どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
152
ふぅ……殆ど魔法のお陰で動いてはいないが疲れた、砂浜の上にシートを敷き俺とラキュはひと休み……この休憩が終わったら試合再開だ。
「はぁ……負けてしまいました」
「仕方ねぇ、次頑張ろうぜ」
少し遠くでは海を眺めて落ち込むヴァームとリヴァイがいた。
「……シルクさんとラキュ様が勝ってしまうと水着コンテストが盛り上がりません」
「だな……」
ふふ、盛り上がろうが盛り下がろうがそんな事はどうでも良い。
あの落ち込み様を見てたら普段色々とやられたから清々する。
「これでもしシルクさんとラキュ様が優勝してしまったら……」
「あぁ、最悪だな」
そっちが最悪だろうが関係無い、しっかり優勝してやる。
「ヘッグと鬼騎のチームが負けるのだけは阻止しなければなりません……」
「……だな」
あっ……そうか、もしもそのチームが負けたらイケメンとマッチョの水着ショーになってしまうのか……なるほど、ある意味最悪だ。
「……シルクさんとラキュ様のチーム負けてくれませんかねぇ」
「よし、俺が今から脅してくる……わざと負けろってな」
おっと、言葉の暴力が起きようとしてる、確かに最悪の水着コンテストになりそうだが……俺もラキュも負けるのは嫌だ、脅しになんて屈しない。
「その必要はありません、彼等……もとい彼女達は必ず負けます」
「おい! 何で言い直した! 彼等であってるぞ!」
いきなり可笑しな事を言うな! お前は俺の事を女と見てるんだな? 違うからな!
「ん? そいつぁどう言う事だ?」
ヴァームの言葉に違和感を感じなかったのか普通に気になった事を聞く。
……くっ、これ突っ込んで無意味な奴だ。
「それはですね……ごにょごにょ」
妖しく笑みを溢し横目に俺とラキュを見ながらリヴァイに耳打ちする。
「…………なるほどな、そいつぁ安心して見れるぜ」
? 何がなんだか分からないが負けるつもりはない。
とここでふと思う、良く勝てたなぁ……と、戦力の差は明らか、初めは勝てる気なんてしなかった。
だがラキュのお陰で助かった……次の試合も勝とう。
「ねぇ、シルク君」
「なんだ?」
静かにやる気を出していた時だ、ラキュに肩を叩かれる。
その方向を向いたらラキュは険しい顔をしていた、どうしたんだ? もう猫はいなくなったのに……どうしてそんな顔をしてるんだ?
「次の試合の事なんだけど……」
「あっ、そうか……作戦タイムだな?」
休憩の時間だが作戦を練りながらでも出来る、しっかり練って次の試合に備えないといけない……。
「うん、まぁ……そうだね」
ん? 意味深な顔だ……何か思い悩んでいるんだな、無理もない……相手はロアとアヤネ、ヴァームの時よりも激しい試合になる。
そんな顔をするのは仕方ない……だがラキュらしくないな、こいつなら笑顔で「次も頑張るよ」と言いそうなのに……。
「どうした? 何か不安な事があるのか?」
あまりにも気になったので聞いた、そしたら図星だったのか身体をビクッーーと震えさせる、そしてラキュはゆっくりと口を開く。
「魔法……」
ん? 魔法? あぁ……それなら次の試合も頼ってしまうかもな、俺って体力無いからな……魔法がなければ足を引っ張ってしまう。
「あぁ、次の試合も頼ってしまう……ごめんな」
「あっいや……そうじゃなくて」
「ん?」
違う? なら一体なんだ? やけに不穏な顔付きをしてるが……明らかに様子が可笑しい。
「その、非常に言いにくいだけど……ちょっと耳貸してくれるかな?」
腕を掴まれ、くいっーーとラキュの方に引っ張られる……ラキュは俺の耳元でこう囁いた。
「次の試合魔法は使えないよ」
「あぁ、そうか……は?」
え? は? へ? まっ魔法が……使えない……だと?
「そっそれ! どう言う事だ?」
ガッーー 
ラキュの肩を掴み揺すりまくる「ちょっ、やっやめ!」と言ってるが関係無い……揺らして揺らして揺らしまくる。
「ちょっ! まっ……しっシルク君! やめっ!」
ラキュは俺の手首を掴む、おっお前……何を言ってるのか分かってるのか? 一息ついたラキュは小さな声で再び話し始める。
「ふぅ……えとね、訳を言うね?」
「あっあぁ……納得できる説明をしてくれ」
じゃないと俺はまた揺らしまくってしまう、それが嫌なら分かってるな?
「分かった……あのね?」
ラキュは人差し指を立てて話し始める……。
「えと……あれか? 簡単に言うと俺は魔法に慣れてないからこれ以上魔法を掛けられると危険って事か?」
ラキュから説明されたことを簡単にまとめる、ややこしかったがそれであっていたのか頷く。
「そうだよ、まぁ……1日立てば再び魔法を掛けてもいいんだけどね」
「ロアは待ってくれないだろうな」
あいつは必ず俺を水着コンテストに出場させに来る筈……だから「待ってくれ」と言っても「うん」とは言わないだろう。
「あっ、この事は向こうも分かってる……だから初めからがんがん来ると思う、最悪アヤネに魔法を掛けるかもね」
「それ……一番最悪じゃないか」
あぁ……嫌な事を聞いてしまった、もう魔法に頼る事が出来ない、つまりそれは……水着コンテスト参加の確率が上がったと言う事……そうか、ヴァームがリヴァイに耳打ちしていた事はこれか、だから「その必要はありません」と言う言葉が出たんだな? くっ……全てお見通しと言う事か、くそっ! 俺は真っ直ぐとラキュをみつめ今思った事を口にする。
「ラキュ……俺はお前の魔法がないと駄目なんだ、魔法がないと駄目な身体なんだよ!」
「シルク君? それ……かなり危ない台詞だよ?」
そんなの関係あるか! 魔法無しの俺の体力を舐めてるだろ! 俺は少し走っただけで息が切れるんだぞ?
「らっラキュ! 俺の体力を分かってるのか! 紙だぞ! 紙に等しいんだぞ!」
「えっえと……あまり自分の事を貶めない方が良いよ?」
貶めない事実を言ってるんだ! なんとかしてラキュを説得しないと……と、思っているとラキュが申し訳なさそうにこう言ってくる。
「シルク君にもしもの事があったら……多分僕は一生着せ替え人形になる」
おっおぉ、物凄く負のオーラを出たぞ……。
「わっ分かった……それは辛いからな」
「うん……分かってくれてありがとう」
ラキュの目は虚ろだった……多分本当にされるんだろうな……うっ、想像したら寒気が出てきた。
「……だが、どうするんだ? 何か手があるのか?」
正直魔王が無いと俺は役立たず……つまり勝機がない。
俺は不安に満ちているとラキュは俺の言葉をきいた時、くすりっと妖しく微笑えむ、そしてラキュは思いがけない事を口にする……。
「次の試合…………」
「っ!!」
衝撃を得た……ラキュは冗談を言っている様に見えなかった、本気だ本気で言っている。
ラキュ、俺にそんな事をさせるなんて…………正気なのか?
「はぁ……負けてしまいました」
「仕方ねぇ、次頑張ろうぜ」
少し遠くでは海を眺めて落ち込むヴァームとリヴァイがいた。
「……シルクさんとラキュ様が勝ってしまうと水着コンテストが盛り上がりません」
「だな……」
ふふ、盛り上がろうが盛り下がろうがそんな事はどうでも良い。
あの落ち込み様を見てたら普段色々とやられたから清々する。
「これでもしシルクさんとラキュ様が優勝してしまったら……」
「あぁ、最悪だな」
そっちが最悪だろうが関係無い、しっかり優勝してやる。
「ヘッグと鬼騎のチームが負けるのだけは阻止しなければなりません……」
「……だな」
あっ……そうか、もしもそのチームが負けたらイケメンとマッチョの水着ショーになってしまうのか……なるほど、ある意味最悪だ。
「……シルクさんとラキュ様のチーム負けてくれませんかねぇ」
「よし、俺が今から脅してくる……わざと負けろってな」
おっと、言葉の暴力が起きようとしてる、確かに最悪の水着コンテストになりそうだが……俺もラキュも負けるのは嫌だ、脅しになんて屈しない。
「その必要はありません、彼等……もとい彼女達は必ず負けます」
「おい! 何で言い直した! 彼等であってるぞ!」
いきなり可笑しな事を言うな! お前は俺の事を女と見てるんだな? 違うからな!
「ん? そいつぁどう言う事だ?」
ヴァームの言葉に違和感を感じなかったのか普通に気になった事を聞く。
……くっ、これ突っ込んで無意味な奴だ。
「それはですね……ごにょごにょ」
妖しく笑みを溢し横目に俺とラキュを見ながらリヴァイに耳打ちする。
「…………なるほどな、そいつぁ安心して見れるぜ」
? 何がなんだか分からないが負けるつもりはない。
とここでふと思う、良く勝てたなぁ……と、戦力の差は明らか、初めは勝てる気なんてしなかった。
だがラキュのお陰で助かった……次の試合も勝とう。
「ねぇ、シルク君」
「なんだ?」
静かにやる気を出していた時だ、ラキュに肩を叩かれる。
その方向を向いたらラキュは険しい顔をしていた、どうしたんだ? もう猫はいなくなったのに……どうしてそんな顔をしてるんだ?
「次の試合の事なんだけど……」
「あっ、そうか……作戦タイムだな?」
休憩の時間だが作戦を練りながらでも出来る、しっかり練って次の試合に備えないといけない……。
「うん、まぁ……そうだね」
ん? 意味深な顔だ……何か思い悩んでいるんだな、無理もない……相手はロアとアヤネ、ヴァームの時よりも激しい試合になる。
そんな顔をするのは仕方ない……だがラキュらしくないな、こいつなら笑顔で「次も頑張るよ」と言いそうなのに……。
「どうした? 何か不安な事があるのか?」
あまりにも気になったので聞いた、そしたら図星だったのか身体をビクッーーと震えさせる、そしてラキュはゆっくりと口を開く。
「魔法……」
ん? 魔法? あぁ……それなら次の試合も頼ってしまうかもな、俺って体力無いからな……魔法がなければ足を引っ張ってしまう。
「あぁ、次の試合も頼ってしまう……ごめんな」
「あっいや……そうじゃなくて」
「ん?」
違う? なら一体なんだ? やけに不穏な顔付きをしてるが……明らかに様子が可笑しい。
「その、非常に言いにくいだけど……ちょっと耳貸してくれるかな?」
腕を掴まれ、くいっーーとラキュの方に引っ張られる……ラキュは俺の耳元でこう囁いた。
「次の試合魔法は使えないよ」
「あぁ、そうか……は?」
え? は? へ? まっ魔法が……使えない……だと?
「そっそれ! どう言う事だ?」
ガッーー 
ラキュの肩を掴み揺すりまくる「ちょっ、やっやめ!」と言ってるが関係無い……揺らして揺らして揺らしまくる。
「ちょっ! まっ……しっシルク君! やめっ!」
ラキュは俺の手首を掴む、おっお前……何を言ってるのか分かってるのか? 一息ついたラキュは小さな声で再び話し始める。
「ふぅ……えとね、訳を言うね?」
「あっあぁ……納得できる説明をしてくれ」
じゃないと俺はまた揺らしまくってしまう、それが嫌なら分かってるな?
「分かった……あのね?」
ラキュは人差し指を立てて話し始める……。
「えと……あれか? 簡単に言うと俺は魔法に慣れてないからこれ以上魔法を掛けられると危険って事か?」
ラキュから説明されたことを簡単にまとめる、ややこしかったがそれであっていたのか頷く。
「そうだよ、まぁ……1日立てば再び魔法を掛けてもいいんだけどね」
「ロアは待ってくれないだろうな」
あいつは必ず俺を水着コンテストに出場させに来る筈……だから「待ってくれ」と言っても「うん」とは言わないだろう。
「あっ、この事は向こうも分かってる……だから初めからがんがん来ると思う、最悪アヤネに魔法を掛けるかもね」
「それ……一番最悪じゃないか」
あぁ……嫌な事を聞いてしまった、もう魔法に頼る事が出来ない、つまりそれは……水着コンテスト参加の確率が上がったと言う事……そうか、ヴァームがリヴァイに耳打ちしていた事はこれか、だから「その必要はありません」と言う言葉が出たんだな? くっ……全てお見通しと言う事か、くそっ! 俺は真っ直ぐとラキュをみつめ今思った事を口にする。
「ラキュ……俺はお前の魔法がないと駄目なんだ、魔法がないと駄目な身体なんだよ!」
「シルク君? それ……かなり危ない台詞だよ?」
そんなの関係あるか! 魔法無しの俺の体力を舐めてるだろ! 俺は少し走っただけで息が切れるんだぞ?
「らっラキュ! 俺の体力を分かってるのか! 紙だぞ! 紙に等しいんだぞ!」
「えっえと……あまり自分の事を貶めない方が良いよ?」
貶めない事実を言ってるんだ! なんとかしてラキュを説得しないと……と、思っているとラキュが申し訳なさそうにこう言ってくる。
「シルク君にもしもの事があったら……多分僕は一生着せ替え人形になる」
おっおぉ、物凄く負のオーラを出たぞ……。
「わっ分かった……それは辛いからな」
「うん……分かってくれてありがとう」
ラキュの目は虚ろだった……多分本当にされるんだろうな……うっ、想像したら寒気が出てきた。
「……だが、どうするんだ? 何か手があるのか?」
正直魔王が無いと俺は役立たず……つまり勝機がない。
俺は不安に満ちているとラキュは俺の言葉をきいた時、くすりっと妖しく微笑えむ、そしてラキュは思いがけない事を口にする……。
「次の試合…………」
「っ!!」
衝撃を得た……ラキュは冗談を言っている様に見えなかった、本気だ本気で言っている。
ラキュ、俺にそんな事をさせるなんて…………正気なのか?
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