらイライラする、無性に怒鳴り散らしたくなる。
だがそれを我慢する事で……。
「はっ、はいぃぃっ! 今すぐ出ていきますぅぅっ」
と、こんな感じに出ていってくれる。
因みに気が向いたらとか言ったが、気が向く事は決してない。
だから待ってても俺は魔物達とデートはしない。
例え長時間待っても無駄だ、一生待ち続けるといいさ。
物凄く疲れるが、これをやる事で魔物はさっさと帰ってくれる。
だから俺はこの方法を取る、もしかしたらこれも一種の無我の境地に達しているのかも知れない。
……いや、それは無いか。
無駄な事を考えてないで、さっさと接客するか。
「シルクたん、この際どい水着着てください!」
「時季を考えろ、今は秋だぞ? 寒いから却下」
「じゃぁ、これっ、この暖かくてふかふかの冬服を着るんだな」
「自分で着てろ、これから寒くなるからな」
「シルクさんっ! この猪の皮を買うので、全裸になってください!」
「毎度あり、全裸にはならないが……買ってくれてありがとな」
………しんどい。
なんでこいつ等、毎日毎日飽きもせず変態発言するんだ? あれか? あれなのか? しないと死ぬ的な病気にでも掛かってるのか? それともそう言う体質なのか?
「シルク様、もう少し愛想良く振る舞わないとダメですわっ! こう内股気味になって……きゃはっ、買ってくれて嬉しいなっ。って感しにいってくださいまし」
……いつのまに横に沸いて出てきた変態ドMスライムは何を言い出すんだ。
「絶対に言うか! 仮にヴァームに一生メイド服が脱げない呪いを掛けると脅されても言わないぞ」
「まぁ……そうですの? 残念ですわ」
何が残念だ。
そう返すのは当たり前だろう……だから魔物達、残念そうにため息を吐くんじゃない。
「でも、良い事を聞けましたわっ、この事はヴァームに……」
「伝えるのは勘弁してください。今のは口が滑った、聞かなかった事にしてくれ」
危ない、軽率過ぎた。
ラムの奴、悪戯に笑いながら恐ろしい事を言い出したな……こいつの場合本当に言うだろう。
だから何とかして黙ってて貰わないといけない。
「だったらするべき事をはぁぁんっ!?」
ぷるぷる震えながら言うラムの頭をペシンっとチョップしてやる。
そしたら恍惚な顔になり、ぶるんぶるん震える。
そしてそのまま、びくんびくん身体を振るわけながら床に倒れこむ。
おっと……足にぶつかる、よっと。
軽快な動きで倒れるラムを交わす。
あぁ……床が濡れたな、その部分だけ後でモップを掛けて水分を取ろう。
滑って転けられたりされたらダメだからな。
「しっシルクたん! 今のチョップっ、俺にもしてください!」
「おっ俺にもっ」
「僕にも!」
ぎゃいぎゃい騒ぎ始める魔物達、あぁくそ……今の一例の行動を見てドMの血を騒がせてしまったらしい。
非常に面倒臭いが……この言葉で乗り切らせて貰おう。
「あぁ、商品を買ってくれたら気が向いたらしてやるよ」
「「うぉぉぉぉっ!!」」 
この言葉を切っ掛けに、店にある商品を買いまくる魔物達、うん……商売人としてダメなやり方だが、これで騒ぎが治まるならやってやるさ。
それにしても……「気が向いたら」って、便利な言葉だなぁ。
そう感じた俺は、レジ打ち作業をなるべく早くやっていく。
……この魔物達が帰ったら休憩するか、じゃないと身が持たない。
よしっ、その為に頑張るか。
今日も今日とて、こんな感じに店は騒がしい。
魔物達がやってきて、俺にセクハラ発言していやらしく笑う。
はぁ……ストレスの溜まる職場だ。
止めてたいがそうも行かない、働かないと何か悪い気がするし……ナハトとの約束の為に頑張らないといけない。
普段から頑張る頑張る思ってる俺だが、夢の実現に関しては頑張って無いんじゃないか? そう思う事があって、夢の為に頑張ってる。
ロアから貰ったこの店、ここで沢山稼いで、俺の夢を実現しないといけない。
……そう思うようになってから、店を開いてる。
だが、出来る事なら開きたくない、だって……。
「はぁはぁ、しっシルクたん……おでとメイド服きて御奉仕してくだたい」
こんな感じに変態発言してくる輩が山程いるからだ。
その度に俺は胃を痛めてる、だからそんな奴はこう言ってやる。
「そうか。なら今すぐこの場から居なくなれ、そうしたら気が向いたらしてやるよ」
出来るだけ、ぶっきらぼうに言ってやる。
この時大事なのは決して怒った表情を見せないこと、そんな顔をしたら奴等は「うひょぉぉっ、シルクたんの怒り顔かわゆすぅぅっ」とか言うからだ。
だから無だ、何も思わず、何も考えず無表情になる。
これを体得したのは最近の事だ。
大変だった、そんな事言われたらイライラする、無性に怒鳴り散らしたくなる。
だがそれを我慢する事で……。
「はっ、はいぃぃっ! 今すぐ出ていきますぅぅっ」
と、こんな感じに出ていってくれる。
因みに気が向いたらとか言ったが、気が向く事は決してない。
だから待ってても俺は魔物達とデートはしない。
例え長時間待っても無駄だ、一生待ち続けるといいさ。
物凄く疲れるが、これをやる事で魔物はさっさと帰ってくれる。
だから俺はこの方法を取る、もしかしたらこれも一種の無我の境地に達しているのかも知れない。
……いや、それは無いか。
無駄な事を考えてないで、さっさと接客するか。
「シルクたん、この際どい水着着てください!」
「時季を考えろ、今は秋だぞ? 寒いから却下」
「じゃぁ、これっ、この暖かくてふかふかの冬服を着るんだな」
「自分で着てろ、これから寒くなるからな」
「シルクさんっ! この猪の皮を買うので、全裸になってください!」
「毎度あり、全裸にはならないが……買ってくれてありがとな」
………しんどい。
なんでこいつ等、毎日毎日飽きもせず変態発言するんだ? あれか? あれなのか? しないと死ぬ的な病気にでも掛かってるのか? それともそう言う体質なのか?
「シルク様、もう少し愛想良く振る舞わないとダメですわっ! こう内股気味になって……きゃはっ、買ってくれて嬉しいなっ。って感しにいってくださいまし」
……いつのまに横に沸いて出てきた変態ドMスライムは何を言い出すんだ。
「絶対に言うか! 仮にヴァームに一生メイド服が脱げない呪いを掛けると脅されても言わないぞ」
「まぁ……そうですの? 残念ですわ」
何が残念だ。
そう返すのは当たり前だろう……だから魔物達、残念そうにため息を吐くんじゃない。
「でも、良い事を聞けましたわっ、この事はヴァームに……」
「伝えるのは勘弁してください。今のは口が滑った、聞かなかった事にしてくれ」
危ない、軽率過ぎた。
ラムの奴、悪戯に笑いながら恐ろしい事を言い出したな……こいつの場合本当に言うだろう。
だから何とかして黙ってて貰わないといけない。
「だったらするべき事をはぁぁんっ!?」
ぷるぷる震えながら言うラムの頭をペシンっとチョップしてやる。
そしたら恍惚な顔になり、ぶるんぶるん震える。
そしてそのまま、びくんびくん身体を振るわけながら床に倒れこむ。
おっと……足にぶつかる、よっと。
軽快な動きで倒れるラムを交わす。
あぁ……床が濡れたな、その部分だけ後でモップを掛けて水分を取ろう。
滑って転けられたりされたらダメだからな。
「しっシルクたん! 今のチョップっ、俺にもしてください!」
「おっ俺にもっ」
「僕にも!」
ぎゃいぎゃい騒ぎ始める魔物達、あぁくそ……今の一例の行動を見てドMの血を騒がせてしまったらしい。
非常に面倒臭いが……この言葉で乗り切らせて貰おう。
「あぁ、商品を買ってくれたら気が向いたらしてやるよ」
「「うぉぉぉぉっ!!」」 
この言葉を切っ掛けに、店にある商品を買いまくる魔物達、うん……商売人としてダメなやり方だが、これで騒ぎが治まるならやってやるさ。
それにしても……「気が向いたら」って、便利な言葉だなぁ。
そう感じた俺は、レジ打ち作業をなるべく早くやっていく。
……この魔物達が帰ったら休憩するか、じゃないと身が持たない。
よしっ、その為に頑張るか。
「恋愛」の人気作品
書籍化作品
-
-
2265
-
-
1978
-
-
310
-
-
35
-
-
23252
-
-
107
-
-
0
-
-
17
-
-
124
コメント