どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
143
太陽が眩しい……、そう思いながら俺は砂浜にシートを敷きそこに三角座りしてぼぉっとしていた。
「あぁ……辛い、しんどい、疲れた」
窶れた顔をして俺は綺麗な青い海を眺める。
波は静かに優雅に動いているのに俺の心は荒れに荒れていた。
「くそっ……まだ身体が痺れる」
あの後はそれはもう凄かった……「離れろ!」と言ったのにも関わらず2人は止まらずハードスキンシップをしてきた。
ロアは腕を絡めて自分の胸を押し当てて来て、アヤネは俺の耳を甘噛みしたりした。
こんなの耐えられるか! ってなった俺は暴れた……しかしっ! 非力な俺じゃ引き剥がせなかった……だからされるがまま、一晩中胸を押し当てられたり、甘噛みされたりと非常に興奮して眠れないと言う、ハーレム状態に憧れる男性なら発狂する位嬉しい経験をして夜が明けた。
その頃にはロアもアヤネも、すぅすぅーーと気持ち良さそうに寝息をたてて寝ていた。
俺か? 俺は……目を見開いたまま天井を見ていた、恐らく口から魂が出掛けていただろう。
で、ヴァームが起こしに来た。
そこでまたひと波乱……今度は俺の服を脱がしに来た、勿論2人してだ……微笑むヴァームに後ろからホールドされて成す統べなく脱がされると言う、いつもの朝の習慣をした後、朝食を食べ、一息した後海に来た。
でそれから暫く時間は経つ、あぁ……昨夜の惨状の疲れが抜けきれていない、だから俺は今寝不足だ、今眠くて眠くて仕方がない……なので寝ていようと思ったがロアとアヤネに引っ張り出されてしまった。
ロアに「海に来て日が昇ってる時に寝るとは何事か!」とか言われながらな……言い返す気力も無い俺は海に連れて来られたと言う訳だ。
そんな俺の今の格好は白い水着……ははっ、ここにいる間はずっと水着を着せられるんだろうな。
と、考えていた時だ……首筋に冷たい感覚が襲う、何事だ! と思って振り替えるとキンキンに冷えた瓶入りジュースを2本持ったラキュがそこにいた。
どうやらそれを俺の首筋に当てたらしい……一瞬ナイフかと思ってしまった、ラキュは心配そうな目で俺を見る、そんなラキュの格好も水着だった……因みに色は赤だったりする。
「元気無いね? どうかしたの?」
そう言いつつ俺の隣に座る、その時に瓶入りジュースの蓋を開けた後渡してくる、なので俺は小声で「ありがとう……」と呟く。
「そう言う風に見えるか?」
「見えるよ、目にくまで来てるし身体中から負のオーラが出てる」
ふっ負のオーラか、そんなの出てたんだな、まぁ……出ているだろうな、あんな目に遭えばな……。
「一晩中女2人に抱き締められたら出るよな……」
はぁ……大きくため息をついてジュースを飲む、そのジュースは炭酸飲料だった。
それを飲んでいた時だ、ラキュが横目で俺を見ながらこう言ってくる。
「それ世のモテない男子が聞いたら怒られる台詞だよ? 女の子2人に抱かれたんだよ? 少なくとも嬉しかったんじゃない?」
「っ! げほっげほっ! あっ阿呆な事言うな! べっ別に俺は! 嬉しいとかそんな事……おっ思ってない」
いきなり変な事を言うなっ! ジュースを吐き出しそうになっただろう! きょろきょろーーと目を動かしながら話す……たっ確かにあの時は興奮した! だが少しだけだ……前から大きいの、後ろから小さいのが俺の身体に押し当てられて来た、そっそれで物凄く興奮したとか……そっそんな事はだっ断じて無い!
「そう? 僕にはそう見えないけど?」
くっ……ラキュめ、にやにやしながら俺を見て来た。
こんな時まで人をからかうとか良い性格してるな!
「その話題、今すぐ止めないと本気で怒るぞ?」
「くふふふっ、ごめんごめん……ついやっちゃった」
てへっ、と舌を出すラキュ……やっちゃったじゃない! 少しは自重しろ!
「……でさ、シルク君」
とか思ってたらラキュが真面目な顔をした、なんか良くわからないが……一応注意しておこう。
「なんだよ、また変な事聞く気か?」
「いや、そうじゃなくて……」
どうやら変にからかうのではなく純粋に何かを聞きたいらしい……何を聞きたいんだ?
「姉上とアヤネはどうしてるの?」
あぁ、なるほど……ラキュはまだ会ってないんだな。
俺は疲れた表情を見せ、ある方向を指差す。
「…………あそこだ」
ラキュはその方向を見る、そこには……ロアとアヤネがいた、2人は髪の毛を激しく揺らしながら砂浜を走っている、勿論ただ走っているだけじゃない。
「シルクにサンオイルを塗って貰うのは譲れんのじゃぁ!」
「私、負けない!」
若干の距離があるのに関わらずそんな声が聞こえてくる、それを聞いたラキュは苦笑して「賑やかだね……」と呟いた。
違うぞラキュ、あれは賑やかではない……騒がしいの間違いだ!
「わらわの肌にシルクの女の子の様な手で触れて貰いたいのじゃ! これだけは絶対に譲れん!」
おい、何人の手の悪口を言ってるんだ? 俺の手は普通だ! 女の子みたいな手なんてしていない! まぁ……若干普通の人より小さくて指が細くはあるが……普通の男の手だ。
「魔王のケチっ、サンオイル塗って貰うのは私相応しいから譲るべき!」
相応しいとか相応しくないとかそんな問題じゃないぞ? 冷静になれアヤネ!
「えぇいっ! 口で言っても仕方ないのじゃ! 約束通りマラソンで勝負じゃ!」
「砂浜の端から端までだよね? 受けてたつ!」
そんな大声で叫ぶな……さっきからそれを聞いてる他の魔物達は唖然としてるんだぞ? 気づいてるか? あっ……そうか、気付いてないから大声で叫んでるんだな……はぁ。
「……サンオイル、何で塗って欲しいんだろうな」
「そんなの決まってるじゃないか……シルク君に触れられたいからだよ」
そうだよな、それしかないよな。
なら言わせて貰おう、サンオイルは俺から塗る気なんて全く無い! 出来れば自分で塗るか他の人に塗って貰えと言いたい。
何故かって? 純粋に恥ずかしいからだよ! あぁ……このままじゃ精神の疲れでバテてしまいそうだ。
俺はストレスで痛む腹を押さえて立ち上がった、今の内に隠れておく為だ。
さて……出来るだけ長時間身を隠せる場所を探すとするか。
「あぁ……辛い、しんどい、疲れた」
窶れた顔をして俺は綺麗な青い海を眺める。
波は静かに優雅に動いているのに俺の心は荒れに荒れていた。
「くそっ……まだ身体が痺れる」
あの後はそれはもう凄かった……「離れろ!」と言ったのにも関わらず2人は止まらずハードスキンシップをしてきた。
ロアは腕を絡めて自分の胸を押し当てて来て、アヤネは俺の耳を甘噛みしたりした。
こんなの耐えられるか! ってなった俺は暴れた……しかしっ! 非力な俺じゃ引き剥がせなかった……だからされるがまま、一晩中胸を押し当てられたり、甘噛みされたりと非常に興奮して眠れないと言う、ハーレム状態に憧れる男性なら発狂する位嬉しい経験をして夜が明けた。
その頃にはロアもアヤネも、すぅすぅーーと気持ち良さそうに寝息をたてて寝ていた。
俺か? 俺は……目を見開いたまま天井を見ていた、恐らく口から魂が出掛けていただろう。
で、ヴァームが起こしに来た。
そこでまたひと波乱……今度は俺の服を脱がしに来た、勿論2人してだ……微笑むヴァームに後ろからホールドされて成す統べなく脱がされると言う、いつもの朝の習慣をした後、朝食を食べ、一息した後海に来た。
でそれから暫く時間は経つ、あぁ……昨夜の惨状の疲れが抜けきれていない、だから俺は今寝不足だ、今眠くて眠くて仕方がない……なので寝ていようと思ったがロアとアヤネに引っ張り出されてしまった。
ロアに「海に来て日が昇ってる時に寝るとは何事か!」とか言われながらな……言い返す気力も無い俺は海に連れて来られたと言う訳だ。
そんな俺の今の格好は白い水着……ははっ、ここにいる間はずっと水着を着せられるんだろうな。
と、考えていた時だ……首筋に冷たい感覚が襲う、何事だ! と思って振り替えるとキンキンに冷えた瓶入りジュースを2本持ったラキュがそこにいた。
どうやらそれを俺の首筋に当てたらしい……一瞬ナイフかと思ってしまった、ラキュは心配そうな目で俺を見る、そんなラキュの格好も水着だった……因みに色は赤だったりする。
「元気無いね? どうかしたの?」
そう言いつつ俺の隣に座る、その時に瓶入りジュースの蓋を開けた後渡してくる、なので俺は小声で「ありがとう……」と呟く。
「そう言う風に見えるか?」
「見えるよ、目にくまで来てるし身体中から負のオーラが出てる」
ふっ負のオーラか、そんなの出てたんだな、まぁ……出ているだろうな、あんな目に遭えばな……。
「一晩中女2人に抱き締められたら出るよな……」
はぁ……大きくため息をついてジュースを飲む、そのジュースは炭酸飲料だった。
それを飲んでいた時だ、ラキュが横目で俺を見ながらこう言ってくる。
「それ世のモテない男子が聞いたら怒られる台詞だよ? 女の子2人に抱かれたんだよ? 少なくとも嬉しかったんじゃない?」
「っ! げほっげほっ! あっ阿呆な事言うな! べっ別に俺は! 嬉しいとかそんな事……おっ思ってない」
いきなり変な事を言うなっ! ジュースを吐き出しそうになっただろう! きょろきょろーーと目を動かしながら話す……たっ確かにあの時は興奮した! だが少しだけだ……前から大きいの、後ろから小さいのが俺の身体に押し当てられて来た、そっそれで物凄く興奮したとか……そっそんな事はだっ断じて無い!
「そう? 僕にはそう見えないけど?」
くっ……ラキュめ、にやにやしながら俺を見て来た。
こんな時まで人をからかうとか良い性格してるな!
「その話題、今すぐ止めないと本気で怒るぞ?」
「くふふふっ、ごめんごめん……ついやっちゃった」
てへっ、と舌を出すラキュ……やっちゃったじゃない! 少しは自重しろ!
「……でさ、シルク君」
とか思ってたらラキュが真面目な顔をした、なんか良くわからないが……一応注意しておこう。
「なんだよ、また変な事聞く気か?」
「いや、そうじゃなくて……」
どうやら変にからかうのではなく純粋に何かを聞きたいらしい……何を聞きたいんだ?
「姉上とアヤネはどうしてるの?」
あぁ、なるほど……ラキュはまだ会ってないんだな。
俺は疲れた表情を見せ、ある方向を指差す。
「…………あそこだ」
ラキュはその方向を見る、そこには……ロアとアヤネがいた、2人は髪の毛を激しく揺らしながら砂浜を走っている、勿論ただ走っているだけじゃない。
「シルクにサンオイルを塗って貰うのは譲れんのじゃぁ!」
「私、負けない!」
若干の距離があるのに関わらずそんな声が聞こえてくる、それを聞いたラキュは苦笑して「賑やかだね……」と呟いた。
違うぞラキュ、あれは賑やかではない……騒がしいの間違いだ!
「わらわの肌にシルクの女の子の様な手で触れて貰いたいのじゃ! これだけは絶対に譲れん!」
おい、何人の手の悪口を言ってるんだ? 俺の手は普通だ! 女の子みたいな手なんてしていない! まぁ……若干普通の人より小さくて指が細くはあるが……普通の男の手だ。
「魔王のケチっ、サンオイル塗って貰うのは私相応しいから譲るべき!」
相応しいとか相応しくないとかそんな問題じゃないぞ? 冷静になれアヤネ!
「えぇいっ! 口で言っても仕方ないのじゃ! 約束通りマラソンで勝負じゃ!」
「砂浜の端から端までだよね? 受けてたつ!」
そんな大声で叫ぶな……さっきからそれを聞いてる他の魔物達は唖然としてるんだぞ? 気づいてるか? あっ……そうか、気付いてないから大声で叫んでるんだな……はぁ。
「……サンオイル、何で塗って欲しいんだろうな」
「そんなの決まってるじゃないか……シルク君に触れられたいからだよ」
そうだよな、それしかないよな。
なら言わせて貰おう、サンオイルは俺から塗る気なんて全く無い! 出来れば自分で塗るか他の人に塗って貰えと言いたい。
何故かって? 純粋に恥ずかしいからだよ! あぁ……このままじゃ精神の疲れでバテてしまいそうだ。
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