どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
121
アヤネが出ていって多分30分だろうか……客が入りが無くなった。
「シルク君そろそろ休憩にしない?」
「そうだな、客も丁度いないし」
店内を見渡すと客はいない、アヤネが来る前もそうだったがやはり雨は客足が少ない、まぁそれはそれである意味助かってるんだけどな……だって俺達を変な目で見て来る奴がいないからだ。
「じゃ休憩しよう、あぁ色んな意味で疲れたよ」
そう言いながら休憩室の扉を開き入っていく、俺も続けて入る。
「そうだな、色んな意味で疲れたな」
休憩室にある椅子に互いに腰掛け身体を休める、はぁ……なんで魔物達は変態が多いんだろう、とか考えてみる。
いや、よそう……身体を休めてるのに余計に疲れてしまいそうだ。
「飲む?」
ん、いきなりなんだ?ラキュが何かを差し出してきた……見てみたらトマトジュースが入ったグラスだった。
「あぁ貰うよ」
そう言って受け取る、きっとこのジュース……魔法で取り寄せたんだろうなぁ、ほんっと魔法って便利だ、そう思って一口飲む……うん上手い、ラキュのトマトジュースは最高だ。
「今頃アヤネはどうしてるだろうね?」
「さぁな……分からないな」
ふとラキュにそんな事を言われた、本当にどうしてるんだろうな……はしゃいで迷子になってなきゃ良いが……かなり心配だ。
「大丈夫かなぁ?」
いやだってあいつ何処かに抜けてる所あるし危なっかしいし……色々と心配なんだよ。
「やけにアヤネの事が気になってるじゃないか……」
「そりゃ幼馴染みだからな」
心配になるのは仕方無いだろう……するとラキュじぃと見つめてくる。
「なんだよ……」
その目線は超気になるな……何かからかうつもりか?一応警戒しておこう。
「別に何もないよ、ただそんなに心配されてアヤネは嬉しいだろう……って思っただけだよ」
「……なんだそれ」
まぁ心配されると嬉しいだろうがそんな事今言わなくても良いだろう……何か引っ掛かるなぁ、そう思いつつ横目にラキュを見ながらトマトジュースを飲む。
「くふふ……言ってみただけだよ、気にしないで」
「あっあぁ……ならそうする」
と言ってもめちゃくちゃ気になるんだけどな……まぁ一旦忘れるか。
そんな事を思いながらまたトマトジュースを飲む、あっ……もう無くなったな。
「おかわりいる?乾燥トマトもあるよ」
ドンッーーとテーブルにトマトジュース入りのボトルと乾燥トマトの入った皿を置く、恐らく魔法で出したんだろうが準備が良いな……そして出すのはトマト料理ばかりか……いや、別に嫌じゃないんだけど……正直飽きてくる、だが。
「貰うよ、どっちもな」
「くふふっ、召し上がれ」
早速乾燥トマトを一口食べる……口の中に広がる酸味と甘味、乾燥されている事で甘味が倍増されている、うっ旨い……正直に言えば乾燥トマトは食べたのはこれが初めてだ、こんなに旨いんだなぁ……ちょっと損した気分になった。
「相変わらず食べると良い笑顔をするよね……」
「そうか?」
「そうだよ、クータンが作ったカボチャケーキを食べた時もそんな顔してたよ?」
うっ……そう言われると何か恥ずかしい、あれ?こう言う事誰かに言われた気がする……気のせいか?まっまぁ良いか。
「別に良いだろう?」
「良いよ……ただ嬉しかったからからかってみただけだよ、だから気にしないでね?」
ははっ……またか、飽きもせずに良くやるな。
「トマトジュースも飲みなよ、さっきのと味が違うんだよ?」
そう言ってトマトジュース入りのボトルを手に取り俺の近くにあるボトルに注ぐ……おぉっ! さっきのと赤さが違う、さっきのは濃い赤だったがこのトマトジュースの赤さは綺麗な赤だ、味が違うだけで見た目も変わってくるんだな……一体どんな味がするんだ? 気になるので早速飲んでみる。
ごくりっーー
口に入れた瞬間驚いた、スッキリと飲みやすいのだ……味も甘さもまろやか……明らかに味の違いがある。
「美味しい……」
ついそう言ってしまう程の美味しさであった……そしたらラキュがにこにこしながらこっちを見て来る。
「良かった、作ったかいがあったよ」
そう言った後自分も飲む……そして満面の笑みをこぼす、お前だって食べた後笑顔になるじゃないか。
「……雨強くなってるね」
「そうだな」
ラキュは窓の方を見る、あっ……これと同じ事を最近と言うか2日前だったか?その日位にあった気がする、とか思いつつ俺も窓の外を見る、本当だ……雨が強くなってるな。
「嵐にはならないけどなんか憂鬱な気分になるよ……」
「同感だ……」
雨は嫌いだ、服は濡れるし気分は落ち込むし湿気が出るし……まぁ農家にとっては有り難い日もあるんだろう。
「……」
「……」
俺とラキュも黙ってしまった、時計の音だけがコチコチと鳴り響く。
パンっーーー
そんな時だった、突然軽快な音が響いた……今のはラキュが手を叩いた音、おっ驚かすなよ。
「今日はもうお店閉めよう」
「……は?」
また驚いてしまった、突然何を言い出すかと思えば……店を閉める?
いやいやいや、普通に考えて駄目だろう、まだ客が来るかもしれないし……。
「何呆けた顔してるの?早く閉める準備しようよ」
「いや、何閉める前提で話してるんだよ!」
ラキュは椅子から立ち上がって閉店準備を始める、え?本当に今日は閉めるの?
「だってさ……今日雨なんだよ?来る人少ないよ」
「だからと言ってこんな早い時間から閉めるのはどうかと思うぞ?」
朝食を食べて1時間といった所か? 流石にそれは客商売的にやってはいけないだろう。
「じゃぁ言うけど、ヴァームとかラムとかが来てコスプレさせられても良いんだね?」
「良し分かった今日は閉店だ!」
ふっ、客商売がどうのと言ってる場合じゃない……プライドの問題だ! 俺は自身のプライドを守る為に閉店する、後で咎められたら……まぁその時はその時だ、そうと決まればさっさと片付けるぞ! 俺はテキパキと閉店準備を始めた、そして手を動かしてる最中ラキュが話し掛けてくる。
「でさシルク君」
「なんだ?」
俺の方をまっすぐ向いてこう言ってくる。
「お店閉めたらどうしようか?」
「あ……」
そうだ、それを考えていなかった、この時間に城に帰ろう物なら色んな奴等に酷い目に会わされるだろう……その辺を話し合う必要があるらしいな。
「どこに行くかな……」
そう呟いて考える、行く宛なんて何処にも無いと思うけどな……。
「んー……困ったね」
言い出しっぺのラキュも困っている、どうしようか……このままだと何も案が出ないまま終わってしまうぞ? くっ……あまり他の奴等の目の届かない所は無いのか?あまり目立たない場所とか…………! ピンっ! と来た、来てしまった……あるじゃないか! うってつけの場所が!
「クータンの所はどうだ?」
「ん? クーの所か……いいね、じゃそこに行こうか」
あそこなら人目もあまりつかないし目立たない、彼女を巻き込んでしまう可能性は無きにしもあらずだが……その時はその時だ、覚悟を決めよう。
「あぁ決まりだ」
「うん、決まりだね……クーは元気にしてるかな?」
「どうだろうな……まぁ会えば分かるさ」
「そうだね」
という訳で割りと早く終わった話し合いの結果クータンの所へ行く事になった、久々に会いに行くからなぁ……クータンは元気だろうか? 相変わらずネガティブなのか? それら全部ひっくるめて会うのが楽しみだ、さて……そうと決まればさっさと片付けるとするか!
「シルク君そろそろ休憩にしない?」
「そうだな、客も丁度いないし」
店内を見渡すと客はいない、アヤネが来る前もそうだったがやはり雨は客足が少ない、まぁそれはそれである意味助かってるんだけどな……だって俺達を変な目で見て来る奴がいないからだ。
「じゃ休憩しよう、あぁ色んな意味で疲れたよ」
そう言いながら休憩室の扉を開き入っていく、俺も続けて入る。
「そうだな、色んな意味で疲れたな」
休憩室にある椅子に互いに腰掛け身体を休める、はぁ……なんで魔物達は変態が多いんだろう、とか考えてみる。
いや、よそう……身体を休めてるのに余計に疲れてしまいそうだ。
「飲む?」
ん、いきなりなんだ?ラキュが何かを差し出してきた……見てみたらトマトジュースが入ったグラスだった。
「あぁ貰うよ」
そう言って受け取る、きっとこのジュース……魔法で取り寄せたんだろうなぁ、ほんっと魔法って便利だ、そう思って一口飲む……うん上手い、ラキュのトマトジュースは最高だ。
「今頃アヤネはどうしてるだろうね?」
「さぁな……分からないな」
ふとラキュにそんな事を言われた、本当にどうしてるんだろうな……はしゃいで迷子になってなきゃ良いが……かなり心配だ。
「大丈夫かなぁ?」
いやだってあいつ何処かに抜けてる所あるし危なっかしいし……色々と心配なんだよ。
「やけにアヤネの事が気になってるじゃないか……」
「そりゃ幼馴染みだからな」
心配になるのは仕方無いだろう……するとラキュじぃと見つめてくる。
「なんだよ……」
その目線は超気になるな……何かからかうつもりか?一応警戒しておこう。
「別に何もないよ、ただそんなに心配されてアヤネは嬉しいだろう……って思っただけだよ」
「……なんだそれ」
まぁ心配されると嬉しいだろうがそんな事今言わなくても良いだろう……何か引っ掛かるなぁ、そう思いつつ横目にラキュを見ながらトマトジュースを飲む。
「くふふ……言ってみただけだよ、気にしないで」
「あっあぁ……ならそうする」
と言ってもめちゃくちゃ気になるんだけどな……まぁ一旦忘れるか。
そんな事を思いながらまたトマトジュースを飲む、あっ……もう無くなったな。
「おかわりいる?乾燥トマトもあるよ」
ドンッーーとテーブルにトマトジュース入りのボトルと乾燥トマトの入った皿を置く、恐らく魔法で出したんだろうが準備が良いな……そして出すのはトマト料理ばかりか……いや、別に嫌じゃないんだけど……正直飽きてくる、だが。
「貰うよ、どっちもな」
「くふふっ、召し上がれ」
早速乾燥トマトを一口食べる……口の中に広がる酸味と甘味、乾燥されている事で甘味が倍増されている、うっ旨い……正直に言えば乾燥トマトは食べたのはこれが初めてだ、こんなに旨いんだなぁ……ちょっと損した気分になった。
「相変わらず食べると良い笑顔をするよね……」
「そうか?」
「そうだよ、クータンが作ったカボチャケーキを食べた時もそんな顔してたよ?」
うっ……そう言われると何か恥ずかしい、あれ?こう言う事誰かに言われた気がする……気のせいか?まっまぁ良いか。
「別に良いだろう?」
「良いよ……ただ嬉しかったからからかってみただけだよ、だから気にしないでね?」
ははっ……またか、飽きもせずに良くやるな。
「トマトジュースも飲みなよ、さっきのと味が違うんだよ?」
そう言ってトマトジュース入りのボトルを手に取り俺の近くにあるボトルに注ぐ……おぉっ! さっきのと赤さが違う、さっきのは濃い赤だったがこのトマトジュースの赤さは綺麗な赤だ、味が違うだけで見た目も変わってくるんだな……一体どんな味がするんだ? 気になるので早速飲んでみる。
ごくりっーー
口に入れた瞬間驚いた、スッキリと飲みやすいのだ……味も甘さもまろやか……明らかに味の違いがある。
「美味しい……」
ついそう言ってしまう程の美味しさであった……そしたらラキュがにこにこしながらこっちを見て来る。
「良かった、作ったかいがあったよ」
そう言った後自分も飲む……そして満面の笑みをこぼす、お前だって食べた後笑顔になるじゃないか。
「……雨強くなってるね」
「そうだな」
ラキュは窓の方を見る、あっ……これと同じ事を最近と言うか2日前だったか?その日位にあった気がする、とか思いつつ俺も窓の外を見る、本当だ……雨が強くなってるな。
「嵐にはならないけどなんか憂鬱な気分になるよ……」
「同感だ……」
雨は嫌いだ、服は濡れるし気分は落ち込むし湿気が出るし……まぁ農家にとっては有り難い日もあるんだろう。
「……」
「……」
俺とラキュも黙ってしまった、時計の音だけがコチコチと鳴り響く。
パンっーーー
そんな時だった、突然軽快な音が響いた……今のはラキュが手を叩いた音、おっ驚かすなよ。
「今日はもうお店閉めよう」
「……は?」
また驚いてしまった、突然何を言い出すかと思えば……店を閉める?
いやいやいや、普通に考えて駄目だろう、まだ客が来るかもしれないし……。
「何呆けた顔してるの?早く閉める準備しようよ」
「いや、何閉める前提で話してるんだよ!」
ラキュは椅子から立ち上がって閉店準備を始める、え?本当に今日は閉めるの?
「だってさ……今日雨なんだよ?来る人少ないよ」
「だからと言ってこんな早い時間から閉めるのはどうかと思うぞ?」
朝食を食べて1時間といった所か? 流石にそれは客商売的にやってはいけないだろう。
「じゃぁ言うけど、ヴァームとかラムとかが来てコスプレさせられても良いんだね?」
「良し分かった今日は閉店だ!」
ふっ、客商売がどうのと言ってる場合じゃない……プライドの問題だ! 俺は自身のプライドを守る為に閉店する、後で咎められたら……まぁその時はその時だ、そうと決まればさっさと片付けるぞ! 俺はテキパキと閉店準備を始めた、そして手を動かしてる最中ラキュが話し掛けてくる。
「でさシルク君」
「なんだ?」
俺の方をまっすぐ向いてこう言ってくる。
「お店閉めたらどうしようか?」
「あ……」
そうだ、それを考えていなかった、この時間に城に帰ろう物なら色んな奴等に酷い目に会わされるだろう……その辺を話し合う必要があるらしいな。
「どこに行くかな……」
そう呟いて考える、行く宛なんて何処にも無いと思うけどな……。
「んー……困ったね」
言い出しっぺのラキュも困っている、どうしようか……このままだと何も案が出ないまま終わってしまうぞ? くっ……あまり他の奴等の目の届かない所は無いのか?あまり目立たない場所とか…………! ピンっ! と来た、来てしまった……あるじゃないか! うってつけの場所が!
「クータンの所はどうだ?」
「ん? クーの所か……いいね、じゃそこに行こうか」
あそこなら人目もあまりつかないし目立たない、彼女を巻き込んでしまう可能性は無きにしもあらずだが……その時はその時だ、覚悟を決めよう。
「あぁ決まりだ」
「うん、決まりだね……クーは元気にしてるかな?」
「どうだろうな……まぁ会えば分かるさ」
「そうだね」
という訳で割りと早く終わった話し合いの結果クータンの所へ行く事になった、久々に会いに行くからなぁ……クータンは元気だろうか? 相変わらずネガティブなのか? それら全部ひっくるめて会うのが楽しみだ、さて……そうと決まればさっさと片付けるとするか!
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